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白夜の妖狐 - 旧・小説投稿所A
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白夜の妖狐
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「ほら、ここに来るが良い」
躯に重ねていた九尾で横腹辺りに誘う。
「良いの?」
「うむ。儂の面倒を見てくれる礼じゃ」
シフは微笑んでいるものの、若干遠慮しているようで
中々、儂の横腹に寄り添おうとせぬ。
〝寒いじゃろうに、早う来い〟と囁き、前足で掻き寄せる。
驚いたようじゃが、すぐに落ち着き
素直に横腹に寄り添う。
そのようなシフを労るように優しく九尾を被せてやる。
「本当なら儂の腹で暖めてやるがな、くくっ」
「暴飲暴食は病んでいるときは控えようね」
小さな笑みを零した。
自然と笑みを零したのは何時からだろうか……
随分と久しい気はする。
そんな事を頭の隅で思考しながら重い瞼をゆっくりと閉じた。
<2011/12/16 19:19 セイル>
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