「目標存在、個体名」
「「ガッシュ」」
「美味しかったね」
「ちぃと食いすぎてもうたな。ダイエットせな」
ちなみにケ−キバイキングのあと、一行は焼肉食べ放題に行ったのだ。
「なぁに、あたいらのトシなら食い過ぎってこたぁねえ。
皆元が言う通り野菜も食ってりゃお肌もスベスベ・・・なんだよな、恵?」
「とりあえず腹ごなしや。走るで」
「あの子らも力を使わずに動くという事に慣れてきたようだね」
三人の少女達の後姿を見守る年長組。
「もうすぐ、あの子らは自分の歩く道を自分で見出すでしょう。
そして、その時本当に横に居て欲しい、共に歩むパ−トナ−も自分で見付け出す。
早くそうなって欲しいものです」
ここで恵がクスッと笑って
「清麿さんには前に言ったけどね、男の子が男になるにはそれなりの年齢と経験、そして心構えが必要なもの。
でも女の子は、生まれて物心ついた時にもう女になっているものなのよ。わかるかしら?」
「?」「全然わからん」
「つまり、あの子達はもう立派なレディなのよ。
生涯を共にするパ−トナ−も、きっともう見出してるわ」
ここで皆元君は少し離れ、夫婦の会話となる。
「で、刺客君はどうなってる?あんまり苛め過ぎちゃ駄目よ?」
「大丈夫。そばに食べ物を置いてきた。頭を少し動かせば食べられる所にね」
「あらちょっと意外。なんだかんだいっても『敵』に対してはかなり容赦無かったって印象あるんだけど」
「先日、知り合いの家にいっただろ?」「ええ」
「その時メイドさんがいただろ」「あの、割烹着着たお手伝いさんの双子の妹っていうあの人ね」
「彼女が夜食に、と作ってくれたサンドイッチを置いてきた」
「・・・ひょっとして怒ってる?アレに肩まで使ってる状態であのサンドイッチをなんて・・・あんまりといえばあんまりよ」
「まあそれはともかく、このまま皆元君達とは別れる。
帰ったらすぐ準備して、柏木さんとこの旅館へ行こう。
サンビ−ムさんたちももう向かってる」
三十台前半といった感じの、色気が溢れ出てる女性が、一体の魔物と相対している。
「アナタが元魔王候補の一人、ザバスねぇん」「そういうお前は何者だ?」
「アタシは、デモラ一族のデモイェン。無駄な抵抗止めて、降伏してくれないかしらぁン」
四十台半ばの、無精髭生やしたくたびれ切ったオッサンが、一体の魔物の前に居る。
「おめぇさんが、噂に聞くロブノスかい」「われがロブノスだが?」
「オイラぁデモロア。そうだなぁ・・・あんたらの『敵』ってか」
「デモラ一族は、一人残らずその破壊性に相応しい戦闘力を持っているわ。
あたし達はデモラの血を引く魔物をひとり、知っている」
「・・・まさか・・・」
「そう。デモルトこそ、デモラ一族の血を引く魔物。
かなり薄くなったデモラの力と凶暴性を継いだ存在」
続きまっす。
ちなみにロブノス、ザバスともやられ役です。当然ながら。
またギャグ忘れた!なんてこったいスティ−ブぅ!