Sombres climats / Editions Climats

ソンブル・クリマ
 〔1997-2001〕

クリマ社 (カステルノ・ル・レ)
     地方出版社

【概説】
拠点をカステルノ・ル・レに置く出版社クリマによる犯罪小説のコレクション。思想家スラヴォイ・ジジェク作品の公刊など、「地方出版社」とあなどれない先鋭的な出版戦略を売りにしていました。中心となっている作家は4人(メストロン、デルクール、ニクル、バテロ)。出版点数も少なかったのですが、作品の質が極めて高かったこともあり90年代後半を代表するノワール叢書のひとつになっています。   

【諸データ】
【1997年】
クリマ社中心人物の一人アラン・マルタンが「雰囲気のある犯罪小説の叢書を作りたいな」と思い立ち、作家エルヴェ・メストロンに相談を持ちかける。 
 
【1997年9月】
叢書第一番となる『北京COFACEの伝言』(レミ・ゲドワ著)公刊。中国を舞台にしたエキゾチックな感覚の政治ミステリーです。この段階ではまだ叢書のカラーは出ていませんでした。 
【1998年3月】
『危機に吠える』(ベルトラン・デルクール著)が公刊される。元々はセリ・ノワールで発表される予定だったのですが、旧作『ブロクス・ソルス』でシチュアシオニスム/ギィー・ドゥボールを扱って出版社(ガリマール社)と揉めたため出版見送りとなり、結果的に本叢書からの発表となりました。 
【1999年】
第13番『KOの理論』から装丁が一回り大きくなりました。 
【2001年】
現時点で叢書最終作となっている『西からの雨の訪れ』発表。クリマ社が他社に買収されるなど、現場レベルの混乱で叢書が停止されてしまったのが残念です。 

【作品】
『北京COFACEの伝言』
レミ・ゲドワ著
『黒音符』
エルヴェ・メストロン著
『鬼女が近すぎる』
シルヴィ・ドワーズ著
 1 : Message COFACE à Pékin
/ Rémi Gedois
[1997]
 2 : La Note noire
/ Hervé Mestron
[1997]
 3 : Intimité d'ogresse
/ Sylvie Doise
[1997]

『ただのアメリカ風バラードさ』
ギョーム・ニクル著
『メスカリン終着駅』
ベルトラン・デルクール著
『チャンス氏』
ギョーム・ニクル著
 4 : C'est juste une balade Américaine
 / Guillaume Nicloux [1997]
5 : Mezcal Terminal
/ Bertrand Delcour
[1997]
 6 : Monsieur Chance
/ Guillaume Nicloux
[1998]

 『危機に吠える』
ベルトラン・デルクール著
 『庭側で』
アラン・モニエ著
 『証人になった男』
ブリジット・マルティネス著
 7 : Les Abois
/ Bertrand Delcour
[1998]
8 : Côté jardin
/ Alain Monnier
[1998]
9 : Passage à Témoin
/ Brigitte Martinez
[1998]

  『狼と吠える』
リアン・バテロ著
 『オフ』
パトリック・ルロラン著
 『謝辞』
リリアン・バテロ著
10 : Avec les loups
/ Lilian Bathelot
[1998]
11 : Off
/ Patrice Lelorain
[1998]
12 : Speécial dédicace
/ Lilian Bathelot
[1998]

 『KOの理論』
リリアン・バテロ著
『三面記事の小手帳』
フランソワ・トロテ著
 『西からの雨の訪れ』
クリスティヌ・デルソ著
 13 : La Théorie du K.O.
/ Lilian Bathelot
[1999]]
14 : Petit Carnet
de faits divers
/ François Trotet
[1999]
 17 : Arrivée de la pluie
par l'ouest
 / Christine Desrousseaux [2001]

 

【最終更新】 2009-06-10
Photo : "Voici le temps des assassins" / Julien Duvivier, 1955
] Noirs [ - フランスのもう一つの文学 by Luj, 2008 - 2010

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