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雪の足音。 − 旧・小説投稿所A
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雪の足音。

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「お姉ちゃんが……どうして……」

グラエナの前で思わず頭のなかが真っ白になってしまうロコン。
しかし、口の中に消えていった姉の姿が頭から離れない。

―――今までお姉ちゃんを助けるために手伝ってくれたグラエナさんじゃないの?

ぐるぐると頭の中を色々な思考が回るがそれでキュウコンが帰ってくる訳ではない。……涙の粒が頬に弾ける……。

「味だけでなく喉越しに至るまで申し分なくうまいな……我慢したから味わえた味だな♪雪山に炎タイプが来ることなんて稀だし、キュウコンなんて更にレアな獲物を喰えるなんてな。ありがとな、ロコン」

そんなグラエナの声が頭の上から降り注ぎ、ロコンは無意識に顔を上げ涙を溜めた瞳でグラエナを映す。

そこに映ったのは今までのぶっきらぼうながらも優しいグラエナなどではなく、悪タイプに恥じないような邪悪な表情を浮かべていた。

「………!」

途端にロコンはなんとも言えない怒りが身体の奥から込み上げる……!

「お姉ちゃんを返して!」

「あ?なら、力ずくで取り返してみてはどうだ?ロコンは次の食事に回そうと思ったがやめだ。姉妹仲良く俺の食い物になるんだな!」

ロコンは激しく吠えたて、グラエナはそれを煩わしい様子で見下す。

―――まだお姉ちゃんは間に合う。

ロコンはその気持ちを忘れずにグラエナに炎を吐きかけた……!


最近小説に程遠い作品や作品に関係ないものが増えてきて悲しいです。
放置していたとはいえ、流れを変えるためにも頑張って描き進めようと思います。
<2012/08/16 13:42 蒼空>
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