「きゃああああ!!」
部屋の中から女性の悲鳴がこだまする。
何故だ?そもそもどうして俺の部屋に女の子がいるんだ?
今日は、朝遅刻していつもどうり授業中寝て、昼飯を何故か松田和美や森崎沙弓を初めとする女子たちと食べて、俺が笑うと顔を赤くしたりするけどいつものことだ。
その後魔力診断をサボりたいので「紅尉の顔を見たくないので帰ります」とかおりに言ったところ快くOKしてくれた。
でっ、寮に帰ってきたんだけど・・・
「君誰?」
俺は目の前にいる女の子に質問する。
なかなかの美少女だと思う。ピンクの髪をツインテールにした女の子で、清純的なふいんきを出している・・・・同時に恐ろしいまでの凶暴性を感じるのは何でだろう?
「えっと今日から此処に住むことになりました。宮間夕菜です。」
「帰れ」
俺はきっぱりと言い放つ。悪いが頭の痛い人とかかわる気はまったくない。
「そんなこと言わないでください。私達夫婦なんですよ!」
「帰れ」
俺はもう一度言い放つ。
「どうしてですか?!私達は夫婦なんですよ?どうしてそんなこと言うですか?」
女がわめき散らす。はっきり言って頭が痛い、ふと気がつくと足元に一匹の白い猫が寄ってくる。
(リース・・この女はいったいなんだ?)
俺はもう一人の相棒でもあり今は俺の使い魔の一人でもある白猫に話しかける・・・契約方法は『アレ』でしました。大人ですよ俺は。
(ピッキングで、この部屋に入ってきた変な女だよ。和樹)
犯罪者かよ。それより・・・
(この女、宮間と名乗っていたけどあの『宮間』か?)
(多分、そうかと・・)
マジかよ。宮間といえばこの国でいち早く西洋魔術理論を取り入れた名家だが・・・
(狙いは式森の血か?)
(それ以外考えられないかと・・・)
はあ、勘弁してくれ。何で魔法使用回数7回の俺のところの来るんだ?
雫のところに行けば良いじゃないか?魔法使用回数三十万以上あったはずだぞ確か。
(あの師弟にそんな目的で会いに行ったら殺されますよ。間違いなく)
(・・・確かにな)
ところで『これ』どうしよう。いまだに錯乱しているけど、時折「前から知ってました」とか、「あなたでないとだめなんです」みたいなことを言っているがそれより問題は・・・
(和樹、この部屋に二人ほどやってきます)
(わかっている。・・・この女とまとめて殺しちゃだめか?)
(・・・部屋が汚れるので私としては勘弁してほしいのですが)
確かに・・あ誰か来た。
「初めまして。私は風椿久利子。あなたが式森和樹ね。じゃしましょうか」
そう言って俺に迫ってくる金髪の美女、風椿と言えば最近なりあがった名家か・・・とすると狙いは遺伝子か・・・クス
(和樹・・その笑みは(汗))
「そうですね♪」
「えっ、きやああ」
俺は、風椿久利子を押し倒す。
「えっ、えっ、え、ちょっと?」
「クス、するんでしょ?大丈夫ですよ例えあなたが処女でもすぐ気持ちよくイかせてあげますから」
そう言って彼女の服を脱がす・・・前に殺気を感じその場から離れる。
ブオン!
俺のいた場所に剣閃が走る。
「いきなり危ないな♪」
俺は攻撃をした相手を見る。刀を持ち、巫女服を着た小柄な美少女。しかしその瞳は、怒りに震えている。
「貴様が式森和樹か?」
「君は?」
「私は神城凛、我が夫になる男ゆえ悪いが調べさせてもらった」
なるほど。こいつはプライバシーの侵害か。
「だが!調べて驚いた。成績は悪い、運動は苦手、無趣味と取り柄のない男だ。貴様のような男を生涯の伴侶しなければならないとは、なんたる屈辱」
だったら此処に来るなよ。
「しかも、久利子さんに襲い掛かる変態ときた。この場で死んでもらうぞ!」
そういいながら彼女は俺に向かって刀を振り下ろすがそれを俺は半歩後ろに下がってかわす。
「なっ!」
「危ないな〜」
俺は笑いながら彼女の刀を避ける。
「くっ避けるな!!」
避けるに決まってるだろ。
「俺運動苦手なんだけど、当たらないね。もしかして手加減してくれてるの?」
「貴様ああ!!」
彼女は激情に任せて刀を振るう。
「おしい!あと一センチ♪」
彼女の刀を笑いながらかわしなおかつ挑発する俺。
(わかってるのでしたら、やめれば良いのに、神城といえどこの子はまだまだ未熟。和樹の敵じゃないのだから)
(わかってるけど、こんな理不尽な扱いを受けてるんだよ。少しは楽しまないと)
(・・・・・悪党ですね)
ひどいぞリース。そんなこと言うなんて和ちゃん。ショック!
「待ってください!」
俺と凛ちゃんの間に夕菜とかいった頭の痛い女が立ちふさがる。
「和樹さんを傷つけないでください」
この程度なら千年たとうと俺を傷つけるのは不可能だと思うが。
「どかないと女と言えど容赦しません」
「妻の私を倒してからにしてください!」
誰が妻だ。誰が、
「良いでしょう」
凛ちゃんが刀を夕菜に向ける。
「あなたにうらみはありませんが、少し眠ってもらいます。覚悟!」
突然、凛ちゃんの刀が光だす。
「剣鎧護法ですね。刀にとりつかせて、使役するなんて」
「神城家八百年の歴史が生み出した技です」
そんな威張るほどの術でもないぞ。少なくともいちいち魔法回数を使用するのは有効とは言えんぞ。
「ならば!」
夕菜は右手を天井に向ける。
「古き神々、世界を司るすべての精霊たちよ、誓約によりて、我が命に応じん。ウンディーネ!」
彼女の手に水のが現れる。
「宮間の聖霊術、ご覧に入れます!」
「く、この西洋かぶれが!」
どごおおん!!
二人の魔術が激突する。その衝撃で部屋全体がきしみだす。
勘弁してくれ。いくらこの部屋を燈子さんに強化してもらったとはいえ中にある小物は壊れるぞ。
「こうなったら、この寮もおしまいね!だからしましょ!」
久利子さんが俺に迫ってくる。
「本当にしたいのか?」
「えっ?」
「良いんだな?」
「ちょっと?・・・」
「あー何してるんですか!」
戦っていた夕菜が俺たちの様子に気づく。
「やめてくださいったら!」
夕菜は久利子に向かって水流を放つ。
「おおっと」
久利子さんが胸のポケットから、紙片を数枚取り出し、扇状に広げると、ばっと空中にまく。
此水呑水、と書かれた紙片に水流を防がれた。水が文字の部分に吸収されていく。
「霊符!?」
夕菜が驚愕する。久利子さんはさらに紙片を取り出して、投げつける。
「ジェンジチェンビン」
紙が空中で人の形になり夕菜に襲い掛かる。
・・・こうして三つ巴の戦いが始まった・・・・
(どうします?)
三人が戦い始めて十分以上たつが戦いが治まる気配は一向にない。時々戦いの余波が壁に寄りかかっている俺に向かってくるが『右手』で叩き落す。
(部屋は無事だけど中はボロボロだしな)
壁には傷一つついていないがテレビやタンスは無残に破壊されている。・・・あとで修理費請求しなきゃ。
(しばらく収まりそうにないし久しぶりに二人で食べに行くか?)
俺はリースに話しかける。普段は白猫の姿をしているが、人型にもなれる。
もちろん女だし見た目ははっきりいって美人だ。
ちなみに外見は金髪長髪の美人で瞳の色は灰色でスタイルも久利子さん並のよさなので、人型で歩くと男の視線が嫌なのであまり人型にはならないが。
(そうですね、じゃあ和樹、新しくできたイタリアレストランにいきませんか?)
(そうだね。じゃあ一応書置きだけしていこうか)
俺はドアに書置きを張ってリースと外の出る。彼女達は未だに戦っている・・・もう付き合いきれん。
<三人娘>
「ねえ和樹は?」
あれから三十分ほど戦い続けてようやく和樹がいないことに気づき久利子が気づく。
「和樹さん!!何処言ったですか!!」
夕菜が突然いなくなった自称自分の夫に怒りをあらわにする。
「ドアに何か張ってあります」
そういいながら凛がその張っているのを見つけ読む。
『これ以上馬鹿らしい争いに付き合いきれないので、リースと晩ご飯を食べに行きます、あとは勝手にしてください。
追伸・・・壊したものは後日、請求します』
「「「・・・・・・・」」」
三人が黙り込む。その後硬直が解けた夕菜が叫ぶ・・・
「リ−スさんってだれですかああああああああああああ!!!!」
あとがき
第二話終わりました。とりあえず五話くらいはまぶらほメインで書きます。そのあとは他作品メインのクロスを書きます。候補は『月姫』、『EME』、『風の聖痕』などが候補ですが、他に増える可能性があります。なにが良いと思いますか?後他に候補があれば教えてください。。
私の知っている作品ならがんばってだしてみます。
レス返し
片やマン様>期待を裏切らないようにがんばります。
紫苑様>はい。G、Bの設定を使ってます。メイド編は少し本編と違った形でだします。
D様>もちろん、攻略済みです。
33様>メイドのたしなみです(苦笑)赤貧黒魔術師をからかう某執事と同じくらいなぞですから・・
Kuesu様>多少は設定を使います。
イジーローズ様>ありがとうございます。私もあなたの作品を読ませていただいています。がんばってください。
ジョッカー様>おおむねそのとうりです。