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銃と君と仲間と − 旧・小説投稿所A

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銃と君と仲間と
− 双子の召喚銃 −
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グボッ・・ドチャァ・・

2日間学校にも行かせてもらえず、ロンギヌスは漸く吐き出してもらうことができた。ツタージャから手渡されたタオルを使い、ねっとりした粘液を拭き取る。

「うぅ・・久しぶりにマトモな空気すった気がする・・あれ、カイオーガは?」

「『マスターに吐き出すの忘れてたなんて知られたら怒られるー!!』・・とかいって逃げてった♪」

クスクスと悪戯っぽく笑いながら、ツタージャはお手製のコーヒーと、気を利かせたのかディエンドライバーも持ってきてくれた。ロンギヌスはその重さによろけているのを支えると、2日前みたく再び手に持ってみた。


「どういう仕組みだろ・・まるで魔法だな」

「竜がいるもん・・あっても可笑しくないかもね?」

近くで見たいのかピョコピョコ飛び跳ねているツタージャを持ち上げ、軽く抱き上げるロンギヌス。しかしそれと同時に、部屋にレムリアが入ってきた。



「マスター・・お客さんよ?」

「えっ・・」

レムリアに連れられて、私服の男が一人、のすのすと入ってくる。屈強そうな顔には黒めがねが引っ掛けられており、しばらく整えてなさそうな髪はボサボサだった。


「あ、あの〜・・どちら様ですか?」

「・・このような姿で悪いな。 だが少し急いでいるのでね」

ぶっきらぼうに言い放つ男のそばを通り、レムリアがのんびりとロンギヌスの手からツタージャを受け取る。男はなぜかその様子をしげしげと見つめた後、さっと真正面を向いた。

「・・私は国連直属、国際貴重生物管理部の者だ。 急だが規定により今日から、そのムゲン竜の保護は私たちが行なうこととなった」

「な、なんだっ・・て・・?」

ロンギヌスはさっと後ろを振り返り、キョトンとしているレムリアを見つめた。彼すら理解できない事を即座に分かってしまったようで、ツタージャを撫でる手が止まっていた。

「引き渡しは今日、これより行なわれる。 つきましてはこの書類に署名を・・」

「ちょっ・・ちょっと待て!!」

淡々と話を進めていく男の話を遮り、ロンギヌスは大声を張り上げた。あまりに急すぎるお別れ宣言に、憤慨しているようだった。

「いきなりのし上がってきて・・それでレムリアを渡せってどいうことだよ!!」

「それが管理部の定めた規定だ。 従わなければ違反、取り締まるか実力行使を行なう。」

男がサッと手を上げると、玄関から津波のように警官だの衛兵だのがやって来た。レムリアは人間界の仕組みに呆れたらしく、首をだらんと床に向けていた。






「私も民間人相手に手荒な事はしたくないのでね・・どうだろう。 これで手を打ってくれないか?」

「えっ・・?」

男はポケットに手を入れ、なんとあのカードを見せつけた。表には、よく見慣れたものが描かれている・・




「リ・・リオレイアの・・カード?」

「そうだ。 我々の監視によれば君は二日前、異世界生まれの物騒な機械を入手したそうじゃないか・・取引だ」

ロンギヌスはゴクリと唾を飲み、汗と共にライバーを握りしめた。
 どうする・・? あれを手に入れるという事はすなわち、夢にまで見たリオレイアに出会うことができる・・・しかしそれは、大切な仲前を一人・・失うということだ・・



悩みに悩むロンギヌスを見て、男はニヤッと不気味に微笑む。警官らは飛びかかるのを今か今かと待ち構えており、レムリアは指で十字架を組んで祈っていた。






そして・・ロンギヌスは苦悩の末、決断する。












「・・断る」

「ほう・・」

彼の背後から、『えっ』いうレムリアの声が聞こえた。てっきり引き渡されると思い込んでいたらしい。

「レムリアにはいろいろ恩もあるし・・何より僕たちはそんな簡単に裂かれるような関係でもない。 それに・・」

ロンギヌスは男の目を睨みつけ、嘲笑を込めて言い放った。

「貴重でも竜は存在している・・・本物のリオレイアだっているかもしれないだろう?」

「フッ・・それが答えか。 なら話は早い・・」

ロンギヌスがライバーの銃口を向けるのと、男が懐からもう一つの赤いライバーを取り出すのと、同時だった。





「えっ・・なんでそれを・・」

「運命は君だけに微笑むのではないんだよ坊や・・・その命、こいつに喰われるがいい・・」


カシャッ・・!!『ライドゥ_____リオ・レイア!!!』



辺りを劈くような咆哮が轟き、眩い閃光が走る。
 ロンギヌス側の全員がゆっくり目を開けると、ジンオウガ同様・・鋭い顎を突き出したリオレイアが、悪魔のような視線を送りつけていた。


「ああ・・まだ言ってなかったな。 私の名はロイム・・まあ自己紹介も必要ないだろうがな」

ロイムが言い終わる前に、ロンギヌスは銃口を襲いかかってくるレイアに向けていた。



<2011/05/14 22:21 ロンギヌス>消しゴム
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