「三代目!!!うううううちに金が!かたまりが!!!!!毎日!いや金じゃ
ないんですが…。一楽!は関係なくて!」 火影邸に飛び込み、里長の私室に通されるや否や、すぐさま勢い良くわけのわからないことを咳き込むように話す かつての養い子へ里長はあきれたように話しかけた。 「落ち着けイルカ。まず深呼吸して何があったか整理してみよ。」 最初は取り乱したイルカであったが、寝起きであっても威厳ある里長の一言でやや冷静さを取り戻した。(これでも一応中忍) 「はい!あのっ最近うちの窓の所に毎日ものが置かれててですね、最初は石とかあと花とかだったので 生徒が置いたんだろうと思って放置してたんですが、今朝方置いてあったのが、ここっこれ!だったんです!」 風呂敷に包まれたものを見せながら、イルカが言う。里長はわずかに眉をひそめ、思案気に白いあごひげをなでつけ、 問いかけた。 「たしか最近お前は外の任務に出ておらんな…。受付で何ぞかような礼をされるような心当たりはなかったか?」 「いえ…。こんなものを頂くようなことは思い当たりません…。手紙もなにもついておりませんでしたし。 任務成功の謝礼なら、任務を遂行した忍あてに送ると思いますし…。ひょっとして人違いなんでしょうか。」 うつむきながらイルカは言う。 「他にも置かれていたものがあるんじゃったな。まだ持っておるのか?」 「はい!花は花瓶に挿してあります。他の石や鳥の羽などは缶に入れて保存してあります。菓子も冷蔵庫に。 口はつけておりません。」 生徒のだと思って大事にとっといて良かった!他人宛てだったらまずいもんなぁ。 忍としてはどうかと思う理由で安心するイルカをよそに、里長は冷静に言った。 「フム。一応調査にまわす。取りに戻ってからでもアカデミーにはまだ間に合うじゃろう。調査部へ届け次第、 今日のところは通常業務につけ。仔細がわかり次第連絡しよう。」 「ありがとうございます!」 不自然に詮索を許さない口調に気付くことなく、これで大丈夫だと安堵のため息を吐くイルカを見ながら、 持参されたへのへのもへじ柄の風呂敷をみつめる里長なのであった。 原因はわからずとも里長に話したことで安心し、飛び込んできたときとは打って変わって、意気揚々と引き上げていく イルカの姿が見えなくなると、里長は深く深くため息をついた。 そして天井を見上げ、至極不快げな顔をして、おもむろに声を張り上げた。 「カカシ!お前はなにをやっておる!」 とたん、天井から物音一つ立てずに人影が降り立った。 「あれれ、ばれちゃいました?」 そののんきな声音に神経を逆撫でされた里長は、説教を始めた。 「あたりまえじゃ!ずっとあやつについてきておったろう!わからいでか!一体何のつもりじゃ!あやつはまじめな アカデミー教師でお前のような輩のいやがらせにつきあう暇はない!そもそも…」 勢い良くしゃべる里長のことばをさえぎり、長身の男が顔に似合わず頬を膨らませてすねたように言った。 「いやがらせじゃないもーん。だぁーってイルカ先生何度飲みにいこうっていっても断られちゃうし、でもでもアカデミー でビー玉?とかっていうキラキラしたのが好きだっていってたってナルトがいってたからぁ、綺麗なものを送って喜んで貰おう と思って。そんでもってゆくゆくは…vvv」 くねくねと体をよじる様に里長の額に血管が浮かびあがった。 「おろかもの!貴様の遊び相手にあやつはむかん!ふらふらと女共と遊びまわりおって、それだけであきたらず今度はあやつを もてあそぶ気か!即刻下らんまねをやめろ!いや!その前にその口調をなんとかせい!!!」 里の最高権力者が鳥肌を立てながら怒鳴りつけるのをよそに、男はピンク色のチャクラを撒き散らしながらぶつぶつと一人ごちている。 「今日も寝起きのイルカ先生はかわいかったなーv。寝てるときもかわいいけど。寝相悪くってパジャマはだけちゃってヘソチラサイコー! たかが金の延べ棒なんかで取り乱すのもサイコー!もうアノ中忍っぷりがそそるよねー。忍び込んで寝顔のぞきこんじゃっても、ちょっと 撫で回しちゃっても、服脱がしちゃっても全然気付かないし!きのうなんてちょっと舐めちゃっても大口開けたかわいい寝顔のまんまだったもんね〜。 あんときは思わず…。 あまりのせりふに二の句が次げない里長を、先ほどから引き続き全く気せず変態振りを披露する。 「っともうこんな時間か。さーてっと。じゃ、アカデミーでの先生ウォッチングがあるんでこれで失礼しマース!やっとテストが終わって、演習 があるんだよねーvvv。机に向かって悩ましい顔してるのもいいけどー。やっぱり動き回る元気なイルカが一番いいよね!座ってるとカワイイおしり が見えないしー。」 その台詞にあわてて里長が怒鳴る。 「待て!話はまだ終わっておらんぞ!」 怒り狂う里長をよそに「めるへんゲーット!!!」の雄たけびを残し、上忍は姿を消していた。 ********************************************************************************* ぐだぐだです。 戻る 次 |