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ナナイロキセキ − 旧・小説投稿所A

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ナナイロキセキ
− 最後に歌でも歌おうか。 −
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グロい描写有ります。


私は、男をくわえ、エシアから離れた。
くわえたと言っても、エシアにやる様な優しい物では無く、遠慮容赦無く腹に牙を食い込ませ、痛くなる様にした物だが。

もうエシアには、今から始まる惨劇の様子は見えないし聞こえない。
それを確認し、足を止める。

「…僕を、どうするつもりだ」

痛みで声が出なかったのだろう。ずっと黙っていた男が掠れた声で言う。
もう既に、私達と人間が会話を出来ないという常識も忘れる程気が動転している。
もし、言葉が通じるなら、
『もう、この世から消えるのだ』
と、言ってやりたかった。

私は、唸りもせず、くわえたままの男をそのまま口の中へ入れた。
そして、全身牙に当たるようにし、強めに甘噛みを始めた。

ガブッ!……ガブッ!……

「うっ!うぐっ!」

痛くて苦しそうな声をあげ出す男。
だが、それを聞いても甘噛みを止めない。
むしろ、強く、速くしていく。

ガブッ!!…ガブッ!!…

「あぐっ!ぐっ!」

口の中に血の味がする。
それでも止めない。

ガブッ!!!ガブッ!!!

更に強く、速くする。
すると、あまりの痛さに気絶したのか、男はもう何も言わなかった。
そして、とうとう男の骨が悲鳴をあげ出す。
その数秒後、

バキボキベキバキッ!

男の骨は粉々に砕けた。
そして、もう死んだであろう男の死骸を呑み込む。

ゴクッ……

小さめの嚥下音が響く。
喉に小さな膨らみを作った物は、胃袋に落ち、さっさと消化された。

私に、大した満足感をもたらさずに。

その後、エシアの元に戻ると、やっぱり抱き付かれた。

「パニシュ!ありがとう!やっぱりパニシュはかっこいいね!」

私は、その言葉に、とても感謝していた。
幼い頃は、電撃が使えず、いつも一人で居るか、けなされてばかりだった。

…エシアなら、私に居場所をくれる。

それが、ただただ、嬉しかった。

「あっ!そう言えば、さっき途中で歌うの止めちゃったから、最後まで聞いてもらえてない!」

確かに、途中でアリアと入れ替わったから、最後は聴いていない。

「違う歌だけど、…聴いてくれる?」

上目使いでそう言うエシアはとても可愛らしく、頷かざるを得なかった。
まあ、元から断るつもりは無いが。

「えへへっ、ありがとう!」

笑顔でそう言い、歌い出した。



最近、捕食描写入れれ無かったので、とても嬉しいです!

まあ、グロですけど。

ま、そこまでヤバくは……無い…の…かな?
<2012/12/11 21:50 ラムネ>
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