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夢幻と無限 − 旧・小説投稿所A

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夢幻と無限

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「だ、だれか・・保健の先・・を・・」

先生はそう言い残し、死んだように倒れてしまった。数人が駆け寄り肩を揺すったが、目覚めはしなかった。

俺は急な出来事に他の友達と『やばくね?』みたいな会話をしていたが、今度はその友達がグラグラと俺にもたれかかってくる。

「わっ・・お、おい!しっかり・・」

「ZZZ・・・ZZZ・・・」

ね、寝てる・・?しかも良い笑顔で。この顔・・たしか昨日道ばたでたくさん見かけたような・・

回想している間もなく、周囲の生徒が次々に倒れていく。他の先生を呼ぼうとしていた学級委員も、先生の真上に折り重なって崩れた。

周りの人がみんな倒れている・・・この風景は絶対に昨日見た。まさか・・・


おそるおそる上・・空を見上げた。うーん、さわやかな快晴の空・・・・・そして笑顔のレムリア。


「ぎゃあああああああ!!!」

「こんにちは♪早速だけど何か心当たりはないかしらぁ〜?」

ニコニコしながら俺の襟を掴み上げるレムリア。顔は笑っていても、心は鬼なのが見て取れた。

「フフ・・もちろんないわよね〜?」

「あ、ある・・あります・・ぐぅ・・」

嘘なんか仕掛けたら一巻の終わりだ。ここはとりあえず正直に謝るのが男というものではないだろうか。(真の男があんな事する訳ないが

「・・なぁに?」

ちょ・・締まってる締まってる・・・


「あーそのー・・ぐぇ・・朝おm・・あなたに悪戯を仕掛けました!ごめんなさい!」

「あらそれなら話が早いわ。」

レムリアは笑顔を断ち、男子を2人引っつかむ。ヒョイと投げ飛ばされた俺は急いで立ち上がったが、そのときにはもう2人はレムリアの喉を下っていた。

「お、おい・・騒ぎがおこるから出s・・」

「ならいいじゃない。困るのはあなたでしょう?」

まずいな・・完全に怒っちゃってるらしい。このまま放っておくとクラス全員が餌食になってしまうので、俺は階段へとダッシュした。


がちゃがちゃ・・がち・・

「な、なんで開かないんだよ・・」

「無駄♪そこ閉めさせてもらったから。」

絶望的な声に振り返ると、倒れた人は半分程に減っていた。逆にお腹は・・




ぽよん♪

「ふーん・・意外と食べられるものね・・この際全員喰っちゃおうかしら。」

レムリアはむくむくと膨れていくお腹に、ポンと手を置く。多分こんなに食べたのは始めてなんだろう・・


そしてその白い滑らかな手は、最後のひとりへと・・


「あーーん・・♪」

「や、やめろってば・・」

あむぅ・・グニュ・・ごくん・・


喉に膨らみが現れたかと思うと、それはレムリアの胸を通り・・そして「ぽむん・・」と腹へ収まった。同時に、終業のチャイムが学校中に響き渡る。



「ゲフ・・ん、失礼。それじゃあ家戻ってるわね?楽しみにしてるわ・・・」

レムリアは翼を広げ、飛び立とうとした。冗談じゃない、鍵閉まってるから降りれないじゃないか・・!


「大丈夫よ。鍵は外しておいたから・・・先生に訴えるなり謝りにくるなりしてごらんなさい・・♪」

ぱちりとウィンクすると、今度こそレムリアは空へと飛び去っていった。その姿が消える前に、俺は階段を三段とばしに駆けおり、鞄をひっつかんで校門を出た。


<2011/05/15 15:28 ロンギヌス>消しゴム
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