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雪の足音。 − 旧・小説投稿所A
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雪の足音。

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「お姉ちゃん!」

ロコンは勢いよく自分の家のドアを開ける……!そこには最後に見たときよりも弱々しい姿のキュウコンがベッドで身体を起こしていた。

「ロコン……!どこに行ってたの!?町の皆も心配してたんだから……コホッコホッ!」

キュウコンは数ヶ月振りのロコンに思わず声を張り上げてしまうが、病人であるキュウコンの身体では上手く話せず咳き込んでしまう。
咳き込むと火の粉が出てしまい、なかなか危ないものだがなんとか引火は免れたようだ。

「お姉ちゃんのために『星の花』を採ってきたんだよ!お姉ちゃんがこれで良くなれば……」

一刻も早い方が良いとロコンは急いで『星の花』を煎じる……。光を閉じ込めた花はキラキラと光を放ちながら磨り潰され、丁寧にキュウコンの口元に運ばれた。

「苦い……」

キュウコンの感想はそれだけだった。
しかし、身体への反応は絶大なものだ……!
キュウコンの弱々しかった身体は生気を吸い込んだように体毛を艶のないものだったものを金色の美しいロコンのそれに変わり、身体に宿す炎も次第に強いものに変わってく……!

「え……こんなに動けるようになるなんて、夢みたい……!」

キュウコンはベッドなど飛び降り、嬉しそうに跳び跳ねる。
まるで無邪気なその様子にロコンは涙を流してしまった……。


「お姉ちゃん……!」

「ロコン……本当にありがとう……私、もう諦めていたからこんなこと夢にも思ってなかったの……今まで迷惑ばかりかけてごめんね……?」

二人は抱き合い、至福の夜を過ごしたようだった……。



………そして翌日の朝。ロコンとキュウコンはグラエナの元へと出発した。

キュウコンは初めての景色にひとしきり質問をすると、それにロコンが答える……その繰り返しで話題には事欠かなかった。

「……それで命の恩人のグラエナさんはどこにいるの?」

「あの森の中だよ!……でも病み上がりなんだから無理せずに苦しくなったら言ってね?」

病み上がりのキュウコンを心配するロコンだが、『星の花』の効果は絶大でロコンよりも体力があるのではないかと言うほど軽い足取りで歩くキュウコンには心配無用……逆にロコンが息を切らしてキュウコンが待つ羽目になるくらいだった。

「待っていたぞ……グルル……!」

グラエナは二人を見ると欲望赴くままに唸ってしまう……。

世間知らずの二人にはニコニコとお辞儀をしているくらいだ。

グラエナは二人へと牙を向く……!


閲覧600!1ページで100人も読んでくれるなんて感謝です♪
<2012/01/24 01:16 蒼空>
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