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銃と君と仲間と − 旧・小説投稿所A

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銃と君と仲間と
− 平穏は破られるもの −
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〜事件から2日後〜

リーグ、集中治療室



ピッ・・ピッ・・ピッ・・

「カイオーガ、調子どう?」

「もう平気だよ♪ まだ出ちゃだめ?」

カイオーガは安定剤のような点滴を受けながら、ポケモン用の
ベットに横たわっていた。とりあえず見かけは元気そうなの
で、ロンギヌスはほっと胸を撫で下ろす。

「念には念を入れよって言うだろ・・? あと半年」

「えっ・・!?」

「いや、冗談冗談。今日の夕方には退院できると思う」

半年という言葉に顔が一瞬マジになったのを見て、ロンギヌス
は笑いをこぼす。この様子なら、心配は要らないらしい・・


ピシュゥン…

治療室の扉が開いたので、二人は目線をそちらに向ける。
しかしその高さからは何も見えず、下を見てようやくツター
ジャがいることに気づいた。

「マスター・・お客さん」

「ま、またレムリア狙いの黒めがね集団とかじゃないよな!?」

「エヘッ、まさか・・お薬やさんみたいだよ?」

ロンギヌスはやれやれと立ち上がり、面倒そうに扉へと向かっ
た。よくある勧誘業者かと思うと、追い返しには時間を食うの
だ・・

「「マスター、あとでね♪」」

以心伝心で同時にものを言う二人。
 まあ仲良い友といた方が、回復も早いかもしれない・・そう
考えながら、ロンギヌスは玄関を開けた。





「あっ、お忙しい中申し訳ございません・・私ロスト薬品の者ですが・・」

「は、はぁ・・」

ロンギヌスはいかにも嫌そうに髪をかきながら、その女性を中へと招き入れた。











「(うわっ・・よく見ればかなりの美人・・)」

男の定めだろうか・・女性が淡々と新開発の薬だの定期お届け
コースだの話しているというのに、ロンギヌスはぼーっとして
いた。気が付けば、目の前にはA4サイズの紙が・・

「えっ・・えっ・・?」

「もしよろしければこちらに印鑑と署名を・・」

「(ええええええええええ)」

当然話の内容など全く分からないまま、可愛らしい笑顔に誘わ
れて手がペンへと伸びる。ちょうど、朝の湯上がりらしいラ
ティオスが部屋に入ってきた時だった。

「あれ・・お客さんですかマスター」

「・・え? あ、うん・・そうそう・・」

「どうしたんです?」

お気に入りの青いタオルを首にかけ、ラティオスは
今にも署名しそうなロンギヌスの元へと近づいた。すると急に鬼のような顔で書類をひったくり、まじまじと眺め回した。


「な、何すんだよ・・」

「マスター・・これよく読みました?」

「え?ああ・・2,3行は」

「だろうと思いました。 ここ・・見てください」

ラティオスは自分のトレーナーにため息をつきながら、
ガンとしてロンギヌスの目の前に書類を突きつける。言われる
ままに、彼は再び読み直してみた。

====


13.薬に異常がある場合は、即座に連絡すること
14.貴殿の保有する貴重種の竜を、契約と同時に引き渡すこと
15.定期料金は、薬の交換と同時に行なうこと

===


「あ、あれ・・?14番が・・」

ロンギヌスはゴシゴシと目をこすり、幾度となく読み返す。
しかしやはりそこには、どうも他とは関係ない文章が綴られていた。

「文字を文字の中に隠す業者もいるようですが・・あなた昨日の男性の仲間ですか?」

女性はしばらく黙ったままだったが、諦めたように笑みをこぼすと、ゆっくりと顔を上げた。

「なかなか賢いポケモン飼ってるじゃない・・羨ましいわ」

「か、飼ってる訳じゃない!!(というより飼われてる気がする)」

女性は残念そうに立ち上がると、制服の中からメモリを
取り出した。ラティオスが驚いて下がった時にはもう、彼女はそれを肩に突き刺していた。

カチャッ・・『QUEEN!!』

「契約程度で済ませてあげたのに・・残念ね」

「あなた・・誰ですか?」

さすがにラティオスも『お客』には見えなくなったようで、
すかさず戦闘態勢を構える。ロンギヌスもライバーを取り出した。

「わたし? クイーン=レイン。 ご想像通り、国際貴重生物管理部の者よ」

メモリの力は分からないが、少なくとも昨日の輩よりは数枚
上手・・ラティオスの戦闘での直感が、そう告げていた。



<2011/05/14 22:49 ロンギヌス>消しゴム
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