第五話 和樹のアルバイト
「いらっしゃいませ」
僕はただいま喫茶店『アーネンエルベ』でバイトをしています。
あっ、読者の皆さんご安心してください、僕はまだ幹也さんクラスの貧乏まで達していませんので餓死はまだしません。
最近の必需品の薬代もマッドの保健室からいただいているので、まだ大丈夫です。
そういえばこの前保健室でマッドを知り合いの赤い魔女から教わったお仕置きで抹殺したところ、古神召喚魔道書やら、魔道武器全書、世界毒薬大辞典といったやばい本を発見しました。
彼は警察に突き出すべきでしょうか?
あと幹也さんがこの前栄養失調で入院しました。
まあ原因はある意味妹と差して変わらない達の悪い、人形師の給料未払いが原因です。
そのことに怒った式ちゃんと橙子さんの戦いで事務所が半壊し現在入れません。
僕の避難場所が一つ減りました。
哀しいです・・・
「ありがとうございました」
僕はバイトにせいをだす。
僕がバイトする目的はただ一つ逃亡資金集めだ。
もう、あいつらとバイバイしたいです。
でも転校だとあいつらは追ってきそうなので外国に行くつもりです。
候補はオーストラリアかアメリカです。
アジアは近いのでNG
アフリカは、いろいろめんどくさそうなことに巻き込まれそうなのでNG
ヨーロッパなんかにいった日には此処と差して変わらない生活を送りそうなので絶対にNG
特にドイツに行ったら間違いなく『幻想譚 第二部 二十七祖死闘編』が始まりそうなので嫌です。
まあそんなわけで僕はバイトをがんばります。
もちろん逃げるときは、黒い外科医<メッサー>に運んでもらうつもりです。
きっとキシャー相手なら彼も満足すると思います。
「客が増えてきたな」
僕は学生達を見ながら一人ごちる。
此処は放課後になると学生達でにぎわうのだ。
ちなみに僕は、放課後から夜までここでバイトをする。
正直、キシャーにかかわらないだけ嬉しいと思うのは少し哀しい。
キシャー達は僕のバイトのことは知っている。
そのときキシャーは
「そんな、結婚資金を集めるなんて・・和樹さん」
・・・もう何も言うまい。
さすが『この頭は電波で出来ている』女だ。構造が常人とは比べ物にならない。
ドカッ!
「助けてくれ和樹!!」
勢いよく一人の男が助けを求めてくる。
「・・・・もっと静かに入ってきてくれ、志貴」
『遠野志貴』
眼鏡の似合う慢性貧血高校生。
だけど彼は式ちゃんと同じ『直死の魔眼』をもち『七夜』と呼ばれる退魔の家の末裔なのだ。
「そんなことより和樹、何も言わずにかくまってくれ」
「え・・うん。分かったよ」
だから、眼鏡をはずして七つ夜を見せないでください。
バタン!!
一人の女子高生が乱暴に扉を開けて入ってきた。
「秋葉ちゃん?」
「お久しぶりです和樹さん。ところでこちらに兄さんが来ませんでしたか?」
『遠野秋葉』
志貴の血のつながらない胸がまったくナイ妹。
ある事情で八年間離れ離れで暮らしていたんだけど、何でも父親が亡くなり一緒に暮らすことになったらしい。
最初はいろいろ隠し事などがギクシャクしていたがある事件のお陰で今は・・・・まあこんな感じです。
志貴・・・怖いよ、秋葉ちゃん。
貴方は一体何をしたんですか?
「え~と・・・志貴?・・・・たしか・・」
僕は話を濁す。
正直物凄い怖いです。
しかし、彼女を見ると、
『式森家 ジンクスその2 妹はブラコン』
を思い出すんだよね。
でも彼は僕の心友にして同じ不幸を抱える同士例え死ぬことになろうと売るわけにはいかない!
ガシッ!! シュバ!!
「もう一度お聞きします。兄さんは何処にいますか?」
髪の毛を真っ赤にして、それを僕に巻きつけながら尋ねる秋葉ちゃん。
ごめん志貴。
僕は友情より自分の命のほうが大事です。
しかも少し体温が略奪され始めています。
ライブでピンチです。
「・・・・・」
そして僕は無言でエドゲイン君を取り出し志貴が隠れているところに撃ち込む。
ズガン!!
「うわっ」
それを回避したため志貴が飛び出す。
「そこにいたんですか、兄さん?」
夜叉ですかみたいな雰囲気で志貴に近づく秋葉ちゃん。
「秋葉・・・兄さん・・少し怖いよ」
そう言いながら志貴は僕のほうを見る。
ちら(よくも売ったな!このままでは死ぬぞ!)
ちら(ごめん、ただの人の僕に紅赤朱相手では勝てません)
ちら(お前な~~~~)
「さあ、兄さんお仕置きの時間です」
アイコンタクトをしていた僕と志貴を遮り秋葉ちゃんが志貴を連れて外に出る。
「あの・・・・マッテクダサイアキハサン」
最後の抵抗もむなしく志貴の姿が消えて逝った。
「ぎゃああああああああああああああああああ!!!!!!」
後日 彼は『ネノ国』と言うところで女の人と仲良くなったり四季さんと再会したらしい。
「ありがとうございました」
現在夜です。
あの後特に騒ぎもなくこのままバイトが終わりそうです。
カラン、カラン
「いらっしゃい・・・・」
ませとは言えなかった。
分かってましたよ、僕に『平穏』の二文字がないことはさ、でもねこんな怪しい覆面をした三人組は来なくても良いじゃないですか?
泣いて良いですか?
「え~と三名様ですか?」
正直かかわりたくないのだが、回りの同僚がこういう『変態』はお前の相手だ。と目線で合図を送るんですよ。
まあ仲間に裏切られるのはもうなれたから、さほどショックはありませんよ。
「我々は、暗黒神モケモケ様を信仰「龍追閃」ぐはっ」
変人AをポテンMK2で撲殺する。
「あああ、なんてことを、貴様さては目つきの悪い、赤貧黒魔術師の手下か・・ぶばぁ」
なんかむかついたので、エドゲイン君で顔面に鉄球を撃ち込んだ。
きっと、その黒魔術師と僕は世界を超えて心友になれそうだ。
「くそ、こんな凶悪な奴が黒魔術師以外に存在するとは!!」
失礼な。
キシャーに比べたら聖人君子ですよ?
変人Cは携帯を取り出す。
「こうなったら、もしもし執事さん。今・・」
「龍巣閃」
ドガ、ガガガガガガガガガ!!!!
執事の単語で何故か今まで感じたことのない凄まじい殺意が湧いてきたのでポテンヒッターMK2で滅多打ちにした。
なんでだろう?
<家>
「今日はチャーハンだ♪」
現在夜十時。
今日も一人さびしく夕飯です。
でも、朝や昼のようにキシャーとその一味のせいで胃の痛みや赤い液体をはかないだけ1000倍ましです。
正直一日で一番楽しい時間です。
泣いて良いですか?
「そういえば、明日転校生が来るとか何とか」
おもいっきり厄介なことに巻き込まれそうだが。
「とりあえず今日の夕飯をさびしく食べよう」
明日僕は幸福と、今までにない死に巻き込まれそうな気がする。
あとがき
五話です。
一応次話あたりから少しずつ出していこうと思います。
さもないと和樹君、幸せつかむ前にキシャーに殺されそうですし。
まあ今回はキシャーに何もされていないのである意味幸福だけど。
レス返し>
皇 翠輝様>そろそろキシャーも痛い目にあいますよ。
星領様>和樹も成長していきます。
33様>Fate編はやるとしてももう少し先になります。何しろ書くとしたらかなりの長編になりそうですし。
むらくも?様>夕菜殺しなら和樹と英霊カズキの夢の競演が。
紫苑様>まあそれもある意味一つの幸せかもしれません。
本様>あれ?キシャーはこれが普通じゃありませんでしたっけ?
ゼフィ様>もしかしたら紫乃さんはこの未来を何かで知っていたからの台詞かもしれませんね。
suimin様>ああ、そういえばななこがいましたね。でもさっちんには勝てませんよ。
D様>キシャーは例外ですよ。近い未来、式森家は宮間家と敵対しますし(オイ
D・K様>それは嫌ですね。でも万が一アンリ・マユと融合イベントがあったとしても和樹は殺しますよ。正義の味方として(本心は自分の為に)
いますがり様>もしサ-ヴァントとしてよばれても主が夕菜なら契約を破棄して自然消滅を望みますよ・・・・できれば、
fook様>まああんなに死に掛けたら限界の一つや二つ超えないとやってられませんよ。
鳳麻様>多分いつか逃亡資金稼ぎに書きますよ。
黄金盗虫様>彼は自分より強いものを倒すすべに長けていますので、巧く闘えば優勝できますよ。でも個人スキル 『女難』と『貧困』があるので日常で耐え切ればですが。
名無しの魔神さん様>彼女は難しいかと。アーチャーにしたらエミヤが出ないし、残りはセイバーぐらいしか残っていなさそうなので。
BACK<