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碧の記憶 2(常闇の楽園2)

三、

夕方になっても、シグルドは帰ってこなかった。

ラケルは夕食の片づけを終え、やり残した仕事があるとゲブラー本部へと向かう夫を見送った。たぶん、帰宅は明日の早朝になる。

ソファに座り、ビリーと一緒にトリヴィジョンのバラエティ番組を見ていた。シグルド兄ちゃんが帰ってくるまでは起きているとがんばっていたビリーも、いつの間にか、こっくり、こっくりと船をこいでいる。時計を見上げれば、十時を過ぎたところだった。

「シグルド君、今日もヒュウガ君のところに泊まるつもりかしら……」

ラケルはぽつりと呟き、ビリーを抱き上げると子供部屋へと向かった。

もう一度、居間へと戻るとソファーに腰を下ろし、定期購読をしているアート年鑑を膝の上に広げ、ページをぱらぱらとめくる。だが、ページの美しい写真は見えていなかった。

夫は中途半端に誤魔化したりするような男ではない。だとすると、本気で殴りつけたシグルドの反応はあまりにも過剰すぎる。いったい、何が……と、思う。

確かに、十七歳というあの年頃の男の子にしては、性がらみのことには潔癖過ぎるところはあった。もっとも、同じエレメンツ候補生であるヒュウガにしろラムサスにしろ、どこか世間一般からずれたところはある。いちいち気にしていたらきりがないのかもしれない。

保護した時には、二年間に渡り投与されたドライブのために彼の身体はボロボロだった。

ユーゲントに在籍してから、生活環境は格段に向上し、正常な生活リズムを取り戻しているようにも見えた。だが、重度のドライブ中毒から抜け出すことは難しく、その本格的な治療を試みて欲しいとの夫からの依頼を受け、自宅へ下宿させることとした。

近くにいた方が、確かに治療は進めやすい。

大量のドライブ剤を投与されての、過酷な同調実験。

治療のためにと、過去に投与されたドライブ剤の種類と、その投与量のデータを取り寄せラケルは愕然とする。通常ならとっくに廃人として処分されていても不思議はない。なんという強靭な肉体と精神の持ち主なのだろうか。

通常、人間――まして子供が抵抗の叶わぬ暴力に曝されたときに、怒りや反抗心が持ち上がることはない。暴力は人から抵抗の意志を完全に奪う。抵抗の意志を奪われるということは、すべての自由を放棄させられるということなのだ。

しかし、シグルドは洗脳を施され、地上の記憶を失っていたに関わらず、何度も逃走を試みたという。その度に身体に家畜用識別タグを打ち付けられると言う屈辱を味合わされてきた。しかし、その抵抗を止めることはなかった。

無謀と言えるほど、抵抗の意志を放棄することはなかった。

それはほとんど奇跡に近い。

かつて、家畜用の識別タグを打ち込まれていたその傷にボディピアスをはめるシグルドにラケルは「なぜ、傷を塞ごうとしないの?」と訊いた。

「忘れない為に」そう唇にうっすら笑みすら浮かべ答えるシグルド。

その濃いブルーの虹彩が放つ光に、彼の汚すことのできない強い誇りを見せつけられた。

彼を支えたものは何だったのだろうか。

それは、洗脳という理不尽なやり方で封印されていたとはいえ、彼の深層意識下に確かに存在している。

ラケルはアート年鑑を閉じ、ソファー前のテーブルに置こうとした、その時、ソファー横のローボードの上で電話が鳴った。

女友達のクリスからだろうか? 最近、結婚してちょくちょく、旦那の愚痴をこぼしに電話をしてくる。幸い、今はこの自分一人しか部屋にいない。会話を夫に聞かれる心配もない。ということで、ハンドフリーのスイッチを押さえ「ブランシュです」と一言応え、スピーカーから聞こえてくる声を待った。

「夜分遅く申し訳ありません、ヒュウガです。ラケル先輩ですか?」

「あら、ヒュウガ君? 今日、ジェスは本部に泊まりよ」

「いえ、ジェサイア先輩ではなくて、ラケル先輩に用があって……」

「シグルド君のこと? 彼は今日も君の部屋に泊まりかしら?」

「はい、彼のことで」

ラケルは、ヒュウガからその時の状況の説明を受けた。

急な発作、おそらく地上の記憶、ヒュウガの行った処置。一通り説明を聞き終わって、シグルドの失われた記憶が戻りかけているのだと確信した。

まったく輪郭を持たないぼんやりとした地上のイメージに苦しめられることはあったが、今回、彼の見たイメージは、かなり具体的なものだった。

「頑張ったわね、ヒュウガ君。たぶん、大丈夫だと思うけれど、明日の講義は休むように言ってちょうだい」

「はい、彼には、先輩の家へ帰るように言っておきます」

「あ、ちょっと待って。明朝、ジェスが戻ったら私の方から彼を迎えに行くわ」

「はい、解りました」

電話を切ってラケルは目を閉じた。何かが急激に動き出していた。

四、

額に触れてきた冷たい指がゆっくりと頬まで滑りおりていった。

気持いい。身体が熱い……。

目を開けようとする俺に、「まだ熱があるのですから。寝ていなさい」と耳元で囁く優しい声。

あなた……、母様。

「ごめんなさい…」と謝る母に何かを言いたくて、唇を動かそうとしたけれど、声にはならなかった。

あなたが、自分を責めるのを見るのは辛い。

別れるべきではなかった。

愛し合い、深く触れ合ったことを悔やんでいるのではないわ。

悔やんでいるのは、最後まで、愛し合い続ける勇気を持てなかったこと。

いかないで、母さま。

「…………で、かあ…さ…ま」

シグルドの唇から、掠れた声で漏れた言葉は、地上の言葉だった。ラケルは口元に耳を近づけるが、はっきりとは聞き取れなかった。彼女にはその言葉が何を意味するかはすぐには理解できなかった。

「シグルド君?」

そう呼びかけながら、額に手を置いた。ふと、目元に触れて感じたものに、びくりと指先を離し、そっと胸元で手を握りしめた。目尻から流れ落ちた滴が僅かに枕を湿らしていた。

うっすらと開いた瞼から碧い瞳が僅かに覗く。シグルドは両手の甲でごしごしと瞼を擦るとぼやけた視界の焦点を合わせようとするかのように、何度も瞬きを繰り返し、次第に目を大きく開いていった。そして、少しの時間、天井を見つめていた。

「おはよう、目、覚めた?」

目尻からこめかみにかけて描かれた一筋の銀色に光るものに気づかぬそぶりで、ラケルはにっこり笑った。

「ラケル先輩、なぜここに?」

シグルドは自分の現在置かれている状況が飲み込めなくて、必死で昨晩からのことを整理しようとした。困惑の表情を浮かべあたふたとするシグルドにラケルはくすりと笑い、もう一度ゆっくりと話した。

「お・は・よ・う。寝坊ね、ヒュウガ君はとっくにユーゲントよ」

ユーゲントという言葉に一気に目が覚め、慌てて上半身を起こす。ベッドから飛びおりようとするシグルドの肩を右手のひらで制して、ラケルはシグルドの顔を覗き込んだ。

気まずさにシグルドはぷいと横を向き、ラケルから視線をはずすとむすっとした表情で言った。

「ヒュウガのヤツ、あれほどちゃんと起こしてくれと言ったのに」

「シグルド君。今日は休みなさい」

「はい?」

「昨晩の様子をね、ヒュウガ君から聞いたわ。家に帰りましょう」

「…………」

俯き黙り込んでしまったシグルドの頬に手を添えラケルは言った。

「まだ、ジェスと顔を合わせたくない? 悪気はないのよ、あの人には。許してあげてくれないかしら」

「いえ、許すも何も、あんなことにムキになった自分が恥ずかしかっただけですから」

それを聞いてラケルはにっこりと笑う。

「そう……。では、支度をしてね。帰ってから、これからの事を話し合いましょう。色々、面倒なことになりそうだし」

「面倒って、何がですか?」

「解っているはずよ。あってはいけない地上の記憶のこと」

「そんな、何かをはっきり思い出したわけではないですよ。誰なのかも解らない小さな子供のことと、曖昧なイメージだけで」

「それすら、誰にも気づかせない方がいい。用心に越したことはないわ」

ラケルは、シグルドと会話をしながら、寝言で彼が口走っていた地上語を何度も耳の奥で再生していた。

かあ……さ…ま。

母様。

地上語で、母親に呼びかけるときの言葉? そう思い当たり訊ねてみる。

「シグルド君、あなたお母様のことを覚えている?」

シグルドは碧い瞳を見開いてラケルの顔をしばらくの時間凝視していた。まるで、何かを探すように。だが、何も見付けられなかったのか、きつく目を閉じると小さく首を振った。

そして、一言「何も」と言った。

ラケルはシグルドの頭を抱き寄せた。

「無理しないで。無理して思い出そうとしないでいいのよ。ごめんなさいね、混乱させて」

シグルドの消された記憶。いや、消されたというのは間違いだ。それは、求めればいつでもそこにある。

いつでもそこに存在する。

望めばそこにある。決して消すことのできない想い。

たぶん、彼は彼の中にあるそれに触れたのだ。

過去、彼を愛した人々。彼に向けられた想い。そして、今も彼が愛する人たちは地上にいるのだろう。

涙を流させたものの正体を彼は知らない。はっきりと覚えてはいない。でも、彼自身の中にある。間違いなく。

だから、そこまで毅然として誇り高い。

奪われた記憶すべてを取り戻してしまうのは、時間の問題だ。その時、彼はここ〈ソラリス〉に残るのだろうか。それとも危険を冒して地上に帰ろうとするのだろうか。

たぶん、その時まではあまり長い時間を必要としない。

五、

それからのシグルドは落ち着いていた。

まだまだ思い出せないことの方が多いとはいえ、具体的な地上の記憶を徐々に取り戻しつつはあった。だが、本人はいたって平静だった。

エレメンツ候補生である、ラムサス、シグルド、ヒュウガの三名はユーゲントに在学中であるに関わらず、軍属としてある程度の地位についていた。その出自から特にシグルドに対する監視の目は厳しい。しかし、淡々と日常のルーチンをこなしていく彼に不信感を抱く人間などいなかった。

ダイニングルームのドア前に立つ影に気づき、ラケルは振り返った。そして、息を飲む。見知らぬ男が立っていた。見知らぬ男……いや、彼のことはよく知っているはずなのに、初めて見る。

シグルド……君?

「どうしたの? シグルド君、そんなところに突っ立ってないで座って。お茶を入れるわ」

ゆっくりと、部屋の中に入ってくると、シグルドは椅子をひき腰をおろした。そして、ティーカップへ紅茶を注ぐラケルを見上げるときっぱりと言った。

「ラケル先輩、俺、帰ります」

「帰るって?」と、聞き返しながらラケルも椅子をひき腰かけた。

シグルドは一口紅茶をすすってから「地上、アヴェへ」と答えた。

「そう」

「すべてを取り戻しました。だから」

真っ直ぐに視線を合わせる。澄んだ碧い瞳は揺れることなく、何の迷いも感じさせなかった。

「何時?」

「予定通りいけば、一週間後の定期船で」

「一週間後って、もう少し慎重に準備をした方がいいのでは」

「時間がないんです。急がないと手遅れになる。アヴェでクーデターがありました。弟を守れるのは自分だけです」

シグルドは淡々と語る。ソラリス内のネットから偶然、ゲブラーによるアヴェクーデター計画を知ったこと。小さな弟が捕らえられていることを。

口調は落ち着いてはいたが、本当はいても立ってもいられないのだろう。

「弟がいたのね」

「ええ、ビリーよりも二つ上で、別れたときはビリーよりも幼かった弟がいます。『若』というのは、王の息子とか、権力者の後継者に対する呼びかけの言葉です。わけがあって、俺とは母が違うんです。そして、父は俺が血の繋がった息子であるということを知りません。それなのに、本当の息子のように接してくれました」

「そう、愛されていたのね」

「はい」そして、目を伏せ声を絞り出すようにして言った「…父は……たぶん、もう生きてはいない」

テーブルの上で握りしめた両手が震えている。

「ごめんなさい」と言うラケルに、シグルドは黙って首を振った。

「ジェスや他のエレメンツ達には?」

「さっき、話してきました。ジェシー先輩は、『そうか』の一言でした。カールは……」シグルドは困ったような笑みを浮かべた。「実は、まだ言い出せなくて。間際に言おうかと思っています。ヒュウガとは、随分もめました。『無謀じゃないか』とか『いつか戻るにしても、もう少しこっちで学ぶべきものがあるのではないか』とか『地上にもどっても、ソラリスを変革しなければ、解決にならない』とか。あんなしつこいヤツだったとは知らなかった」

ラケルはくすくす笑った。

「ヒュウガ君、寂しいのよ。ただ、駄々をこねているだけ。で、結局解ってくれたんでしょう?」

「はい、あいつは、今の俺なら大切な人たちを守れるかもしれないから行くべきだと同意してくれました」シグルドはちょっと考え込むように小首を傾げる「『私はあまりにも子供だったから、守れなかった』っとも言っていましたけど、あれはどういう意味だったんだろう」

ラケルは少し困ったように微笑み、手にしていたティーカップをソーサーに置いた。

「言葉通りの意味よ。そういったことが過去にあったということ」

ラケルの淡い色の睫がゆっくりと伏せられた。

「あいつは、自分のことほとんど話さなかったからな。もう、今更、訊けないや」と、シグルドは不満そうに口を尖らせた。

さらさらと、穏やかで静かな時間が流れていった。

シグルドは、ここ〈ソラリス〉がどれほどの嘘と偽りで固められた国かと言うことを知っている。でも、ここで生まれたブランシュ一家がくれた温もりも、ヒュウガやラムサスと分かち合った友情も確かに存在したものだった。

シグルドは顔を上げ、真っ直ぐラケルに視線を向けた。

「前に俺、ジェシー先輩のことを殴りましたよね」

「そうだったわね」とラケルはくすくす笑った。思い出せば他愛もない事件だった。

「俺、たぶん、怖かったんです。俺の中に流れる母の血が」

「ATLね。血液を介して伝染する血の病気。確かに、セックスでも感染する可能性があるわ。ただ、感染していても発症率は低いし、まして、成人になってからの感染で発症することはないはずよ。母子感染さえ防げば問題になるような病気ではないわ」

「ええ、きっとそれは表向きで……。母は、その病気がもとで愛する人と別れてしまいました。その理由も相手に告げずに。そして、愛する人と最期まで添い遂げることができなかったことを後悔して、……後悔して、自分を責め続けました。いえ、はっきり言葉に出したりはしませんでしたけど、子供心に解りました」

「だから、怖かったのね。人と深く触れ合うことが……」

シグルドは黙って頷いた。そして、シグルドはラケルを見つめ、唐突に言った。

「だから、俺とキスしませんか?」

突飛な提案にラケルは唖然として相手の、碧い瞳を見つめた。

気まずい沈黙が二人の間を流れる。

と、見る見るうちにシグルドの浅黒い顔が赤くなっていく。耳まで真っ赤になったシグルドがあたふたと言った。

「あ、あの、すみません。わ、忘れてください。その……、練習しておいた方がいい…かなぁ? …とか思って。もしかして、地上に降りて誰か好きな人ができたときに。その……」

ラケルは思わず吹き出して、しばらく笑いを止めることができなかった。やっとのことで、顔を上げてシグルドを見れば、相変わらず真っ赤な顔をしている。

「いいわよ」と、椅子から立ち上がり、シグルドの肩に手をのせ悪戯っぽく微笑み「ほら、立ってちょうだい」と、促した。

シグルドの真向かいに立って、ラケルはちょっと目を見開いた。今頃気づいたことに驚き、それを口にする。

「シグルド君。背がずいぶん伸びたのね。二年前…初めて会った時は確かに私よりも低かったのに。こうして、男の子はどんどん変わっていくのね……」

そして、シグルドの腕を片手でやわらかく掴み、もう片方の手を頬に添え、顔を見上げた。

「俺……、ラケル先輩のこと好きでした」

シグルドの視線を正面で受け止めラケルは微笑んだ。

「知っていたわ。でも、過去形なのね」

「はい」

シグルドは躊躇いながらも、ラケルの肩に手を回し、そっと抱き寄せてから口づけた。

おずおずと触れてくる柔らかく温かい唇を受け止めて、ラケルはすべてを理解する。

唇をゆっくりと離し、戸惑ったように見つめてくるシグルドの胸をぽんと叩いて、ラケルは言った。

「いい男になりなさい。誰よりも……、ジェスよりも何倍もいい男に」

六、

「おい、帰ったぞ」

「おじゃまします」

玄関から賑やかな声が聞こえてきたと思うと、ダイニングルームにジェサイアと、彼に無理やり引っ張ってこられただろうヒュウガが入ってきた。

「おかえりなさい。ヒュウガ君もいらっしゃい。よかったら夕食一緒に召し上がっていってね」

「はい、ありがとうございます」

ヒュウガは小首を傾げ微笑んだ。

「ビリーはどうした?」

「お昼寝中よ。そろそろ起こさないとね」

「なんだ、シグルド、おめぇ、帰ってきていたのか」と言いながらジェサイアは脱いだ上着をラケルに手渡しシグルドの顔を覗き込んだ。

「ん? どうしたんだ? 顔赤いぞ。さては、ラケルに横恋慕の胸の内を告白していたんだろう?」と、げらげら笑った。

まったく、勘がいいのか悪いのか。ラケルは呆れて溜息をつき、シグルドと顔を見合わせて肩をすくめた。

「それよりも、先輩。例の話し」

ヒュウガに促されてジェサイアは、言った。

「急だが、明日の晩、ここでシグルドの誕生パーティをやるぞ。カールも招待してな」

ラケルはちょっと、目を丸くし「随分急ね」と言った。これは、送別会という意味が込められている。

「まあ、いいわ。そのかわり、あなたには沢山働いてもらいますからね」

ふと、ラケルはシグルドに目をやる。彼は、窓の外を眺めていた。その視線の先は遙か遠くにある。

彼の心はすでに地上にあるのだろう。

はやる気持を必死に抑えている。それが、痛いほどラケルには解った。

エレメンツ候補の少年達三人のうち、誰よりもシグルドの抱える問題が大きいと思っていた。しかし、意外にもそのシグルドは誰よりも早く、夫の手を離れ、たった一人で歩き出そうとしている。

地上に降りれば一人前の男であることを余儀なくされる。そうでなければ、誰も守ることなどできやしない。少年でいることなど許されないのだ。

振り返ったシグルドと目が合った。

至高の宝石のように美しい輝き。その碧く深い色調の虹彩が強い光を帯びる。

揺るぎのない意志。

そして、彼は今まで誰にも見せたことがなかった鮮やかな笑みを浮かべた。

それは、少年期の早すぎる終わりを告げていた。

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