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【保】おつかい − 旧・小説投稿所A
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【保】おつかい

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「きゅ、キュウコンさん・・何するのぅ・・?」
ガタガタと体を震わせ、言葉を紡ぐ。
「味見・・っと、坊やを暖めるためじゃ。とは言え寒そうじゃな。」
「うぅ・・寒い・・」
「すまん、すまん・・ならば招待しよう。私の腹へ。」
シュルッ・・
キュウコンの尾がザングースを絡め取り目前に持ち上げる
唾液の糸をねちゃぁ・・と引いて口が開かれた。
「ぁ・・あ・・・え・・う・・あ・・・」
この時にザングースは初めて気付く。
だが、時すでに遅し。

ーザングース?知らない奴にはついていくなよ?
いい人ぶってお前を殺すかもしれないんだぞ?
いいな?グラお兄ちゃんとの約束だぞ?ー

兄との約束が脳裏を駆ける。
「あ・・ぁっ・・ま、待って・・」
尾が小さなザングースをポイッと放る。
ザングースの視界が嫌らしくぎらつくキュウコンの口内で真っ赤に染まった。
バクリ。
舌の上で小さく跳ねて、口は閉じられた。

 * * * 

「嫌だよ・・出してぇ!」
ようやく自らの命の危険を悟ったザングースが口内で抵抗を試みる。
足をバタつかせたり、閉じられた牙をこじ開けようとしたり。
ぬちゃ・・ぐちゅぅ・・
が、そんな抵抗を押さえつけるかのように、キュウコンの舌が蠢き、ザングースの体を拘束する。
ぎゅむっ・・ねちゃねちゃっ・・
「っ・・ぅっ・・・ぃ・・」
キツく舌が絞め付け、先端は顔に執拗に唾液を塗り込む。
その舌を掴んで僅かな隙間に爪を滑り込ませて引き離そうとしても全く動かず、むしろ余計に絞まった。
「・・っは・・・ふっ・・・ぇぅ・・」
ぬりゅっ・・・どぽっ・・
「!?げほっ・・げほっ・・ぅぇぇ・・」
突如、舌の戒めから解かれ、下顎に落下。
酸素を貪るところに舌から垂れた粘性の唾液が頭に直撃した。
そのまま唾液を酸素と共に飲み込み、噎せた。
口内が瞬く間に粘つき、生臭さに包まれた。
「お願いっ・・出してぇ・・・キュウコンさん・・ぅ・」
ぐにゅる・・・どちゃっ・・
死角から舌がザングースを下顎に押し潰した。
「ぎゃう!?」
全身が下顎の肉に押し込まれ、背中には舌が触れ、小刻みに動いている。
「んんっ!ん〜〜〜っ・・」
圧迫は強く、まともに喋る事が出来なければ、呼吸さえ出来ない。
ぬちゅっ・・・ぬちゃっ・・ぬちゃっ
呼吸が止まる寸前に舌がザングースを掬い上げた。
定位置にもどった舌がザングースを弄ぶ。
銀線を無数に引き舌の上を執拗に転がされる。
「ぁぶっ・・あんっ!・・や、やめぇ・・・」
性感帯を舐めたり、巻き付いて味を搾り取ったり。
キュウコンの愛撫は続いた。
ずる・・ずるぅ・・にちゃり・・ぐちゅ・・
口内と舌に傾斜がついていく。
唾液に濡れた体に摩擦はなく抵抗空しく舌の上を滑り落ちていく。
「や・・嫌だっ・・助けて・・」
唾液を先に飲み込む喉がザングースを歓迎しようとぐちゅぐちゅと嫌らしく蠢いている。
「ぐ、グラお兄ちゃんっ・・ぅ・・」
ザングースと喉が垂直になった所で舌がザングースを容赦なく喉に落とし込んだ。
んく・・んぐ・・んぐっ・・・
ところが喉の筋肉はザングースを一気には呑み込まなかった。
足、腿、腹、とゆっくりと呑み込んでいく。
「あっ・・あ、あれ・・?・・暖かいや・・」
突如、今までの不安、恐怖が不意の暖かさにかき消されていく。
キュウコンの体内はザングースの心を溶かすのに十分だったのだ。
抵抗する力を失ったザングースの体はキュウコンに呑み込まれ・・

 ーごくんー

声一つなく、キュウコンの喉を鳴らせてしまった。



<2011/11/25 21:33 セイル>消しゴム
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