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消えた理性 Forth − 旧・小説投稿所A
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消えた理性 Forth

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3人は森の中、カイオーガの居住地に向かっていた。
島自体が広いので、行くのにも時間がかかるが...

「うぎゃっ!首になんか付いたあああ!」

ロイスが絶叫する。

「キャタピーだろ。自分で剥がせよ。」

「あ...ああ...」

ジュカインに冷たく言われ、落ち着いて剥がそうとするが...

「あれ..付いてない?」
「どしたの〜?」

カイオーガが口をもぐもぐさせながら聞く。
どうやら取って(食べて)くれたようだ。

「あ、ありがとう..」
「どういたしまして♪」




意外と優しい面もあるんだなあと感心するロイスに、
ジュカインが小声で話しかける。

「おいあんまり話しかけない方が良いぞ?」

「え、どうして!?」

「バカ、声がでかい...ちょっとでも怒らせたら殺され..」
「失礼だな〜。」

突然カイオーガが話に割り込み、二人は飛び退く。

「ま、確かに怒らしたやつには〜...」

シュルシュル...シュルリ♪

「え、あ、ちょっ...」

カイオーガは舌でジュカインの脚を捕らえると、口の中に放り込んだ。

「ふぎぇえええあああああ!!!」

「と、こうなるから注意してね?」

「あ、ああ...」

かなり厳しめの注意を受けて、ロイスは歩く。





ムニュウ..グニュウ..ギュムウウ!!
「ちょっ..まって..うむわああ!」

ジュカインは舌による猛烈な制裁を受けていた。
体にきつく巻き付き、口は塞がれ、味を搾り取る。
呼吸すら許さない。

「僕をバカにした罰、しっかりとうけとってもらうね〜?」
「や、やめ...むうう!!」

ドラゴン3体を倒したリーフブレードも繰り出そうとするが、
舌は腕にもからみつき、動きを封じる。
技を出す事もおみとおしのようだ。

「さ〜て、どうして欲しい?」
「か、カイオ..ゲホッ!..俺たち親友だろ?..むぎゃあ..」

「もちろん。一番のね。だから面白いんじゃないか♪」

「そ、そんな..」

親友だろうが何だろうが、ちょっとでも怒らせた相手には容赦しないようである。

「じゃ、舌袋で半日反省してねえ〜。」

「そ、それだけはやめてくれ!な?話せば分かる!」

「出てきたらたっぷり話しあおっか♪」

...ゴプ...ゴポリ...

「カイオーガアアアアアアアア!!助け..」
ゴポン...

舌とジュカインは穴に吸い込まれていった。

「あ、そうそう、仲間がいるかもね〜。」


<2011/05/15 13:53 ロンギヌス>消しゴム
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