Fayard Noir / Editions Fayard

ファイヤール・ノワール〔第1期〕
 〔1981-1982〕

ファイヤール (パリ)
     ネオ・ポラール
コンテンポラリー・フレンチ・ノワール

【概説】
1981年、大手ファイヤール社が立ち上げた犯罪小説コレクション。当時『ディーヴァ』のヒットで人気作家だったデラコルタが仏作家部門を担当、後にリヴァージュ・ノワールを成功させるフランソワ・グェリフが翻訳部門を担当。映画を意識した動的ジャケット構成など当時としては驚くほど洗練された内容でしたが、業界内の事情もあって短期間で閉鎖され、後々まで神話として語られていきます。邦訳されカルト化したシニアックの『ウサギ料理…』もこの叢書がオリジナルです。  

【諸データ】
【1979年4月】
デラコルタによる第一作『ナナ』発表。『ルナ』、『ディーヴァ』を合わせた三部作がベストセラーとなる。 
 
【1981年3月】
叢書の第一弾となる4作品発表。理由は不明ですが作品によってフォーマットに若干のばらつき(12.2×18.6cm、12.6×19.2cm)があります。
【1981年後半】
ファイヤールの親会社アシェットで人事交代があり、「犯罪を扱った小説にあまり興味のない」ジャン=クロード・ラテが新社長に就任。叢書閉鎖が決定される。 
【1982年初頭】
ファイヤール・ノワール最後の作品となる4作品発表。このうちヴィラールの『死ぬのはいつも他人』が同年度のテレラマ・ロマン・ノワール大賞を獲得。 

【作品】
『狙撃手』
フレデリック=H・ファジャルディ
『ロック』
デラコルタ
『氷野』
エルヴェ・プリュドン
1 : Sniper
/ Frédéric H. Fajardie
[1981]
2 : Rock
/ Delacorta
[1981]
3 : Banquise
/ Hervé Prudon
[1981]

『溝の中の月』
デヴィッド・グーディス
(The Moon In The Gutter)
『ありふれた憎しみ』
アラン・デュブリュー
『トゥー・マッチ』
ドナルド・ウェストレイク
(Two Much!)
4 : La Lune dans le caniveau
/ David Goodis
1981]
5 : Haine comme normal
/ Alain Dubrieu
[1981]
6 : Un Jumeau singulier
/ Donald Westlake
[1981

『重い土地』
ピエール・マルセル
『クリミナル』
ジム・トンプソン
(The Criminal)
 『マルクス対
シャーロック・ホームズ』
アレクシス・ルカエ
7 : Terrain lourd
/ Pierre Marcelle
[1981]
8 : Le Criminel
/ Jim Thompson
[1981]
 9 : Marx & Sherlock Holmes
/ Alexis Lecaye
[1981]

『コンフェス・フレッチ』
グレゴリー・マクドナルド
(Confess Fletch)
『ゲーム』
ビル・プロンジーニ
(Games)
『汚れた血』
リシャール・マタス
 10 : Fletch, à table
/ Gregory McDonald
[1981]
11 : Tout ça n'est
qu'un jeu
/ Bill Pronzini
[1981]
12 : Mauvais Sang
/ Richard Matas
[1981]

『夜のコルベット艦』
マルク・ヴィラール
  『ビホールド・ディス
・ウーマン』
デヴィッド・グーディス
(Behold This Woman)
『優しく、ファティ!』
フレデリック=H・ファジャルディ
13 : Corvette de nuit
/ Marc Villard
[1981]
   14 : La Garce
/ David Goodis
[1981]
 15 : Gentil, Faty!
/ Frédéric H. Fajardie
[1981]

 『虹の先で』
ジェームズ=M・ケイン
(Rainbow's End)
  『ウサギ料理は殺しの味』
ピエール・シニアック
『キル・オフ』
ジム・トンプソン
(Kill Off)
16 : Au Bout de l'arc-en-ciel
/ James M. Cain
[1981]
17 : Femmes Blafardes
/ Pierre Siniac
[1981]
 18 : Hallali
/ Jim Thompson
[1981]

  『死ぬのはいつも他人』
ジャン=フランソワ・ヴィラール
 『キャシディーズ・ガール』
デヴィッド・グーディス
(Cassidy's Girl)
 『裏切り』
ラウール・ヴィレット
19 : C'est toujours les
autres qui meurent
 / Jean-François Vilar
[1982]
 20 : Cassidy's Girl
/ David Goodis
[1982]
 21 : Le Renégat
/ Raoul Vilette
[1982]

 『楽園の蛇』
ロバート・ブロック
(There Is A Serpent In Eden)
   
22 : Un Serpent
au paradis
/ Robert Bloch [1982]
   

 

【最終更新】 2009-06-10
Photo : "Voici le temps des assassins" / Julien Duvivier, 1955
] Noirs [ - フランスのもう一つの文学 by Luj, 2008 - 2010

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