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夢幻と無限 − 旧・小説投稿所A

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夢幻と無限

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ジリリリリリリリリ…!!!

「ふぎゃああああああああああああああああああああっ!!!!!!!」

穏やかな朝を破壊する目ざましの音。俺はいつの間にか耳元にあったそれを夢中で蹴りとばす。目ざましは壁に当たって電池が抜けた。


「はぁ…はぁ…死ぬかと…はぁ…思った…」

「ふふ…おはよう♪」

ふと後ろを見ると、レムリアがテーブルに肘をつき、ニッコリとこちらを眺めていた。あの野郎…

「お前…仕返しするなんて…」

「あら、けっこう楽しかったわよ?ふぎゃああああ……だって♪」

いちいち勘に障る奴だな……その笑顔がなんとも憎らしい。鼓膜が爆発するかと思ったのに。



「…それで?今日なんか予定ある?」

「そうね…日曜だしどこか出かけてみない?銀座とか…」

「いや、流石に銀座はアウトだろ。大パニックになる。」

俺はついこの間のドロリッチ事件を思い浮かべる。またあんな面倒なことになったら、今度こそ俺は少年院行き……



「そうね…じゃあ今日も遊ぶ?」

「え……」

いつの間にかレムリアの肘は、俺の肩へと移動していた。驚く間もなく、白い手が俺の口へと添えられる。

「むぅぐ…ぅぅ……ん…」

「だって昨日…あなた食べさせてくれ無かったじゃない。約束は守るわよね…?」

じりじりと顔を近づけ、ペロリと俺の首筋を舐めるレムリア。ゾゾッ…と悪寒…いや快感が走り、意味のない声を上げてしまった。

「わ、分かったって…だからやm…」

「返事は…はい。」

「は、はい……」

完全に弄ばれながら、俺は力を抜いてもたれかかる。……すごい…いつにも増してコイツ…温かい…


「んあ……」

レムリアは軽く陶酔してしまった俺に向けて、唾液たっぷりの口を開ける。腰までがほろ甘い匂いの口内へすっぽり収まるまで、レムリアは抱擁を止めなかった。


ぬりゅ…んちゅ…れろん……ニュチュ…

「……ん…美味しい…」

独特な舌と唾液が混ざりあい、俺を嫌らしく絡めてくる。視界はもはや0と言っていいほど何も見えなかったが、この優しい愛撫を楽しむのに、「視覚」はいらなかった。


「レム…ん…リa…」

「ふふ…午前中はずっと苛めてあげるから…覚悟しなさい?」

悪戯心のこもったその言葉通り、舌がいきなり頬に俺を押し付けだす。ぎゅうぎゅうと容赦ないプレスに、俺は喘いでいることしか出来なかった。

ニュゥム…ンギュ…♪ンギュ…♪

「ちょっ…ま、マジで潰れる……ぐぅ…!!」

「まだまだ甘いわね…あと三時間ももつのかしら?」

仕方なく圧迫をやめた様子で、レムリアは俺を舌の上と落とす。力なくその上を這って牙にもたれると、レムリアは舌を傾けだした。


ズルッ…ズズ…ヌルッ…

「レム…お、落ちるって…うわああっ!!」

ガクンと首が直角になり、俺は慌てて舌に抱きつく。しかしそれはプニプニの舌肉…しかも唾液によって摩擦は発生せず、俺の体は少しずつ下がっていった。


「もう…飲み込まれたいんでしょ?」

「お前が勝手に啣えたんだろ!?」

「ふーん…なら好きにしなさいよ。」

傾斜がついたまま、舌はグニグニと暴れだす。あちらこちらへ振り回され、俺の手は限界に近づいていた。

「あ、ああ……くそっ…」

舌の付け根に掴まり、今にも落ちていきそうな喉を見つめる。暗く静かに蠢いている様子はまさに、「早く来い」と言っているようだった。


「いいから離しなさい……もう無駄よ♪」

ズルッ…


「わああっ!!」

ゴクン……



ズリュ…ズニュ…むにゅむにゅぅ…♪

「ゲフッ……ん…可愛い子。」

食道を下っていく塊を、ぷにぷにと指先で押して遊ぶレムリア。満足気に喉をならすと、いつでも押しつぶせるよう、仰向けに寝転がった。


<2011/05/15 15:29 ロンギヌス>消しゴム
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