童話とメルヘンと惑星二ビル接近説
エジプトでは各地に神殿が建てられて神々が崇拝されていた。神々の序列は地方によって異なり、ヘリオポリスにおいてはラー=アトゥムが主神として信仰されていたが、地方によってはプタハなど、別の神を人類創造の主神として崇めていた地域もあった。そのため各地方でそれぞれの地域で信仰する神の社が建造された。ファラオがエジプト神話においては重要な役割を占めておりホルスの跡継ぎと位置づけられていたため、国家によっても多くの神殿が建てられた。その代表格といえるのがアブシンベル神殿である。エジプトにおける天地創造はやはり地域差があって一概にいえないが、ヘリオポリス神話においては広い海原からラー(アトゥム)が誕生し、独力で神々と世界を形作っていたとされている(創造神話)。ヘルモポリスでは八位一体の虚無を表す神々(オグドアド)が世界創生の中心的役割を担った。メンフィス周辺ではプタハが天地創造の主導的役割を果たし、彼は言葉と思念によって世界のあらゆるものを作り出したとされる。エレファンティンではクヌムが主神として世界を形作った。クヌムは粘土から人間を作り出した神として知られる。このように、天地創造の神話も地方ごとに異なる。エジプトにおいて天はヌトという女神であり、地はゲブという男神であった。両者は夫婦であり、最初は隙間なくくっついていたが、父たるシュウ(湿気)とテフヌト(空気)によって引き離されて現在の姿になったという。ゲブはヌトに少しでも近づこうと山々を作り出したとされる。古代エジプト人にとって地は平面であり、ナイル川によって分断された二つの大地と海によりできていると考えられていた。地の底には冥界があり、ラーは夜ここを通って再び地上に現れるとされた。
"広義のティーターンの子孫も、オリュンポスの神々に数えられる。ゼウスたちに反抗したティーターンたちは、ティーターノマキアーでの敗北の後、タルタロスに落とされたが、後にゼウスは彼らを赦したという話があり、ピンダロスは『ピューティア第四祝勝歌』のなかで、ティーターンの解放に言及している[52] [53]。戦いに敗れたティーターンはその後、神話に姿を現さないが、その子供たちや、ウーラノスの子孫たちは、オリュンポスの秩序のなかで一定の役割を帯びて活動している。"イーアペトスの子アトラースは、天空を背に支え続けるという苦役に耐えている。兄弟のプロメーテウスは戦争には加わらなかったが、ゼウスを欺した罪でカウカソスの山頂で生きたまま鷲に毎日肝臓を食われるという罰を受けていたが、ヘーラクレースが鷲を殺したので彼は解放された。ヒュペリーオーンとテイアーの子エーオース、セレーネー、ヘーリオスは、オリュンポスの神々のなかでも良く知られた存在である。エーオースは星神アストライオスとのあいだに、西風ゼピュロス、南風ノトス、北風ボレアースなどの風の神と多数の星の神を生んだ。またアテーナーの傍らにあるニーケー(勝利)もティーターンの娘であるが、ゼウスに味方した。原初の神でもあったポントスとその息子の海の老人ネーレウスは、ポセイドーンに役職を奪われた感であるが、彼らの末裔は、数知れぬネーレイデス(海の娘たち)となり、ニュンペーとして、あるいは女神として活躍する。アンピトリーテーやアキレウスの母テティスはむしろ女神である。ポントスの一族である虹の女神イーリスは神々の使者として活躍している。また広義のティーターン一族に属するアトラースは、オーケアノスの娘プレーイオネーとのあいだにプレイアデスの七柱の女神をもうけた。彼女たちは、星鏤める天にあって星座として耀いている。
『原初年代記(過ぎし年月の物語)』という資料に東スラヴに伝わった神話に関する記述がある。そこに異教神話の神の名として以下の神々の名が挙げられている。また、上記のような神々を主人公とした叙事詩以外にも民間信仰レベルで『ロシアの魔女ヤガーばあさん』、『不死のコシチェーイ老人』(英語版)、『寒さのモローズ爺』(スラヴのサンタクロース、英語版)などといった昔話的な神話や自然現象などに端する精霊に関する寓話として『水の精ヴォジャノーイ』、『森の精レーシー』、『家の精ドモヴォーイ』、『水と森の精ルサールカ』なども存在した事が判明している。スラヴの民間伝承で特に有名なのは、吸血鬼と人狼に関するものである。
ミュケーナイ王家の悲劇に密接に関連するアイギストスもペロプスの子孫で、オレステースと血が繋がっている。他方、アトレウスの兄弟とされるアルカトオスの娘ペリボイアは、アイアコスの息子であるサラミス王テラモーンの妻であり、二人のあいだの息子がアイアースである。また、テラモーンの兄弟でアイアコスのいま一人の息子がペーレウスで、「ペーレウスの息子」(ペーレイデース)が、トロイア戦争の英雄アキレウスとなる[83]。リビュアーは雌牛となったイーオーの孫娘に当たっている。リビュアーと海神ポセイドーンのあいだに生まれたのがフェニキア王アゲーノールで、テーバイ王家の祖であるカドモスと、クレーテー王家の祖とも言える娘エウローペーは彼の子である。カドモスは竜の歯から生まれた戦士でよく知られる。彼の孫がテーバイ王ペンテウスであり、ペンテウスはディオニューソス信仰を否定したため、狂乱する女たちに引き裂かれて死んだ。その女たちのなかには、彼の母アガウエーや伯母イーノーも含まれていたとされる。カドモスの娘にはセメレーがあり、彼女はゼウスの愛を受けてディオニューソスを生んだ。ペンテウスとディオニューソスは従兄弟同士となる。カドモスの別系統の孫にラブダコスがあり、彼はラーイオスの父で、ラーイオスの息子がオイディプースである。オイディプースには妻イオカステーのあいだに娘アンティゴネー等がいる。