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雪の足音。 − 旧・小説投稿所A
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雪の足音。

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「うぅ……唾液でべたべた」

中は温かく、確かに寒くはないしグラエナの歩幅で走ればあっという間だろう。
しかし、ロコンはグラエナの唾液にまみれて最悪な状態だ。
かと言って唾液から逃げる術もない……。
大人しくしているのが一番良いようだ。

「着いたぞ」

グラエナの声と共に傾斜がついて吐き出される。
寒い雪山で湯気の出る唾液に濡らされ、雪を溶かしながら落下するロコンの前には、綺麗に光り輝く『星の花』が一面に広がっていた……。

「これでキュウコンも病気が治るな」

「ありがとうございます!なんとお礼を言ったらいいか……」

「気にするな、それよりお前の姉に早く送り届けなくてはいけないのだろう……?早く数本集めてこい、使う分だけだぞ」

「はい……!」

ロコンは無邪気に『星の花』を集める様子にグラエナは舌なめずりをしていた……が、ロコンは知るよしも無かった

「また口の中に入ってもらおうか、キュウコンの元まで運んでやる」

「いえ……そこまでしなくてもい……」

「余命1年でも1年は大丈夫、ということではないのだぞ?
なら一刻も早く向かうことが得策だと思うが……」

こんなに面倒を見てもらったのにこれ以上迷惑はかけたくない。
かと言って、何もお礼をせずに…はい、さよならでは失礼だ。
それにグラエナの言う通り、キュウコンの命を考えるのなら……。

「またお願いいたします」

ロコンはお辞儀をすると自らグラエナの口に収まった……!


<2012/01/16 10:28 蒼空>消しゴム
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