高いビルなどに不安で上れないといった形で現れてくるのが、ビル恐怖症の症状になります。

高所恐怖症という言葉が使われることもありますが、このサイトでは、最も症状の現れる頻度の多いビルという言葉を含む、ビル恐怖症と呼ばせていただきます。

最近は高層ビルが増えてきましたので、この症状を感じる人も増えているように思います。

かつては、山間部の吊り橋などで、動悸やめまいといったビル恐怖症の症状を感じることが多かったと思いますが、今では、高層ビルで症状を感じる人が増えていると思います。

ただ、この症状も発作性神経症の一つになるものであり、その背景には「死の恐怖」があると言って良いと思います。

つまり、高いビルにいる時に、地震などが起こって死んでしまったらどうしようとか、何かのはずみで落ちてしまったらどうしようといった不安を感じるのが特徴だと言って良いと思います。

ただ、ビル恐怖症の場合も、その根本原因は神経症から来ていますから、森田療法の考え方を身につけていく中で、「死の恐怖」対する「とらわれ」が薄れてくることで、少しずつ根本的に改善してくるものなのです。

ただ、このためには、ある程度の時間が必要になってきます。

つまり、薬を飲めば、これですぐに治るという単純なものではないと言えるのです。