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怪獣警官 対 お騒がせ神様コンビ − 旧・小説投稿所A
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怪獣警官 対 お騒がせ神様コンビ

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「カップルの見えるのかな?」

月夜兎はそうつぶやきながら隣を歩く水神の顔を見た。
中性的な顔立ちだし、髪も女の子にしては短い方。
だがどこか不思議な魅力があるのも事実だ。
それは竜族ゆえのものなのか、あるいは雌ゆえのものなのかは分からない。
まあ自分は人間ではないが、もし自分が人間だったら惹かれそうだとは思う。
って何を考えてるんだ、と月夜兎は頭を振る。

「……月夜兎って変なところでシャイだよね」

水神がそんな月夜兎を見て怪訝そうな顔をする。
それにしても月夜兎とカップル、ねぇ。

「腹黒なところと、ちょっと変態なところあえなければいいんだけどなぁ」

「余計なお世話だ」

「聞こえてたの?さすがは兎」

そんなやり取りをしている二匹に近づく二人の影があった。
いかにもガラの悪そうな二人組の男たちだ。
するとそのうちの一人が水神にぶつかった。

「ぐわッ!足やっちまった!」

ポカンとする月夜兎と水神。
ぶつかった男は足を押さえてうずくまる。

「何をさらすんかゴルァアアァアア!」

「は?」

もう片方の男が月夜兎の胸倉を掴む。
いきなりぶつかってきておいて何だコイツら、と月夜兎は思う。

「てめえの女がぶつかってきたせいで足が折れちまったんだよ!治療費と慰謝料払えや!」

この台詞を聞いた月夜兎は、どうやらコイツらは当たり屋のようだという考えにいたった。
しかし今時こんなベタベタで古臭いやり方をしてる奴がいるだなんて。

「何なの、この人間たち?」

水神は首をかしげながら月夜兎に聞いた。

「因縁をつけて金を脅し取るチンピラ詐欺師だよ」

月夜兎は呆れ顔で答える。

「詐欺師だと?テキトーなこと抜かすんじゃねぇぞ!」

「じゃあ試してやるよ」

胸倉をチンピラの手を押しのけた月夜兎は倒れている方のチンピラに歩み寄ると、なんと折れた(と主張する)足を思いっきり蹴っ飛ばした。


<2011/06/11 14:16 とんこつ>消しゴム
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