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ナナイロキセキ − 旧・小説投稿所A
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ナナイロキセキ

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パニシュ目線です。


朝になった。
一晩私の中にいたから、もう大丈夫だろう。
エシアを、傷付けないよう慎重に吐き出した。

ググッ……ドチャッ……

私に吐き出されたエシアは、まだ、幸せそうに寝ていた。
とても可愛らしいが、今は、私の体液で全身濡れている。
このままでは、風邪を引いてしまう。

【エシア、起きろ。風邪引くぞ】

そう言いながら、爪で傷付けないように、体を揺らした。

「ん……う〜ん!あ、パニシュ。どうしたの?」

そのまま揺らしていたら、数分後に起きた。

【今、全身濡れているから、風邪を引いてしまうぞ】
「あ、そっか。…どうしよう……」

少し考えて、一つ良い案が思い付いた。

【エシア、町へ行かないか?】

私の言葉に驚いたエシアは、首をかしげていた。

【町に行って、風呂に入って、服を買えば、風邪を引かないだろ?それに、送り迎えも出来るから、安心して行けるぞ】

しかし、そこまで言って、金の事を考えていなかった。
しかし、エシアは、

「パニシュは凄いね!頭良い!お金もたくさんあるしね!」

と言ってきた。
金なんて持っていたか?
すると、エシアは、凍土にいた頃に着ていたコートを手に取ると、ポケットに手を入れた。
ポケットの中から出てきたのは、

「私は歌を歌って、お金をもらっても、殆ど使わなかったの」

大量の金だった。
これなら、不自由はしないだろう。

【じゃあ、行くか?】
「お願い!」

エシアを背中に乗せ、町の方向へと走り出した。

数十分で町の手前まで着いた。
風で私の体液が冷える恐れがあるので、コートを着たエシアを降ろした。

【さすが私が町の中に入ったら大騒ぎになるからな。ここで待っている】
「分かった!なるべく早く帰ってくるね!」

走り出したエシアを見送り、すぐそばの森に隠れた。


町中での描写はほぼ入りません!
だって、多分面白く無いんですもん。
<2012/12/02 09:51 ラムネ>
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