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銃と君と仲間と − 旧・小説投稿所A
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銃と君と仲間と
− 仲間外れは違法なり −
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〜集中治療室〜

「やった♪ またフルハウス〜」

「カイオーガ今ズルした!!」

「エヘヘ・・バレた?」



同じ家のどこかは激戦区と化しているのに、カイオーガと
ツタージャは呑気にもポーカー中だ。どうやら形勢はカイオーガに分があるらしい。


ピシュゥン・・!! チュドゥゥン!!!!

そんな和やかな雰囲気を粉々にしたのは、光のような速さで
部屋に入ってきたロンギヌスだ。見事に机は吹き飛ばされ、ト
ランプの雨がバラバラと降り注ぐ。

「あー!!せっかく勝ってたのにぃ〜!!」

「滅多に使わないからこの部屋に隠したはず・・ど、どこ!?」

「探し物?」

ツタージャがトランプを拾い集めながら、半ばパニックの
ロンギヌスに問う。ロンギヌスはあたふたと意思を伝えようと
するが、上手くいかないらしい・・

「あの・・こんな・・銀色のトランク見なかった!?」

「ほえ、トランプ?」

「違うっ・・!!」

ツタージャはキョトンとしながら、手に持ったカードを差し出す。
 その背後で、カイオーガが銀のアタッシュケースをポンポン
投げて遊んでいた。

「あっ、それ! 早く貸して・・」

「マスターのへそくりでしょぉ〜? どうしようかな〜♪」

カイオーガはニヤリと笑い、ケースの鍵を開いてみせた。
 中には色とりどりのガイアメモリが、ピシッと綺麗に並べら
れていた。

「あれ、お客さんは?」

「あー・・そ、その・・」

ロンギヌスの心の中で、難しい葛藤が生まれる。
・・見たところ元気そうなカイオーガだが、まだ戦闘は無理かもしれない・・
 それを無理やり参加させるほど、彼は落ちぶれている訳でもない。

「い、いいから早く渡せっての!」

「なら・・ボクも混ぜてよ♪」

「・・は?」

ロンギヌスは困惑した。まるで来客と戦闘中だと言う事を、
全て知っているような口ぶりだ。カイオーガはベットから飛び
降りると、自分用のメモリを取り出した。

カチッ…『ETERNAL(永遠)!!』

「シャチの聴力はヒトの何十倍もあるって・・知ってた?」

「き、聞いてたのか・・」

何とも恐るべき能力だが、驚いている時間は無い。
 ロンギヌスは苦心の結論として、渋々認めるしか無かった。

「で、でもお前まだ体調が・・」

「もう平気だって言ったじゃん♪ 心配ないって」

カイオーガの頭にもう『安静』という言葉は無いらしく、メモ
リ片手に部屋を飛び出そうとした。しかしピタッと立ち止まる
と、ツタージャの方を向き直る。

「ねえツタージャ・・レムリアに知らせてくれる? 安全なとこに逃げてってね」

「・・うん」

ツタージャは守られているばかりの自分に嫌気がさしたよう
だったが、首を縦に振った。カイオーガは礼を言うと、クロッ
クアップのような速さで廊下を疾走していった。

「大丈夫かな・・」

トランクから数本のメモリをポケットに突っ込み、ロンギヌス
はさっきと同様、カードを装填するのだった。

『アタックライド__クロックアップ(CLOCK UP)』



<2011/05/14 22:54 ロンギヌス>消しゴム
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