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傭兵団の休暇 − 旧・小説投稿所A
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傭兵団の休暇
− タツヤの診察 −
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俺は待っている間、肩に掛けていたM21を整備(メンテナンス)する事にした。

幾ら良い銃でも、調子を常に良い状態に保っておかなければ、能力を発揮させる事が出来ない。それに汚れは故障の原因にもなるからだ。

「たっだいま〜」

「おう」

何時もの調子でテントに入って来たクロスに俺は返事を返すと、クロスは俺の向かいの椅子に腰掛ける。

「一つ聞くけどさ。レシラムとはどんな風に出会ったの?」

突然の質問にふと目をあわせると、さっきまでのおちゃらけた感じは消え、神経な面持ちに変わっていた。

俺は持っていたM21を横に立てかける。真面目になったクロスを見ると、同じ奴なのに別人だと感じるのは気のせいじゃ無いはずだ…。

精神科医としてのこいつと面を合わせた時もこんな感じだったっけ…。



異空間へ迷い込んだ事。そこにいたレシラムとの遭遇。怪我の為に過ごした数日間。…少し飛ばして、レシラムの言葉を受け入れて、共に生きていく事を誓った事。

簡単に経緯を話すと、何か納得したようにクロスは頷く。

「成る程ね…だから目の奥に、酷くくすんだ感じが見えたのか…」

「何かわかったのか?」

腕を組んで宙を見上げたクロスに、身を乗り出して問いかけた。

「つまりは、レシラムはまた独りぼっちになるのを心底恐れてるんだよ。心配なんだね。君も様子見てて、気付いた事ない?」

レシラムが独りになるのを恐れてる…か。孤独になるのを酷く嫌っているのはよく知ってるけど、何で恐れてるんだ?

でも、確かにちょっと離れてただけで、物凄く心配そうな顔してたし…。

「でもなんで…?」

「そりゃ、原因は君にあるさ。未だに仲間の影をおって戦地を歩いている訳だし…ね」

「ん…」

最後にこいつが口にした言葉に、俺は思わず身を引いた。

こいつは一応、いろんな伝(つて)や都合により、俺の過去を知っている。そして俺が、今一人で傭兵を続けている理由も…。

「君がみんなの仇を探して戦場を歩くのはわからなくも無いけど、あまりにも不合理過ぎない?それに、ジャックだって君がそんな事するのを望んでないと思うよ?」

「そりゃ、前にもお前から聞いたよ…。でも、俺は知りたいんだ。どうしてみんながあんな形でやられたのか…」

そうだ。俺が戦う理由。

それはあの時、陥れられて、俺を残して全員戦死したあの戦いの、真相を知りたいが為。そしてみんなの、仇を討つためだ。



今回も長くなりそうな予感が…(汗)
<2012/02/06 10:03 黒猫>
消しゴム
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