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シュルツのアルバイト☆ − 旧・小説投稿所A

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シュルツのアルバイト☆

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通常、基地内にある倉庫はとても大きいために、雪風が出現させた兵器類を保管しているのだが、それ以外には、巨大生物の寝床という変わった使われ方がされていた

その巨大生物というのが、真の姿になったグライフだったりサラだったりする(このほかにも、夕立や桜という名の巨大な狼や狐がいる)

「で、バイトの内容は?」

倉庫に入ったシュルツはグライフにたずねた

彼の眉間にはしわがよっている

多分グライフの事を信用していないのだろう

対するグライフはというと、ニヤニヤと怪しい笑みを浮かべながら口を開いた

「俺達に喰われるアルバイトだ」

「………………は?」

いきなり言われたその言葉に、シュルツは固まった

俺達に喰われる

その言葉が頭の中で何回か繰り返される

「あほかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

やっと言われた内容が理解出来たのか、シュルツは叫んでいた

グライフは続ける

「お前にはお似合いだと思うぞ? 前にも俺やサラに喰われたことがあったろ?」

「あれは小説の出演で仕方なくやったんだっ!! 誰が好き好んで喰われるか! 俺は絶対にやらないぞ!!」

確かにシュルツは以前にも喰われた事があった

雪風が書いた小説に、シュルツが丸呑みにされる描写があったのだ

その時彼は、「喰われるのは絶対に嫌だ」と反対したために、小説の収録が出来なくなった

まぁ、その後に雪風が来て「それやらなかったら、二度と小説に出さないぞ」と脅したために、シュルツはやるしかなくなったのであるが…

だが、いざ小説の収録が始まり、グライフに捕まれて口の前まで持ってこられると怖いこと怖いこと…

生温かい息が顔にかかり、目の前で開かれる巨大な口

上顎と下顎の間をねば〜っと糸を引く唾液

ぐちゃりぐちゃりと音を立てながらどっしりと口の中に居を構えている舌

彼は鮮明に覚えていた

鮮明に覚え過ぎているがあまり、そのときの恐怖心が未だに彼の心に深い傷を負わせていた

いわゆるトラウマである

だから、あの時のような事はもう絶対にしたくないと、シュルツはグライフのアルバイトを断った訳だが、グライフは自分が原因になっていると知ってか知らずか、次の言葉を発する

「お前金がないんだろ? 俺達の娯楽に付き合うだけで金がもらえるのに何で嫌なんだ?」

シュルツは、はぁっと短い溜息をつくと、ドアの方向に歩いていった

「おい、シュルツ」

後ろからグライフの声がかかるが、彼は無視しドアノブに手をかける

ドアを開けると振り向き様に

「俺、喰われるのも嫌だし、第一、嫌いなお前から金もらうなんて死んでも嫌だね」

そう言うとシュルツは倉庫を出た

キィ、バタン、という音を立ててドアが閉まる

「俺が嫌い…か…」

一人残されたグライフがボソリと呟いた





自分の小説が捕食要素薄すぎる事に気づき始めた今日この頃

やっぱり…濃くした方がいいかなぁ?

まぁ、次回もがんばっていきます!w

『小説家になろう!』に投稿する小説を書こうかなぁw 

読者の皆さん、毎回小説を見てくださってありがとうございます♪
<2011/12/09 20:09 雪風>
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