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雪の足音。 − 旧・小説投稿所A

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雪の足音。

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グラエナの牙は先ずは食べごたえのあるキュウコンに牙を向く……!

「きゃっぅ!」

「お姉ちゃん!?グラエナさん……どうしたの!?やめてっ!」

キュウコンはグラエナの口の中に消え、満足そうな笑みを浮かべながら、ロコンを見つめる。
ロコンは必死にグラエナの前肢にしがみつき、口に収まったキュウコンを心配していて、それが食欲をそそる……涎がキュウコンに擦り付けられるだけだ。

「な……何なのここ」

キュウコンはいきなりグラエナに襲われ、真っ暗な空間に収まっていた。
何も理解できない、何も理解したくない。キュウコンの頭の中は混乱をしていた。

「ジュル……グチュゥ……」

「ひぁっ!なんなの……!?」

突然柔らかいものに身体を持ち上げられ、生暖かい水に……何だか粘ついている。直ぐに大して動けなくなってしまう。

……幾分の時間を要したのだろうか……光の無い世界で自分の身体が自由を奪われるまでには時間はかからないはず。
しかし、執拗に転がされ元々体力の無いキュウコンには長い時間だった気がする。

「きゅぅ……」

「ククク……動けないか?それはそうだろう……これからオレの食事になってもらうんだからな?最期に妹に挨拶しておくか?」

何だか身体全体に響き渡る声がする……。すると光がこの空間に差し込み、自分は牙の檻に閉じ込められ、舌の上に乗っていることを嫌でも察することができた……。
妹……ロコン……助けて……たすけて……

キュウコンは意識も朦朧としたまま、牙の檻が開きロコンの姿を見つけて前肢を伸ばしているが届くことはない。
ロコンも何か叫んでいるようだが耳にも唾液に濡らされたようで何も聞こえない……。
そのままゆっくりと牙の檻が閉じ、また暗闇に……

『ゴクリッ……』

キュウコンは強く奥に引きずり込まれ、自分の意識と共に呑み込まれた……。


なんとか800越えた!次は1000越えたらうれしいな♪
<2012/01/30 09:18 蒼空>
消しゴム
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