妙神山に行く途中。
今は夏。
「暑い・・・」
横島は暑さでへばっていた。
「なんか飲むか・・・」
リュックの中に飲み物を入れといったはず。
横島がリュックを下ろし、中を見ると、
「く〜ん」
一匹の狐が暑さでへばってました。
「な!?タマモ!?」
横島は急いでタマモを中から出し、『涼』の文殊を使った。
ボン!
「あ〜死ぬかと思ったわ。ありがと横島」
「ありがと、じゃねーーー!!なんでお前がいるんだ!?」
タマモはリュックからペットボトルを取り出し飲んでいる。
「ふう。で、これからどこ行くのよ?」
「あ、妙神山だけど・・・」
「どこよそれ?」
「前にパピリオが事務所に遊びにきたろ?アイツがいる修行場だよ、ってだから何でお前が・・」
「ふ〜んまあいいわ。はやく行きましょ」
(無視ですか・・・)
言い忘れたがパピリオは何回か事務所に遊びに来ている。タマモ&シロにも面識はある。
妙神山に向かう二人。
「なあ・・」
「なによ・・」
「なんでリュックの中にいたんだ?」
歩いてる途中に横島が聞く。
「横島の部屋にいったら、リュックだけ残して横島がいなかったでしょ?」
「ああ〜美神さんに修行に行くことを言いに行ってたんだ」
「だからどっか行くんだと思って、中に入ってのよ(入れ違いになったのね)」
「あのな〜。事務所はどうすんだよ。(タマモ1人連れてったらシロがうるさいだろうな)」
「大丈夫でしょ。美神なら・・・」
「あのな〜〜。(まあ大丈夫だろうけど・・・)俺についてきたって楽しいことないぞ?修行に行くんだし・・・」
「いいわよ。・・・
横島がいれば・・・」
「お!ついたぞタマモ・・・なんか言ったか?」
「・・・別に・・・・」
妙神山到着。
「「おおー。横島ではないか、待っていたぞ」」
「おっす鬼門達」
「なに・・・これ?」
鬼門達に驚くタマモ。
「ああ〜こいつらはここの門番だ。修行者に修行をする資格があるか戦うんだよ」
「ふ〜ん。横島は?」
「俺は顔パス。」
「へ〜すごいじゃない」
「まあな、てなわけで鬼門!門を開けてくれ。」
「「ダメだ」」
「なんで?」
顔パスと言った癖に開けてくれない。
タマモが白い目で横島を見ている。
「おぬしは良い。じゃがそこの女子はダメだ」
左の鬼門(以降左鬼門)が言う。
「そうじゃ。そこの女子は修行にきたのか?」
右の鬼門(以降右鬼門)が言う。
「私は別に横島についてきただけだけど?」
「別にいいだろ?修行に来たわけじゃないんだし・・・」
タマモは横島に勝手についてきただけで、別に修行に来たわけじゃない。
「どうする右の?」
「ふむ・・しかしこのまま通したらわれわれの出番が「あれ横島さん?」」
右鬼門が喋ってる間に中から小竜姫が開けてしまった。
「どうしたんですか?」
「いや〜。修行に来たわいいけどコイツが勝手について来まして・・」
そう言ってタマモのほうに顔を向ける横島
「こちらは?」
「俺の同僚の・・・」
「タマモよ」
「そうですか。私は小竜姫。ここの管理人をしています」
挨拶する小竜姫とタマモ。
「あの〜。こいつを俺の修行が終わるまでここに泊めちゃダメっスか?」
横島はここから1人で女の子を帰すようなまねはしない。
「いいですよ。そのかわり私の手伝いをしてくださいね」
「・・・わかったわ」
「それじゃ中に入りましょう。疲れたでしょ?」
そうして3人は中に入っていく。
「「われわれの出番は?」」
ない。
とりあえず斉天大聖に挨拶しようと斉天大聖の部屋に向かう。
またも中からゲームの音。
障子を開けて横島が見たものは!!
『ドリルみるきパーーンチ!!』
「選択間違ったかの〜?」
『○○○?大丈夫か?』
「この女・・・ママににてる・・・」
『○○○○君!?また遅刻よ!!』
「僕は委員長が好きですねー」
パソコンゲームに夢中の猿と雪之丞とジーク。
さすがに女性陣は不参加。かと思いきや、
『○○○ー!!会いたかったよーー!!』
「この子は別の世界じゃ女になってるのね〜」
ヒャクメだけ参加してました。
「パソゲーやってんじゃねーーー!!!」
「ふむ、遅かったのう小僧」
とりあえず部屋を変える。
ここにいるのはワルキューレ、ジーク、パピリオ、小竜姫、ヒャクメ、老師と
「ほんとだぜ、待ちくたびれたぜ俺は」
雪之丞と
「だからってパソゲーしてんじゃねーよ。」
横島と
「パソゲーって何?」
タマモ
「18歳になってからするゲームだ」
「???」
コホン
気を取り直して
「で、なんで雪之丞がここにいるんだ?」
「なんでタマモがいるでちゅか?修行でちゅか?」
「なんでって修行に決まってんだろうが・・」
「べつに・・・横島についてきただけよ」
「だからってパソゲーしてんなよ・・」
「ふ〜ん。でも横島は修行しにきたでちゅよ。その間どうするでちゅか?」
「いや、新しく作った空間でお前が修行するってんでな、俺も一緒にやろうと思ってお前を待ってたんだよ」
「・・・なんか手伝いをさせられるらしいけど」
「あ、そうだ老師。新しい空間はできたんですか?」
「げ、小竜姫の手伝いでちゅか?そんなのやめて私と遊ぶでちゅよ」
むちゃくちゃに会話する横島、雪之丞、パピリオ、タマモ。
「「「「・・・・・・・」」」」
「とりあえずパピリオよ。少し黙っててくれんかのう。会話ができんわい」
「わかったでちゅ」
「で、小僧よ新しい空間はできとるぞ」
「え、本当ですか!?じゃあさっそく・・・」
「まあ、あせるな小僧。わしは今から用事があるでな修行は明日からじゃ」
「へ?」
「それまで疲れを癒しとけ。きつい修行になるからのう」
そう言うと老師は立ち上がり、
「小竜姫よ。少し話がある」
「?はい??」
小竜姫と共に部屋を出て行った。
残された横島達。
「明日からか・・・どんな空間か知ってるか雪之丞?」
「いや、しらねーな」
「ヒャクメは?」
「空間の中と外では時間の流れが違うのね〜。でもそれ以外のことはわからないのね〜」
「ふ〜ん」
「まあ、あの老師がきついと言うんだ。相当きつい修行だろうな」
「マジ?」
「マジだ・・。だいたいここの修行はだいたいが生きるか死ぬかの修行だろ?多分今回も・・・」
ワルキューレの言葉にびびる横島
(帰ろうかな〜)
なんて思ってます。
「け、上等だぜ!!どんな修行だろうとな!!なあ横島!!」
「あ、ああ〜」
「大丈夫でちゅよ、ヨコシマなら!」
「まあ、大丈夫でしょ横島なんだし」
「そうですよ横島君なら大丈夫ですよ」
「そうだな・・横島だしな」
他人事の用に言ってるように聞こえるが実際はみんな横島の事を完璧に信頼してるからこそのセリフだ。
どんな目にあっても生きて帰ってきた横島。
今回も大丈夫だろうとみんな安心しているのだ。
「あのな〜〜。(他人事だと思いやがって)」
まあ、その思いは通じないが・・・
こちらは部屋を出て行った2人。
斉天大聖と小竜姫。
「わしは今から神界にいってくる。」
「え?なぜ神界へ?」
「上から横島に修行する事になったら連絡しろと言われてるでな」
小竜姫は驚いた。
なぜ横島が修行することに上がかかわってくるのか?
「なぜですか!?」
「わからん。しかし何かあるかもしれん。明日には帰ってくるが、それまでの間用心しとけ。なにかあるやもしれん」
「・・・わかりました」
「ふむ。じゃあわしは行って来るぞ」
「おきおつけて」
次の日
結局、何事もなく朝を向かえた。
斉天大聖も無事に次の日の朝には帰ってき、
「では行くぞ2人とも」
斉天大聖は2人を連れ、この修行場の一番奥へとむかった。
「がんばるでちゅよ横島」
「まあがんばってこい横島」
「ああー。まあやれるだけやってみるわ」
(俺にはないのかよ)
「がんばって、雪之丞君」
「ああ、(いい奴だなジーク)」
「がんばってくださいね2人とも」
みんなが声をかける中タマモは心配そうな顔をして横島を見ていた。
「横島・・・」
「あん?どうした?そんな顔して・・」
「あ、その、・・・」
がんばってと言いたいのだが言えない。
昨日は「まあ、大丈夫でしょ横島なんだし」と言ったがいざとなると心配なのだ。
修行とはいえ死ぬかもしれない。
がんばってと言いたい・・。
そんなタマモを見て横島は、
ポン
「そんな顔すんなよ。大丈夫だって!!」
優しく頭を撫でた。
「うん・・がんばってね」
「おう!!」
タマモのセリフに気合十分!!
斉天大聖、雪之丞、横島の3人はいざ新空間へ!!
「あ、その前にトイレ・・・」
ダアー!!
みなが盛大にずっこける。
「ばかもん!!それなら新しい空間についておるわい!!さっさと行くぞ!!」
「いやーー!!やっぱ怖い!!」
斉天大聖にひっぱられ奥へと行く横島。
残された小竜姫達は、
((((((やっぱり横島(君)(さん)だな(でちゅね)(ですね)))))))
と、どこか納得していた・・・・
新空間
新しい空間内に入った3人。
「な!?」
「ぐう!?」
横島と雪之丞は入った瞬間に自分の体が重くなったように感じた。
「な、なんだ!?」
「自分が・・・重い!?」
「それに空気が・・・」
「ああ、えらく薄いな・・・」
部屋の中にはいると見えたのは家。
家の周りは果てしなく砂地。
扉があり、地面は砂。そしてポツンと小さな家がある。
ただそれだけだった。
「さてと、この空間内は外との時間の流れがちがう。ここでは2年修行してもらうぞい」
斉天大聖が空間の説明を始めた。
新空間
ここでは、2年過ぎても外では一ヶ月。夏休み終了前には終わる。
ここの重力は、外の2倍。霊力とともに、体も鍛える。
酸素は四分の一しかない。
霊力濃度も四分の一しかない。
地面は今は砂だが、斉天大聖の意思によって変えられる。
生活(食事&睡眠&トイレ)は、小さな家で・・・。
以上説明終わり
「なるほどな、どおりで、体が重く感じたり息ぐるしかったりするわけだ。」
「まあ、体が重いのはもう慣れてきたけど・・・酸素が薄いのはまだ慣れんな・・」
「へ?横島・・お前もう慣れたのか?」
入って5分と立たずに重力に慣れてしまった横島。
そんな横島に驚く雪之丞。
「あ〜。美神さんに自分より重い荷物持たされてたしな。(しかも荷物持ったまま山に登ったりしたし)」
横島のセリフに雪之丞の頭の中に亀の甲羅を背負って修行するサイヤ人と坊主頭が思い浮かんだ。
(こいつ・・・亀仙人の修行よりきついことをやっとったのか)
そこで斉天大聖は
「仕方ないのう。横島だけ重力をあげるぞ。」
と言って、
ズン!!
横島に2.5倍の重力がかかる。
「うげ!?」
さすがの横島も辛そうだ。
「おい!!俺もあげろ!!」
雪之丞が言う。横島に負けてられっか!!てな感じだ。
「仕方ないのう」
ズン!!
雪之丞にも2.5倍の重力がかかる。
「ぐう!?」
なんとか立っている雪之丞。
「最初はそんなもんじゃ。そのうちにまだ重力を上げるからのう。」
「け、じょ、上等だ・・・」
「げ、まだ上げんのか・・・」
斉天大聖の言葉にそれぞれの反応する2人。
「さて、では修行を始めるぞ!!」
「おう!!」
「は、はい!!」
いよいよ修行開始!!
{あとがき}
ああ〜話の進むのがおそい・・・義王です。
今回の新空間について
まあ、なんとなく、修行といったらあの部屋でしょう。
ゆっきーにつきて
修行といったらゆっきーでしょう。
でも、ゆっきーの新能力考えてないんだよな〜。どうしよう。
横島は決まってんだけどな〜。と悩んでます。
次はちょこっと修行内容と、横島がいない夏休みです。
おまけ問題
斉天大聖達がやっていたゲームはなんでしょう?
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