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シュルツのアルバイト☆ − 旧・小説投稿所A

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シュルツのアルバイト☆

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「はぁ…」

基地の敷地内を歩きながら、小さくシュルツは溜息をついた

足下にあった小さな石ころを、こつんと蹴飛ばす

石ころは、からからと地面を転がり、止まる

「言っちまった…」

彼はグライフに嫌いと言った事を激しく後悔していた

誰だって「お前嫌い」と言われれば、言った奴を嫌いになるだろう

同じ屋根の下で暮らしているのだから、関係が悪くなると色々な不都合が考えられる

だから今までは、あまり関わらないように勤めてきたのだが、その努力もついさっき無駄になった

「はぁ…」

再び溜息をつく

シュルツは立ち止まると、おもむろにポケットから財布を取り出した

そして、財布の中身を確認する

「5866ルーアか…」

中には5866ルーア入っていた

ルーアとは、シェルストで使われている通貨単位である

ちなみに1ルーアは1円となっている

これに貯金の20000ルーアをあわせて、25866ルーア。それがシュルツの全財産だった

今月の支払いは何とか乗り切ったが、この金額では来月の支払いが出来ない

シュルツは悩んでいた

頑張って就職活動をしてはいるものの、今のところ雇ってくれる会社はない

だからといって、グライフの言ったアルバイトを受けるといっても、精神的苦痛が伴うし、何よりグライフにはやらないとはっきり言ってしまった


おまけに「お前嫌い」という言葉も…

「あ〜…どうすれば良いんだ…」

シュルツは頭を抱えてその場にしゃがみ込み、考え事を始めた

銀行から金を借りる

なるほど、これは結構いい案に思えるかもしれない

だが無職の自分に金を貸してくれる訳がないという結論にいたりこの考えを闇に捨てる

次に思いついたのが、基地に暮らしている他のキャラクター達から借りるという考え

基地に暮らしているのは、同じ雪風に作られたキャラクター達だし、家族のように暮らしている

だからどこかの会社に雇ってもらうまで誰かに金を借りる事ができるのではないか、と考えた

が、それはシュルツのプライドが許さなかった

シュルツは雪風から、基地に暮らしているキャラクター達をまとめる様に言われている

つまり彼は、夕闇基地に暮らしているキャラクター達の代表であり、責任者でもあるわけだ

そんな自分が、小説に出演していたときに貯金をしないで遊んでいて、金が足りないから貸してくださいなんて言えるわけがない

「はぁ…」

「どうかしましたかシュルツさん」

本日4度目の溜息をシュルツがつくと、後ろから凛々しい女声が彼の後頭部に当たった

「あ、ソラ」

後ろを振り返ってみると、そこには獣人の少女が凛とした面もちで立っていた

ソラと呼ばれた少女は、真っ白な毛並みを風に揺らしながらにこりと微笑む

「何か悩み事ですか?」

「まぁ…ちょっとね」

ハハハとシュルツは苦笑いを浮かべ立ち上がる

「私でよろしければ相談に乗りますよ」

「良いの…?」

「はい、良いですよ。だって私たちは、雪風さんに作られた家族じゃないですか」

そう言うと、ソラは満面の笑みを見せた

「あ…」

彼女の笑みは可愛いこと可愛いこと…

例えるならば、天使の様な笑みだろうか

だからシュルツが見とれてしまうのも仕方がない事だった

「シュルツさん?」

「お!? な、なんだ?」

「私の顔に何か付いていますか?」

「い、いや、何でもない。ここで話すのもなんだから、私の部屋で話そう」

シュルツは180度反転すると早歩きで建物の入り口に歩きだした

「あ、待ってくださいよ」

後ろからソラがついてくるが、彼は振り向かずにスタスタ歩く

それが照れている証だとソラが気づいたかどうか…



どうも…小説だけでなく現実もグダグダの雪風です…

まぁ…何とか生きております…

皆様にご迷惑をかけている事を、大変申し訳なく思います…

まぁ…これからも頑張っていきますので…どうかよろしくおねがいします…


<2011/12/24 12:17 雪風>
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