あがり症で社会に適応できずに引きこもる
人前に出ると過剰に緊張して冷や汗が出てしまったり、顔が赤くなったりしてしまう人はあがり症である。大勢の人を前にすると言葉が出てこずに上手に話せない、視線が気になって食事ができない、手が震えて字を書くことができない、という人もいることだろう。このようなあがり症の人は、その症状を何とか克服したいと考えるものである。
人前であがってしまったり、顔が赤くなってしまったりすることは誰にでもあることである。知らない人が沢山いる前で話をしなければならない状況や、好きな人が目の前にいるような状況では、どんな人でも緊張しドキドキしてしまうものである。それは自然な現象で異常ではなく、何も心配することはない。
しかし、度を過ぎたあがり症で社会に適応できず、家に閉じこり会社や学校に行けない人もいる。あがり症があると、しだいに人と関わることを避けるようになってくる。緊張してあがってしまうのを恐れて、おのずとそのような状況に自分を置くことを避けてしまうようになり、そのような状況が続けば、自分の世界に閉じこもるようになり、社会から隔絶してしまうのである。
こうなってしまうと悪循環で、人とコミュニケーションできないことが、さらにあがり症の症状を悪化させてしまうのである。健全な社会生活を営んでいくためには、人とのコミュニケーションが不可欠である。家に閉じこもり、他人とのコミュニケーションを自ら絶ってしまうような人は、専門の医療機関に相談してあがり症を克服すべきだろう。