第四話 和樹と正義の味方たち?
<トラックの荷台>
ぶろおおん
ガタ、ガタ
「はっはっは、しかし簡単だったな」
「まああいつらがへぼかっただけだろう」
「それもそうだな」
「「はっはっはっ」」
男二人が笑う。
何故こうなっているかというと、僕は今誘拐されてます。
相手は賢人会議<ワイズメン・グループ>です。
正直ずいぶん久しぶりなので存在自体をすっかり忘れていました。
さてと、今僕は目隠しの上に縛られているので何も出来ません。
そういうわけで、どうしてこうなったか振り返りましょう。
< AM7:00 家 >
「和樹さん起きてください」
相変わらずプライバシーとかを見事に無視したキシャー様が僕の部屋に不法侵入してくる。
「夕菜!いくら一緒の家で仕方がなく、いやむしろ脅迫で無理やり暮らしているからって勝手に部屋に入らないでよ」
「そんな、毎日こうやって起こしてほしいなんて・・・和樹さん大胆すぎます!!」
どうやったらこんなに人の話を聞かない頭の痛い人になれるんだろう?
かちゃ、かちゃ
朝僕達は5人で朝食をとる。
「・・・・・・」
「そうなのよ」
「大変ですね」
がや、がや
僕以外の四人が仲良く会話をしながら食事をする。
ちなみに僕は一言も話さないし、目線も正面にいる凛ちゃんには向けず食器にむいている。
何故かって?
聞くまでもないだろうが、昔は違ったが今じゃ食事の時間ですら、夕菜以外と会話しただけでメイオウ攻撃。
正面の凛ちゃんの方向を見ただけで、
『なに妻である私を無視して、見詰め合っているんですかきしゃああああああああああああ!!!!!』
で、メイオウ攻撃。
そんなわけで今現在食事の時間は拷問以外の何者でもないそのため食欲も湧かないどころか口から紅い液体をはきそうです。
泣いていいですか?
「和樹さんちゃんと食べないと健康に悪いですよ」
僕の食事の進み具合を見て心配?する夕菜。
「・・・・正直食欲が湧かなくて・・・」
「大丈夫ですか?無理しないでください。私は和樹さんのそばにいますから」
いや、むしろ僕の心配をしてくれるのなら一人で朝ごはんを食べさせてください本気でお願いします・・・
<通学路>
「どうして!!!!私の目の前でいちゃいちゃするんですか!!きしゃあああああああああああああああああああああ!!!!!!」
ただ単に舞穂ちゃんが転びそうなのを支えただけなのにキシャー様はお怒りになり僕にメイオウ攻撃を浴びせる。
ずがああああああああん
「ぐはっ」
とっさにガードしたためヴァルハラ逝きはおろか、気絶も出来ない僕。
「なにか、言い残すことはありますか?」
怖いです。
こんな目にあうくらいなら、某二十七祖に喧嘩を売ったほうが1,3倍ぐらいましです。
まあ今僕は倒れていて動けないので、謝ろうか一応。
「・・電波を受信して溺死しろ、たわけ」
また口が勝手に動いてしまいましたよ。
ですから夕菜さん。
そのメラゾーマの十倍ぐらいある火球をしまってくださいマジで死ねます
「きしゃああああああああああああ!!」
キシャー様は僕に向かって火球を振り下ろした。
薄れ逝く意識の中僕は思った。
泣いていいですか?
<教室>
「式森君」
最近本気でヴァルハラに永住しようかと考えている僕に話しかける杜崎さん。
でもまだ死にたくないしな〜しかしレナスやらその愉快な仲間たちもかなり不幸な最後を迎えているのに僕は彼らに同情やら尊敬され始めている。
なんかやだ・・・・
「式森君!!」
「なに、杜崎さん」
とりあえずキシャー様がいないことを確認して話しかける僕。
「あのさ、これ千早が渡してって」
そう言いながら小さな包みを渡される僕。
中身を空けるとクッキーが入っていた。
とりあえず食べてみると、
「おいしい」
本気でそう思った。
何せ最近の食事じゃ鉄の味と胃の痛みしか味わえなかったのでこのクッキーは本気でおいしかった。
「そうなの?」
「うん。だから機会があったら杜崎さんから、山瀬さんにお礼を言っておいて」
僕は微笑を浮かべながら答える。
「ぽっ、そそう/////分かった伝えとくわ・・不味いわねあの笑顔反則よ。千早がいるのに・・・・・千早三人でもいいって言うかしら」
何故か杜崎さんが顔を赤くしながら慌てる、何故。
ピシ!
ぶあああああああ
周りの空気が固まり、僕の周りの世界が変わる。
「そうこれは試練」
何だ?
「和樹さんの浮気を阻止せよ。そして浮気者に死を・・」
なるほど、これが噂の無限の修羅場製<アンリミデット・修羅場ワークス>ですか。
「さあ和樹さん、命の貯蔵は十分ですか?」
むしろ十二個どころか666個ぐらいないと耐えられそうにありません。
後杜崎さんなんですかその笑みは?
ちなみに僕は放課後まで授業を受けられずに眠っていた。
しかもあの後の記憶までなくしていた。
泣いていいですか?
<校庭>
保健室で目を覚ました僕はメスで腹を切り裂こうとしたマッドの顔面にエドゲイン君を撃ち込んだ後、無能部下あご砕き機であごを砕いてみた。
「転校したい・・・」
ため息と共に愚痴をこぼす。
耐えろ僕、相手は金持ち確実に勝訴するためには奴ら権力をこえなければいけない。
「式森和樹か?」
僕の目の前に怪しげな二人組みが現れる。
かつあげですか?今僕はストレスで思考が危険なのでポテンヒッターMK2で殺すよ?
「我々は賢人会議<ワイズメン・グループ>だ」
二人組みの一人が拳銃を取り出す。
賢人会議<ワイズメン・グループ>優秀な魔術師などを誘拐する、なぞの組織。何故か僕や夕菜を狙って過去二度ほど襲ってきたのだが、
もっとがんばれ、今じゃ何故あの時キシャーを助けたのか後悔しているぞ
「我々と共に来てもらおう」
男が脅す。
ぶち!
僕の中で何か切れた。
ああ、こいつらも僕の平穏を脅かすのですか?
神様こいつら殺しても正当防衛ですよね?
「和樹さん!!!!」
僕がポテンで『龍追閃』をしようとしたところで夕菜が駆けつける。
待てよ?
「くるな、夕菜、こいつらは賢人会議<ワイズメン・グループ>だ!!!!早く逃げろ!!!」
「そんな和樹さん!!」
「お前達、僕はおとなしく捕まる。だから僕の大事な夕菜にだけは手を出すな!!!!」
僕は大声で強調する。
「和樹さん・・・・ぽーーーー」
夕菜は僕の予想どうり放心状態になる。
いや時々「そんな」とか「やめてください」とか「私・・はじめてとか」身体で怪しげな動きで空想を吐く。
「「・・・・・・」」
男二人がしらけた目で夕菜を見る。
「アレにかかわりたくないだろう?さっさっと逝きましょうよ」
そして僕は誘拐されました。
冒頭に戻る。
<荷台>
とまあこんな感じで僕は見事国外逃亡にリーチをかけました。
後は、外国につき次第こいつらを蹴散らし、キシャーたちの目を逃れのんびり暮らそう。
幸い食事は幹也さんのお陰で『食べられる草と食べられない草』の見分け方も教わっているから問題ない。
早く、外国に着かないかな〜
「なんだアレは!!」
運転している男が叫ぶ。
「どうした?」
「西洋の甲冑をきた銀髪の美女が剣を持ってこっちに向かってきているぞ」
ナンデスト?
「和樹さんは返してもらいます!!神技『ニーベルン・ヴァレスティ』」
ズバッ、ザキッ、ゾン
レナスさんが僕を助けるためトラックを切り裂く。
僕を助けに来てくれたんだね、やはり貴方はあの美少女?の皮をかぶった外道達と違ってやさしい人ですよ。
でも正直ありがた迷惑です。
しかも貴方の剣の余波でトラックが爆破して僕も巻き添えを食らいましたよ。
後、僕が気を失う直前に聞こえた、
「もうすぐあえますよ和樹さん♪」
の台詞の意味を教えてください?
もしかなくても僕余計なフラグ立てましたか?
<????>
「知らない天井だ」
とりあえず、お約束のボケをし起き上がる僕。
「何処、此処?」
どうやらどこかの家のようだが?分からない。
「気がついたか和樹?」
部屋に入ってくるのは赤い髪の男。
「士郎?」
僕が昔バイト先で知り合った衛宮士郎がいた。
「ふ〜ん。冬木まで来てたのか」
「ああ、爆発音が聞こえていってみたらお前が倒れていてびっくりしたよ」
「そうなんだ」
僕は現在彼の家でご飯をご馳走になっている。
『衛宮士郎』
何でも、十年前の大火災のとき此処の家に人に引き取られた養子。
そして僕の心友の一人。
そして何故かほっとけない人でもある。
なんて言うか彼はどこか危うい。
僕のかんだけど彼はこのまま放っておいたら僕のように助けた人に裏切られ、(三人娘とか)信じた人に裏切られ(三人娘とか)最後はその人達に殺されてしまいそうな気がする(三人娘とか)。
その結果彼はひどく歪んでしまいそうな気がするのだ。
実際僕はかなり歪んできているし。
それに彼は僕と同じにおいがする。主に女難
きっと近い将来、虎に吼えられ、憧れの同級生にこき使われ、血の繋がらない姉?にからかわれ、家事万能?エロ担当のかわいそうな後輩に、いろいろなことをされ、腹ペコ騎士王に財政を圧迫されるに違いない。
彼は救わなくては。
女難で苦しむのは、僕と、殺人貴だけで沢山だ。
「どうした和樹?涙なんか流して?」
「・・・・士郎・・・強く生きてね」
「?」
今はわからなくても近い将来分かるはずだよ。君なら・・・
そして僕は一晩止めてもらった。
正直こんなにやさしくされたのは久しぶりなので涙が出た。
次の日
「昨日は何処に泊まってたんですか!!?また浮気ですかきしゃああああああああああああああああああ!!!!!!」
昨日僕が誘拐されるのを目撃したはずなのに虐待を受けた。
冬木の聖杯でキシャーの縁を切りたいです。
なに言ってるんだ僕?電波か?
泣いていいですか?
あとがき
四話です。
なかなかクロスさせるキャラがいなくて困ります。
何か良い意見ありますか。
ある程度の世界観むしは問いません(例えばFFとか)
あればお願いします。
検証して、出せそうなら出してみます。
出せればですよ?
レス返し>
suinim様>もし彼が死徒なら狙いは和樹の血とかになりそうですね。
わーゆ様>この台詞は和樹の本心のひとつです。
紫苑>千早は今の所まぶらほ最後の砦です。あくまで今はですが・・・・
鳳麻様>まあ確かに。休める場所があるのが最後の救いですね。
33様>原作でも何故か夕菜の魔法を避けまくったり、校舎の3分の1を破壊するほどの威力の魔法を食らっても次の話ではピンピンしているのでこれ位はあるんじゃないですか?
黄金盗虫様>多分いろいろ出します。使う相手は紅尉かB組の連中ですが。
sara様>出せたら出すつもりです。・・・しかし和樹は彼女達と出会えるか?死ぬぞ多分・・・・
ゼフィ>そのとうりです。何しろ世界の修正力がかかりますから。
D様>ハイエナの説は確かTレックスの足がそんなに速くないからきた説だったと思います。あと式森のジンクスは他にもありますよ・・・
MAGIふぁ様>意見ありがとうございます。未熟ながらもがんばって和樹を不幸にしてみます(オイ
ザイン様>キシャーは全て自分の都合のよいように解釈しますから痛いです。