「温泉だ温泉だぁ!当然お肌に良くてツルッツルだぜぇ!」
「わざわざ電車にのらんでもウチがひょいっと行けば」
「それじゃ駅弁が食えね−だろ」
「まだ食うのか」
やれやれとため息をつく皆元君。
「しかし、すみませんね結局温泉に行くのがばれちゃって」
「まったくだ。正直俺たちの戦いをするため、体勢を整えるのが目的なんだぜ」
「戦いとやらについては聞きませんが・・・あいつらが首突っ込まないでくれるといいんですが」
携帯用パソコンに入っていたメ−ルをチェックする清麿君。
「え−っと・・・リ−ド・リチャ−ズ博士とチャ−ルズ・エグゼビア教授から先日の共同研究についてのお礼が来てる。
次は・・・スタ−ク重工業のトニ−社長からパ−ティの招待だ。
それから・・・赤木博士から共同研究の依頼が来てるな」
「赤木博士といえば・・・シンジ君は元気でしょうか」
「こないだ電話で話したよ。『三十路コンビのおさんどんにこき使われている』そうだ」
「あの時周りにいた四人娘、誰選んだんですかね」
「伊吹さんもシンジ君にちょっかいだしてたし、ひょっとして彼女が最後の勝者かもしれないわ」
などと歩いていると、前も見ず突っ走っていた薫が誰かと激突したようだ。
「あ、すみません・・・って巌さんじゃないですか」
「で、おっさん何やねん」
「わたしはただのサラリ−マンさ」
しかし何気なく横に座る紫穂の頭を撫でているあたり、色々と只者ではない。
「旅行かね」
「ああ。これから温泉さ!」
「温泉か。今度妻と息子と嫁候補二人を連れて行くのもいいかもしれんな。
ところで・・・」
清麿君に耳打ちする。
(どうやら面倒臭い事に巻き込まれているようだね。助太刀しようか)
(有難いですがこれは俺たち夫婦が立ち向かわねばならない事です。
お気持ちだけお受けしますよ)
っつ−か何故知ってる?
「そういえばあの元気な自称弟子君は?『悪をブッ飛ばす正義の少年探偵君』は」
「巫女さんと自称魔女に引っ張っていかれたよ。彼も大変だな」
「ひょっとして彼女らの心に気付いてないとか」
「ありえるね。だとしたら・・・鈍感ってのはもういっそ罪として裁くべきかもしれないね」
はっはっはと笑う清麿と皆元に対し
(あなたたちがいうの?)
(お前らがいうか?)
(アンタらがいうんかいな?)
と心の中でツッ込む三人娘でした。
「まあしかし、急な申し込みに六人分部屋が取れたのはなによりだ」
「あの辺、連続殺人事件があったとかで客が離れてるらしい」
「当然アタシが皆元と同じ部屋だよな!」
その一言でケンカが始める。
「もうシェリ−もサンビ−ムさんも、リィエンも向かってるようだ」
「勝てるのかしら」
「さあね。勝つ負けるより俺たちが優先させなきゃならないのは・・・彼女達を巻き込まない事だ」
続きます
今回はただ清皆コンビがダベっているだけになってしまいました。
何故だろか?色々考えてたのだが。
あと、今回色々と「濃い」ネタ仕込みました。
どの程度わかるかな?
ところでちみっとレス返し
漆黒さま、よろしければ「更なる目覚め」の前エピソ−ドにあたる「終末の宴」も見てくださいね。
それにしても河森正治氏が新作ロボアニメやるそうだけど・・・どうせ広島じゃやらないんだろ−な−・・・