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Noir Urbain / Editions Autrement

都市の黒
　〔2004-2005?〕

オートルマン社（パリ）

短編叢書、写真、都市型ノワール

【概説】

ポラール歴史家、批評家として有名なクロード・メスプレッド氏が監修した街をめぐる短編ノワール叢書。単語数だと６万語前後、ページ数で６５～８０ページ。小さなサイズですがカタログなどに使用される光沢のある厚手の紙を使用、大きさと薄さの割りに重みがあります。表紙には作家名のみ表記。実際には物語の舞台となっている街の写真（白黒）が豊富にあしらわれており、写真家と小説家のコラボ作品として見ることもできるのではないかと思います。

メスプレッド氏直々の監修ということもあり、短編一作毎の質が非常に高く、同時期に行われていた他の短編叢書と比べても頭一つ抜けていました。初期の段階ではヴォートランやデナンクス、モンフィスやオペル、ドゥムーゾンやエンマ・クリスティの寄稿が噂されていました。企画そのものは０５年末で中断してしまっているようですが再開が期待されます。　

【諸データ】

【２００４年５月】
パリを舞台とした４作で叢書開始。モヴェ・ジャンルでポール･モジャンドル氏による丁寧なコレクション紹介記事が掲載されました。　

【２００４年夏？】
同じくモヴェ･ジャンルですが、作家リリアン・バテロ氏がプイの『いつかまた公園で』評を寄稿。「泣けた」そうです。

【作品】

『鍵で開けた思い出』クロード・アモツ著	『バルベスの闇』マルク・ヴィラール著	『いつかまた公園で』ジャン=ベルナール・プイ著

1 : Tours de clef / Claude Amoz [2004]	2 : Petite mort sortie Rambuteau / Marc Villard [2004]	3 : La Vie Payenne / Jean-Bernard Pouy [2004]

『カンカンポ通り脱出』ローランス・ビベルフェルド著	『黄金の星を抜けて』ドミニク・シルヴァン著	『クールベ通りの秘密』ジョルジュ=ジャン・アルノー著

4 : Evasion Rue Quincampoix 　　　/ Laurence Biberfeld [2004]	5 : Les Passeurs de l'Etoile d'or 　　　/ Dominique Sylvain [2004]	6 : Les Secrets de l'Allée Courbet 　　　/ Georges.-Jean Arnaud [2004]

『モカイヨ広場の毒蛇』エリック・タラド著	『ソウル広場を歩こうか』　　ヴラディミール・ボディアンスキー著	『オデオンは最後の駅』エマニュエル・エレル著

7 : Venin, Place du Maucaillou / Eric Tarrade [2004]	8 : Piéton, place de Séoul / Vladimir Bodiansky	9 : Odéon, dernière station / Emmanuel Errer

『最後に会うのはモネ通り』ジェローム・ルロワ著	『ボワビネ広場、最終駅』ジャン=リュック・マネ著	『ただならぬ三面記事』ロベール・ドゥルーズ著

10 : Rendez-vous Rue de la Monnaie 　　　/ Jérôme Leroy [2005]	11 : Terminus, Place de Boisvinet 　　　 / Jean-Luc Manet [2005]	12 : Faits divers, Cours Saleya 　　　 / Robert Deleuse [2005]

『サブレット海岸、難破船の追憶』マルクス・マルト著	『アンヴェール駅、星に向けて』ジョゼ=ルイ・ボッケ著	『紅い喉を見た』フランソワ・サルヴァン著

13 : Plage des Sablettes, souvenir d'épaves 　　　 / Marcus Malt [2005]	14 : Station Anver, direction les Etoiles 　　　 / Jose-Louis Bocquet [2005]	15 : Rouge Gorge, Rue du Faubourg-du-Temples 　　　/ Francois Salvaing [2005]