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雷鳴の閃光 − 旧・小説投稿所A
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雷鳴の閃光

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「ティナぁ・・」
「大丈夫・・心配しないで・・」
今にも泣きだしそうな表情で私にすり寄ってきた。
無数の切創を負い、角も片方折られていた。
口元が紅いのは彼らを喰らったからだ。
なに言ってるんだろうな私・・・・
大丈夫な訳がない・・このままなら私は死ぬだろうな・・
「あなたの生命力なら大丈夫・・」
私はジンオウガの体を借りて体を起こし、奴らからくすねた回復薬の蓋を開けた。
「暫く・・隠れてて・・必ず、逢いにくるから・・」
「自分・・いい・・それ・・ティナ・・分・・」
一つ目をジンオウガに飲ませ、二つ目の蓋を剥いだ所でジンオウガが腕を止めた。
「大丈夫・・ちゃんと飲んで・・ね?」
納得がいかなさそうに小さく喉を鳴らし、閉じた口が開かれる。
そこに二つ目の薬を流しこんで、私はその両頬に手を添える。
「いい?暫くは隠れること。誰にも見つからないこと。いいね?」
「・・・ティナ・・?」
「大丈夫・・必ず逢いに来るから。」
ジンオウガの舌が頬をなぞる。
これは理解の合図だ。ジンオウガは身を翻し、私から去っていった・・・

 * * *  

流血を続ける腹部を押さえ、重い足を賢明に動かす。
脂汗が額に滲み、顔も蒼白だ。
「はぁ・・・はぁ・・」
こんな所をモンスターにでも襲われたらひとたまりもない。
幸い、滴る血が私への道しるべになっているので、ジンオウガが心配になれは追うことはたやすい。
が、私にとってはそうであって欲しくないのだが。
「・・もう・・ダメ・・」
遂に私は限界を迎えた。
地に伏せ、体が全く動かない。
視界がぼやけ、意識がゆっくり遠のいていく。
「・・・い!・・し・・ろ!・・」
私に声をかける人影。誰かは分からない。
そうこうしているうちに私は地獄へと・・



<2011/05/13 23:14 セイル>消しゴム
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