Feux rouges / Ferenczi

赤信号〔レッド・ライト〕
 〔1958 - 1960〕

フェレンジ社 (パリ)
     PBO(ペーパーバックオリジナル)ミステリ

【概説】
仏ジャンル文学の出版社として老舗の一つフェレンジ社(正式名称は"J・フェレンジとその息子出版者")が1958年に開始したコレクション。表紙の基調色は鮮やかな朱色。レオ・マレやヴァーノン・サリヴァンを輩出したスコルピオン社のデザインに影響を受けた配色で、セリ・ノワールの黒基調、スペシャル・ポリス/アン・ミステールのイラスト基調とは異なった流れに属しています。  
全作の表紙に「謎解き」、「刑事物」、「ノワール」、「サスペンス」、「スパイ」のサブジャンル表記有り。叢書全54冊のうち約半分をスパイ小説、残りをミステリ系諸作が占めている形です。フェレンジ社が以前(1943〜59年)に公刊していた長寿叢書「マイ・ミステリ」ではパルプ雑誌色が強く押し出されていたのですが、この叢書からPBO(ペーパーバック・オリジナル)系の発想に方向転換し始めます。
ジョルジュ=ジャン・アルノーがジョルジュ・ミュレイ名義で、ロジェ・ファレはアンリ・ノヴァ名義、アンジュ・バスティアニはヴィック・ヴォルリエ名義、ジョルジュ・ヴィダルは本名で寄稿。米PBO系の翻訳(ミルトン・K・オザキ、デイ・キーン)も含まれていますが、それ以上にこの後フルーヴ・ノワール社に移籍していく仏作家の初期作が目立っています。1950年代末、仏パルプ・ノワールが仏ペーパーバック・ノワールに移行しつつある瞬間を捉えた興味深いコレクションです。

【作品】
『役の賭かったバカラでは』
アンリ・ノヴァ著
『蟹の籠』
アラン・セルダック著
『罠女』
マルセル・アラン著
01: Banco sur le titre
/ Henri Nova
[1958]
02: Un panier de crabes
/ Alain Serdac
[1958]
03: Les femmes-pièges
/ Marcel Allain
[1958]

『重要証人』
アンリ・ノヴァ著
『超背信』
リュック・パラン著
『25日夜半に』
ミルトン・K・オザキ著
(Case of the deadly kiss)
04: Témoin capital
/ Henri Nova
[1958]
05: Haute trahison
/ Luc Parain
[1958]
06: La nuit du 25
/ Milton K. Ozaki
[1958]

『超機密』
ダン・サリヴァン著
『鮫女をノックアウト』
ボレル=ロスニー著
『人の命』
リュック・パラン著
07: Strictement confidentiel
/ D. Sullivan
[1958]
08: La rouquine au tapis
/ R. & R. Borel-Rosny
[1958]
09: La peau d'un autre
/ Luc Parain
[1958]

『悪魔の階段』
ダン・サリヴァン著
『未完成ミッション』
アルベール=ジャン著
『ご随意に或いは力ずくでも』
ヴァーノン・ウォーレン著
10: L'escalier du diable
/ D. Sullivan
[1958]
11: Mission inachevée
/ Albert-Jean
[1958]
12: De gré ou de force
/ Vernon Warren
[1958]

『あの娘が死んで残念だ 』
ピーター・ヴィアンヌ著
(By fair means or foul)
『地獄に行くのは一緒だね』
ヴィック・ヴォルリエ著
『金で払うも鉛で払うも』
ジョルジュ・ヴィダル著
13: Dommage
qu'elle soit morte
/ Peter Viane
[1958]
14: Nous irons
en enfer ensemble
/ Vic Vorlier
[1958]
15: Payable en or
ou en plomb
/ Georges Vidal
[1958]

『台無しだ!』
J=P・ゴドフロワ著
『お喋り男の執行猶予』
アンリ・ノヴァ著
『豪華レストランの姦計』
ジャック・シャバンヌ著
16: Quel gâchis!
/ J. P. Godefroy
[1959]
17: Sursis pour
un bavard
/ Henri Nova
[1959]
18: Piège au Mayol
/ Jacques Chabannes
[1959]

『シドニー緊急事態』
ジョルジュ・ミュレイ著
『ならず者の種』
ウィリー・ロック著
『地獄道』
ダン・サリヴァン著
19: Urgence à Sydney
/ Georges Murey
[1959]
20: Graines de truands
/ Willy Roc
[1959]
21: Route infernale
/ D. Sullivan
[1959]

『殺すのは罪』
デイ・キーン著
(It's a sin to kill)
『死者の交差点』
ジョルジュ・ヴィダル著
『皆々様に猛毒を』
レイモンド・ボレル=ロスニー著
22: Une blonde
entre deux eaux
/ Day Keene
[1959]
23: Carrefour
des refroidis
/ Georges Vidal
[1959]
24: Poison pour tous
/ Raymonde Borel-Rosny
[1959]

『秘密情報部欠員有』
リュック・パラン著
『奇妙な音楽』
ロラン・ピゲ著
『ヴィザが無い』
ダン・サリヴァン著
25: L'I.S. perd
un homme
/ Luc Parain
[1959]
26: Drôle de musique
/ Roland Piguet
[1959]
27: Sans visa
/ D. Sullivan
[1959]

『一人の死人に一つの場所を』
ピエール・アンドロ著
『キューバに落雷』
ジョルジュ・ミュレイ著
『革に空いた二つの穴』
アンリ・ノヴァ著
28: Une place
pour un cadavre
/ Pierre Andro
[1959]
29: Coup de foudre
à Cuba
/ Georges Murey
[1959]
30: Deux trous
dans le cuir
/ Henri Nova
[1959]

『海岸奇襲』
リュック・パラン著
『傷口に塩を塗る』
ジョルジュ・ミュレイ著
『明かされた手札』
ジャン=ピエール・アラン著
31: Raid sur la côte
/ Luc Parain
[1959]
32: Le sel sur les plaies
/ Georges Murey
[1959]
33: Cartes sous table
/ Jean-Pierre Alem
[1959]

『誰を騙してるの?』
G・ゴーティエ著
『綺麗な金』
ロジェ・アンリ=ノヴァ著
『死者が化粧を落とす時』
ウィリー・ロック著
34: Qui trompe-t-on?
/ G. Gautier
[1959]
35: La belle oseille
/ Roger Henri-Nova
[1959]
36: Les morts
se démaquillent
/ Willy Roc
[1959]

『広東行き片道切符』
リュック・パラン著 
『君を憎んでいるよ』
レイモンド・ボレル=ロスニー著
『警報地域』
ジョルジュ・ミュレイ著
37: Aller simple
pour Canton
/ Luc Parain
[1959]
38: Ma haine pour toi
/ Raymonde Borel-Rosny
[1958]
39: Territoire en alerte
/ Georges Murey[1958]

『わが友、暗殺者』
ジャック・シャバンヌ著
『定刻に刑は成された』
ダン・サリヴァン著
『あの娘は殺した方が良い』
シャルル=A・ランドルフ著
40: Assassin, mon ami
/ Jacques Chabannes
[1958]
41: Exécution heure H
/ Dan Sullivan
[1960]
42: Mieux vaut la tuer
/ Charles A. Landolf
[1960]

『プラハ行きの鞄』
ロジェ・アンリ=ノヴァ著
『首落とされて』
ジョルジュ・ミュレイ著
『青しか見えない』
サン・シリック著
43: Valise pour Prague
/ Roger Henri-Nova
[1960]
44: A tête coupée
/ Georges Murey
[1960]
45: On n'y voit que du bleu
/ Saint-Cyric
[1960]

『一秒差
ベヴィス・ウィンター著
(原題未詳)
『特殊工作員のカードゲーム』
ジョルジュ・ミュレイ著
『この資産のせいで』
ロジェ・アンリ=ノヴァ著
46: A une seconde près
/ Bevis Winter
[1960]
47: Bridge pour agents spéciaux
/ Georges Murey
[1960]
48: Pour cause d'inventaire
/ Roger Henri-Nova
[1960]

『ロキシーのお祭り騒ぎ』
ロジェ・アンリ=ノヴァ著
『死のドレス』
サミュエル=A・クラスニー著
(原題未詳)
『友達の刑事さん』
ロラン・ピゲ著
49: La fête au Roxy
/ Roger Henri-Nova
[1960]
50: Robe de mort
/ Samuel A. Krasney
[1960]
51: L'ami fric
/ Roland Piguet
[1960]

『よってたかってウィスキー』
L=A・ダン著
『狂人夜想曲』
ウィリー・ロック著
『マドレーヌを殺したのはなぜ』
ジャック・シャバンヌ著
52: Ruée sur le whisky
/ L.A. Dann
[1960]
53: Sérénade
pour les fous
/ Willy Roc
[1960]
54: Pourquoi
tuer Madeleine?
/ Jacques Chabannes
[1960]

 

【最終更新】 2009-06-13
Photo : "Voici le temps des assassins"
/ Julien Duvivier, 1955
] Noirs [
フランスのもう一つの文学 by Luj, 2008 - 2010

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