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傭兵団の休暇 − 旧・小説投稿所A
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傭兵団の休暇

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「つまり…傭兵を止める気は?」

「まぁ、しばらくは無いと思う」

俺はM21を持ち上げ、銃口をクロスの反対に向けて、撃ちかけの弾倉を抜き、ボルトを引いて銃内の弾薬を抜いた。しばらく使わないだろうから、安全の為にこうしておく。引き金を引かなくても、弾薬が入っていれば稀に暴発する時だってある。

この銃だって、傭兵団の仲間だった一人が使っていた銃だ。
あの時無惨に散った仲間の為にも、俺はできる限り、戦地を回って真実を探りたい。例え、それで自分の身が戦場で滅ぶんだとしても…。

「やっぱり戦うんだ?」

「あぁ」

「でも、不合理過ぎると僕は思うよ。ジャックが生きてたなら、きっと真実を求めて戦うんじゃなく、生き残って欲しいって言うと思うけどな」

「不合理でも何でも良いさ。俺は可能な限り、みんなの仇を探して、戦うまでだ」

クロスは首を横に振って、呆れたようにため息をついた。

そりゃお前にはわからないさ。その現場に、お前は居合わせて無かったんだからな…。

「戦うにしたって、レシラムはどうするのさ?」

「戦地には連れてってない。人間同士の戦いに、必要以上にポケモンを巻き込む訳には行かないからな」

これは、過去の傭兵団リーダーである、ジャックの意向でもあった。それに、万が一巻き込んでレシラムに怪我でもさせたら…。

「参加させないたって、どうしてるのさ?」

「基本、戦闘になりそうな時は、安全な拠点に残してる。レシラムには言っちゃ悪いけど、大柄で周りから目立つから、戦闘になったらきっと真っ先に的になるだろうし…。それが心配なんだ」

「ふーん…」

クロスは頷きながら顎に手を置いて唸っていた。

「とりあえず、君にレシラムの診断結果を伝えるよ。真剣に聞いてくれるかな」

真剣な表情で腕を組んだクロスに、俺は無言で頷いた。どれくらいわかるんだろう?

「レシラムの性格は、見た感じだと冷静でちょっと素直な性が隠れてる感じ。主君として認めた君を思い従順、とまあこんな感じ。この辺は君もわかってるよね」

凄い…。初対面だったのにここまでわかるなんて。流石有名なだけあるな。

「でもね。君には隠してるみたいだけど、物凄く寂しがりで、君が居ない独りぼっちの時間を心底恐れてる」

「…俺が居ない時間を恐れてる?」

「うん。もう君が帰ってこないんじゃないかってね」

俺は俯いていた。不意にレシラムの悲しげな顔が浮かんでいた。


更新が遅くなりましたm(_ _)mゴメンナサイ

忙しさにかまけて内容が不完全燃焼気味(汗
<2012/02/27 22:53 黒猫>
消しゴム
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