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幼さ故に − 旧・小説投稿所A

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幼さ故に

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「トイレはどこなんですか?!」

「こっちです」

私たちはトイレに向かっていた。
鉄パイプで縛られた男によると、コタロウはトイレに向かったとのこと。
今回の襲撃事件には研究所内部の人間が手引きしたらしく、コタロウはその人間を粛清しようとしているらしい。
まあぶっちゃけた話、国家機密を盗み出そうとしたわけだからその研究者に待っているのは一生政府の監視下の幽閉という死んだも同然の罰だろう。
だがだからといってコタロウによる私的制裁を認めるわけにはいかない。

「ここだ。あっ!」

真っ先にトイレに到着した平沢博士が立ち尽くす。

「どうしたんです?」

私は平沢博士を押し退けるかたちでトイレの中に入った。

「オイラが罰を下してやる!」

私が見たものは、今まさに研究者を喰い殺そうとしているコタロウの姿であった。

「コタロウ、やめなさい」

平沢博士がコタロウの行為を制しようとした。
しかし興奮状態のコタロウには聞こえなかったらしく、研究者に噛みつこうとした。

「くっ……!」

気付いた時、私はコタロウに向かって駆け出していた。
そしてコタロウに渾身のタックルをかました。

「えっ?」

コタロウはビクともしなかったが、私に気付いてくれたようだ。
うう、岩にタックルをかました気分だ。

「佐藤、警部補さん?」

コタロウはキョトンとした顔で私を見た。


<2011/08/08 19:58 とんこつ>消しゴム
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