参考文献と参考文献
"時代と地方、伝承によって、幾分かの違いがあるが、主要な十二の神は、第一世代の神、秩序(コスモス)の象徴でもある神々の父 1)ゼウス、2)ヘーラー女神、3)ポセイドーン、4)デーメーテール女神、5)ヘスティアー女神の5柱に、第二世代の神として、6)アポローン、7)アレース、8)ヘルメース、9)ヘーパイストス、10)アテーナー女神、11)アプロディーテー女神、12)アルテミス女神の7柱である。また、ときとしてヘスティアーの代わりに、ディオニューソスが十二神に入る。ハーデースとその后ペルセポネーは、地下(クトニオス)の神とされ、オリュンポスの神ではないが、主要な神として、十二神のなかに数えることがある[42] [43]。"それぞれの神は、崇拝の根拠地を持つのが普通で、また神々の習合が起こっているとき、広範囲な地方の神々を取り込んだ神は、数多くの崇拝の根拠地を持つことにもなる。アテーナイのパルテノン神殿小壁には、十二の神の彫像が刻まれているが、この十二神は、上記の一覧と一致している(ディオニューソスが十二神に入っている)。オリュンポスを代表する十二の神と地下の神ハーデース等以外にも、オリュンポスの世界には様々な神々が存在する。彼らはオリュンポスの十二神や他の有力な神が、エロースの力によって互いに交わることによって生まれた神である。また、広義のティーターンの一族に属する者も、オリュンポスの一員として神々の席の一端を占め、重要な役割を担っている。
"それは東西に分裂したローマ帝国の西の帝国の領域で著しかった。西ローマは間もなく滅亡し、ゲルマンの国であるフランク王国が成立するが、一旦失われた書籍は再び回復しなかった。他方、東の帝国すなわちビザンティン帝国の領域では、多数の書籍とその写本がなお豊富に残っており、これを利用して、12世紀のヨハンネス・ツェツェースなどの文献学者は、なおギリシア神話に関する膨大な注釈本などを記していた[120] [121]。"西欧はしかしすべての写本、古代の遺産を失った訳ではなく、14世紀から15世紀にかけてのルネッサンスにおいて、丹念に修道院の文書庫などを調べることで、ギリシア語原典の写本などをなお発見することができた。他方、西欧で失われた多くの書籍は、8世紀におけるイスラム帝国の勃興と共に、ビザンティン帝国を介してイスラムに渡った。西欧はしかし、12世紀に十字軍を送り出すことによって、ビザンティン帝国とその文物との接触を再開した。これらの世界史的運動のなかで、12世紀には、イスラム世界よりアリストテレースや科学関係のギリシア語・アラビア語写本が西欧に到来し、これらはラテン語に翻訳され、次世代の盛期スコラ哲学を導いた[122]。"西欧は古代ギリシアの文芸をほとんど忘れていたが、12世紀にあってアリストテレースの著作の翻訳を得ることで、古典ギリシアへの憧憬がいや増したと言える。14世紀初頭の代表的な中世詩人であるダンテ・アリギエリは、『神曲』地獄篇のなかでリンボーなる領域を造り、そこに古代の詩人を配置した。5人の詩人のうち4人はラテン語詩人で、残りの一人はホメーロスであった。しかし不思議なことにダンテはホメーロスの作品を知らなかったし、西欧がこの大詩人を知るのはいま少し後である[123] [124]。"
神武天皇の死後、神武天皇が日向にいたときの子であるタギシミミが反乱を起こす。カムヌナカワミミがそれを破り、皇位を継ぐ[24]。カムヌナカワミミは綏靖天皇となるが[25]、綏靖天皇以下の8代の天皇の事跡は伝わっていない。江戸時代までは官選の正史として記述された『日本書紀』の方が重要視され、『古事記』はあまり重視されていなかった。江戸中期以降、本居宣長の『古事記伝』など国学の発展によって、『日本書紀』よりも古く、かつ漢文だけでなく日本の言葉も混ぜて書かれた『古事記』の方が重視されるようになり、現在に至っている。
神々の父ゼウスは、真偽を知る智慧の女神メーティスを最初の妻とした。ゼウスはメーティスが妊娠したのを知るや、これを飲み込んだ。メーティスの智慧はこうしてゼウスのものとなり、メーティスよりゼウスの第一の娘アテーナーが生まれる。ゼウスの正妻は嫉妬深きヘーラーであるが、ヘーラーとのあいだには、アレース、ヘーパイストス、青春の女神ヘーベー、出産の女神エイレイテュイアが生まれる。大地の豊穣の大女神デーメーテールとのあいだには、冥府の女王ペルセポネーをもうけた。ゼウスはまた、ディオーネーとのあいだにアプロディーテーをもうける。アプロディーテーは、クロノスが切断した父ウーラノスの男根を海に投げ入れると、そのまわりに生じた泡より自然に生じたとの説もあるが[44]、オリュンポスの系譜上はゼウスの娘である[45]。ゼウスは、ティーターンの一族コイオスの娘レートーとのあいだにアポローンとアルテミス女神の姉弟の神をもうけた。更にティーターンであるアトラースの娘マイアとのあいだにヘルメースをもうけた。最後に、人間の娘セメレーと交わってディオニューソスをもうけた。アテーナーはメーティスの娘であるが、その誕生はゼウスの頭部から武装して出現したとされる。これに対抗して妃ヘーラーは、独力で息子ヘーパイストスを生んだともされる。