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「実は単に事故なんちゃう」
「いや、思ったけどさ。けど残骸も原型とどめてないとかって」
「それどこ情報」
「なんか日の出と同時くらいに古木と吉村を偵察にやったとか聞いたよ。村田に。そっからの話だって」
「それ、人選、間違うとるやろ」
「対岸から望遠鏡で覗くだけなんだからいいんじゃないの。いくら喋りがヘタでもさ、残骸も原型ないっていう報告はちゃんと伝わってきてんだし」
「まぁ…、せやなぁ。せやったら、やっぱ襲われたっちゅーコトか」

佐伯もコーヒーを口へ運ぼうとしたが、思いのほか湯気が熱かったのだろう。カップの端に口をつけただけで、すぐにまたテーブルへと戻した。

「そーなるとやっぱウチがやったわけ」
「アホな。やれる訳あれへんやろ。ウチとこの部隊で一番器用なん、あんたんとこやで。あんたに覚えないんやったら」
「だよなあ、いや実は大矢長官がすっごい秘密兵器育ててたとか」
「ないわー」
「ないかー」


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