さて、横島の修行は数年で終わる代物では無いので、
ここからは早送りでお送りします。
〜〜『間合い』の修行〜〜
横島が『神龍神刀』を継承してから一年経った。
その間、激しすぎる修行の所為で数回、花畑にいるアシュタロスにあったりもしたが、
その頃になると修行レベル1の時速200キロの間合いに入った、
無数のゴムボールを斬る修行を終え、
レベル2は倍近い倍近い350キロで飛来する、
無数の拳大の石を斬る修行に入った。
「ふざけんなぁ〜!!こんな修行、マジで死んじまうぞ!?」
【大丈夫です。まだ死ぬ様なレベルじゃないんで】
【今ん所、レベル5まであるからな、頑張りや〜】
話していると言う事は、まだ余裕がありそうだ。
―――二年後―――
【どうやら、レベル2も完璧になったみたいですね】
そう言ったキーやんの前には、真っ二つになった岩(え?石じゃ?)が、
地面を埋め尽くしていた。
その中心には、神龍神刀を右手に持った横島が悠然と立っている。
【ほな、レベル3にステップアップや!】
【レベル3は直径3メートルで飛来する、
今までの倍の時速700キロの“鉄の塊”を斬って貰います。
ここからは、失敗すれば死に繋がる可能性もある物で行くんで、気を引き締めて下さい】
キーやんの言葉に横島は頷いた。
それと同時に、横島を中心として暗闇に変わり修行が始まった。
―――五年後―――
斬るのに失敗し、怪我を負った横島を雪菜が介抱してまた良い雰囲気になったり、
刹那にレクチャーを受けて、間違った答えを言ってこっ酷く怒られ、
現実でも夢でも扱かれまくった。
と言う事もあったりしたが、何とかレベル3をクリアーする事が出来た。
「はぁ〜〜、今回の修行はマジで死ぬかと思った。
最初、当たっても斬れなかったからなぁ〜」
そう、横島はこのレベル3の修行でまた一つ覚えていた。
このレベルを始めた当初、横島は自分で言った様に鉄の塊を斬る事が出来なかった。
そして、当てる事は出来るが斬る事が出来ずにスピードを緩めた塊を頭に直撃させた。
頭に直撃させた横島は夢で刹那に再びレクチャーを受けて、
霊力を武器に伝える方法を教わり、何とか傷を付ける事が出来る様になっていった。
と言う訳だ。
【これでレベル3も終了や。
いいかヨコッち?次のステップからは下手したらほんまに死ぬからな?】
【今までは面と言う部分が体に当たり、
そこに無意識の内に霊力を集める事で致命傷にはなっていませんでしたが、
これからの二つのレベルは、点で当たって来ます。
ですので、一回でも失敗すればそれが致命傷になる所か、・・・死にます】
【だから、横島には我のみが扱う武術と共に『神速』とあわよくば『無の歩法』を覚えて貰う】
横島は刹那に聞いた事が無い単語を言われ問い返した。
※横島の霊力の量が増えた事で、刹那も『ここでなら』現界する事が出来る様になった。
「なあ、刹那。『神速』と『無の歩法』って何だ?」
横島の問いに刹那は一つずつ説明しだした。
【神速とは、横島が今使う事が出来る『霊気風』を『神通力』と織り交ぜる事で、
爆発的な身体能力を発現させる事を言う。
そして無の歩法だが、これは『抑止力』の中でも今まで極僅かな者達のみが、
扱う事が出来た歩法らしい。我も見た事は無いが、文献は残っている】
「へぇ〜、そんなすごい物を俺が使えるのか?」
【横島君はまだ気付いていないですか?
貴方は今までの『抑止力』達とはその潜在能力が桁外れに違うんですよ?】
横島の言葉にキーやんが答える。
【と、言う事だ。だからお主には使う事が可能だと言う事だ。
キリスト達の話によれば横島、お主は一度使っているそうだぞ?】
【ええ、ここに来た最初の時に私達は横島君を暴走させて、
覚醒を促しましたよね?】
【そん時にな。ヨコッちは『神速』と『無の歩法』を使ってるんや。
と言っても、わいらも見たのは初めてだったんやけどな】
「へぇ〜〜、そんな事があったんですか」
まるで人事の様に言う横島に、三人は少し呆れていた。
だが、次の横島の言葉で何処か嬉しい気持ちになった。
「でも、三人がそう言うんだったら、本当に出来るんでしょうね。
今まで信じて着いて来たし、これからも信じて着いて行きますから、宜しくお願いします」
横島がこう言うのにも理由がある。
確かに横島は美神親子に霊力の基礎を教わり、小竜姫に武道の基礎を教わっていた。
だが、それはあくまで基礎である。横島としては、皆を守る為の力が純粋に欲しかった。
しかし、美神達三人から一年間教わる事が出来たのは基礎のみ。
これに横島は少なからず不満を持っていた。
そんな時にキーやんとサッちゃん、そして刹那に基礎も教わったが、
その応用どころか、それ以上の高みを教えてくれる。
その事が横島は嬉しいと同時に楽しかったのだ。
【よし!ならば、教えてやろう!我のみが扱う事が出来た『神龍拳』と『神龍剣』を!!】
そして、横島の皆が浮かべる笑顔を守る為の修行は加速する!?
(マジかよ!?おい作者!いい加減にしろよ!俺がマジで死ぬぞ!?)
(お前なら大丈夫だ!)
そして、横島は一度間合いの修行をストップして、
刹那から武術の神龍拳、剣術の神龍剣を習いだした。
(相手は刹那が念で作った自分の影(シャドウ))
―――二十三年後―――
「【ウオオオォォォォォォォォォォォ!!!!!】」
二人の男が声を張り上げながら激突する!
激突した場所では、凄まじい攻防が繰り広げられる!
右の回し蹴りに左の回し蹴りをあわせると、その勢いのまま逆回し蹴りをお互いに放つ!
そして、一度距離をお互いが取り走りながら抜刀すると、
ぶつかり合い辺りに澄んだ音が鳴り響く!
その音が鳴り止む前にお互いが連続で刀を振るう!!
ガガガガガガガガガガガガガガキィン!!!!
最後にお互いの振り下ろし同士が自分達の中央で激突すると動きを止め、
同時に体の力を抜くと、もう一度距離を取り初めて会話を始めた。
「刹那、次で最後にしないか?」
【いいだろう横島。では、お互いに奥義で行くか?】
刹那の言葉に横島は無言で肯定する。
横島は刀を抜き両手で持つと、体を半身にし腰の右側に添えた。
刹那の影の方は抜刀の構えをする。
二人の動きがピタッと止まると同時に辺りを沈黙が支配する。
暫くの間、二人は微動すらしなかった。
だが、その沈黙が一陣の風によって破られる!!
「【行くぞ!神龍剣奥義!!】」
そう叫ぶと同時に二人は走り出す。
横島は神速を使い、刹那は足に霊力を溜めて爆発的な速度を生み出し!!
「奥義乃参!!龍爪三連!!」
【奥義乃壱!!龍牙双斬!!】
横島が放つ神速の三線!その刀線は脳天と首の左右に襲い掛かる軌道!!
刹那が放つ超高速のニ線!その刀線は首の付け根を襲い掛かる軌道!!
刹那が放つ奥義は横島の奥義に一手足りない。
しかし!!
「【ハアアァァァァァァァァァァァァァァ!!!!】」
二人の刀技がぶつかり合い、激しい閃光と爆発を生み出した。
その閃光と爆発によって、二人の姿は暫くの間見る事は出来なかった。
あとがき〜
来た来た来たぁぁぁぁぁ!!
ついに、横島が刹那と技をぶつけ合う所まで話が進みました!!
でも、この調子だと完結まで一体何話まで行くんだ?謎だ・・・。
それでも、途中で投げ出す事はありえないんで、お付き合いください。
P,S 神龍剣と神龍拳の技は物語の中で少しずつ出して行きます。
レス返し〜
D,さん、ありがとうございます。
>このあとの二人の進展が楽しみですねぇ
まったくです!作者の俺も楽しみでしょうがありません!(ちょっと待て
大神さん、ありがとうございます。
>アシュげふんげふん!!ですかwまあ修行ほっぽってラブラブしてた
>横島君には地獄を見てもらいましょう
ですねwお前、美神達はどうした?って感じですもんねw
九尾さん、ありがとうございます。
>ある道具の所有者は次の人間に移る時引継ぎとしてその道具に食われ、
>その時願いや記憶を継ぐんです。同じように、呑まれた人たちの願いも横島に引き継がれたりしない>ものかと。雪菜さんが覚えておくことにしたように、横島にも何か残せないかと思いまして。
ん〜、これは難しいかと・・・いくら横島でも、千人以上の希望は持てないかと・・・
(神龍神刀は遥かなる昔から存在します)
紫竜さん、ありがとうございます。
>うーむ
>横島の修行ってどのくらい凄まじいものなのか
>かなり気になりますね
こんな感じですwまあ、修行が余りに長くなり過ぎるので、
こう言う処置としてしまいましたが、楽しんでいただければ幸いかと。
漆黒神龍さん、ありがとうございます。
>しかしキーやん、何気に自分を刺した槍使って大丈夫なんですかね?
おお!よく知ってますね!大丈夫です、これがキーやんの専用武器ですからw
ぴええるさん、ありがとうございます。
>ひどいよサッちゃん!この悪魔!
まあ、悪魔王ですしねw
それに、サッちゃん達も美神達に申し訳なかったと言う気持ちがあったんだと思います。
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