パニック障害はトップページでも書かせていただいたように発作性神経症の別名になります。

ただ、今ではむしろ、発作性神経症よりもパニック障害という言葉の方が一般的になっているのではないかと思います。

かつては神経症と呼ばれていたものが今では不安障害と呼ばれることが多くなり、強迫神経症と呼ばれていたものが強迫性障害と呼ばれることが増え、今では神経症という呼び方よりも、何々障害という呼び方が一般的になっているように思います。

これはアメリカの精神医学会の精神疾患の分類基準から来ているものだと思いますが、今の日本は精神医学の面でもアメリカの影響を強く受けていますので、病名もアメリカ的になっているのだと思います。

そして、アメリカの物質主義的な理論が優先され、日本に以前からあった森田療法などの精神療法が影を潜めてしまっているのは嘆かわしいことだと思います。

最近はアメリカの物質主義的な薬物療法一辺倒の方向が行き詰まり、イギリスのように薬物療法から精神療法への転換が図られる傾向も出てきましたが、今の日本では健康保険制度の関係などから、なかなか精神療法が精神科や心療内科の病院で取り入れられていないように思います。

このため、パニック障害の場合も、抗うつ剤などの薬物療法で対応されていることが多いように思います。

しかし、パニック障害は元もと発作性神経症と言われる位で、不安神経症の一つの症状に過ぎないものなのです。

ですから、森田療法の学習によって「死の恐怖」に対する「とらわれ」が薄れてくれば、これで充分、改善してくるものなのです。

パニック障害の具体的な症状は、このサイトのトップページで書かせていただいたようなものになりますが、いずれも「死の恐怖」に対する「とらわれ」が根本的な原因になっていると考えて良いと思います。

ですから、抗うつ剤などのパニック障害治療薬といったものを飲んで症状を表面的に抑えても、これだけでは根本的な解決にはならないのだと思います。