場所は横島の通う高校の3−Dの教室。
横島はなんとか三年に上がり、ピート、タイガー、愛子と同じクラスだった。
ズドドドドドーーー。 ガラッ
愛子 「ニュースよ!ニュース」
愛子が机かかえて慌てて教室に入ってきた。
(廊下は走らない)の決まりごとはいいのだろうか?
ピート 「どうしたんですか愛子さん?」
タイガー 「ぐおーーー(イビキ)」
横島 「ぐぅ〜〜〜zzz」
タイガー&横島は朝から寝ている。
昨日のバイトがきつかったのだろう。席につくなり爆睡中だ。
愛子 「転校生がくるらしいの!」
いつもなら「女か?」と、いつもなら叫ぶ横島も今は爆睡中で起きてこない。
愛子 「‥‥なんかつまんないわね」
ピート 「横島さんには、聞こえてないですよ。〔消〕の文殊を耳栓に使ってましたから。」
横島は耳に入る音を消している。とことん眠りたいらしい。
愛子「バイトで疲れて眠る少年を横から優しく見守る少女。青春よね」
おきまりのセリフを言って、目を輝かせる愛子。自分の世界に入っている。
ピート 「あ、あのー愛子さん?転校生ってどんな人なんですか?」
ピートの質問に自分を取り戻した愛子。
愛子 「え?あ、あーコホン。女の子(ピクッ!)で、すんごくカワイイの。(ピクッ!!)金髪だったけど、外人(ピクッ!!!)かしら?」
「女の子」 「カワイイ」 「外人」で体が反応する横島。
ピート&愛子 (さすが横島(君ね)さんですね)
横島の反応を見て、苦笑いしながらどこか納得する理解ある2人であった。
ガラガラガラ
「はーい。席ついてー」
3年になって変わった新担任 鬼塚 あずさ(26)が入ってきた。
みなが席につく中、横島&タイガーはまだ寝ている。
あずさ 「えー今日は、出席をとる前に転校生を紹介したいと思います。喜んでいいわよ男子。すんごくかわいい子(ビクッ!!!)だから」
男子(ピート&タイガー&横島を除く)「「「おおおおおーーーーー!??」」」
あずさのセリフにいきり立つ男子。タイガーは、今の叫びで眠りからさめた。横島は反応するもいまだ夢の中。
あずさ 「じゃあ、入ってきて。」
??? 「ハ、ハイ!」
少し緊張した面持ちで入ってきた少女に(横島を除く)クラス全員、息をのんだ。
あまり女性に興味を示さないためホモ疑惑のあったピートも転校生の少女を見て固まっていた。
タイガーは、眠気がふっとんだ。
金色の長い髪が、彼女の移動と共に揺れるたびに男子の心臓がなる。
女子も何人かドキドキしているようで顔が赤い。
転校生 「水野(みずの) アリスといいます。 みなさん、よろしくお願いしますね」
すきとおった声で自己紹介して微笑むアリスに男子9割は心うたれてた。
ピート (き、綺麗な人だなー)
タイガー (なんてキレーな人なんジャーーーー!は!い、いかん、わしには魔理さんという人がーー)
横島 (ぐう〜〜(寝てます))
愛子 (横島君寝ててよかったわ。おきてたら絶対飛びついただろうし)
あずさ 「じゃあ自己紹介もすんだとこで彼女の席はー。あっ!あそこで寝ている子の隣に座って水野さん」
アリス 「ハイ」
寝ている子ってのは当然、横島。一学期始まって幾日もたっておらず、あいうえお順なので横島の席は窓際の最後尾だ。
横島の隣の席に座るアリス。彼女の動き1つ1つにクラスメイトが注目する。
アリス (やっぱり転校生だと注目されるのかしら?)
自分に向けられる視線を180度勘違いするアリスだった。
時間はすぎて、今は3時間目と4時間目の間の10分休み。
転校生のプチイベント「質問攻め」も落ち着いた。
次は音楽。教室を移動するため回りの人間もぼちぼち移動している。
隣の男子はいまだに眠っていた。
アリス (起こした方がいいよね?)
アリス 「あ、あのー。移動しますよ?」
横島に声をかけるがいっこうに起きる気配なし。
ユサユサユサ
アリス「あのー「ああ、無理よ水野さん」‥え?」
急に声をかけられて振り向いたら、なぜか机をかついだ少女。
瞳の色が不思議な感じのする美少年。
身長2メートルぐらいの大男。
愛子 「私は愛子。よろしくね。で、こっちが‥‥」
ピート 「ピ、ピエトロ=ド=プラドーっていいます。ピートって呼んで下さい。」
タイガー「ワ、ワッしは、タイガー寅吉ですけん」
2人はどうやら緊張しているらしい。
アリス 「よろしくおねがいします。」
ピート&タイガー((かっ可愛い))
愛子 「で、寝てるのが、ってやっぱり起こして本人に言ってもらったほうがいいわね。」
と言いながら横島の耳から〔消〕の文殊を取り出しす愛子。
愛子 「ほら起きて、教室移動するわよ」
ユサユサユサ
横島 「ん?あ、あ〜。ふわ〜〜〜〜。ん?」
やっと起きた横島。少し寝ぼけているようだが、彼の煩悩はちゃんとおきていた。
愛子 「あ、起きた?今から教し「生まれる前から愛してました〜」
起きて速攻でアリスに抱きつこうとする煩悩魔人横島。しかし、
ガシッ×2
右腕をピート。左腕をタイガーに組まれて阻止される。
横島 「な?なにすんねん?タイガー。ピート。はなさんかコラーーーー」
ピート 「悪く思わないでください横島さん」
アリス (え?横島・・・?)
タイガー 「悪く思わんでくださいノー。横島さんワッシはただ・・」
アリス (じゃあ、この人が、横島忠夫さん?)
横島 「はなせーー。男に腕組まれて「あ、あのーー横島忠夫さん?」・・へ?」
アリス 「横島忠夫さんですね?私、今日、転校してきました水野アリスっていいます」
横島 「へ?なんで俺の名前知ってんの?」
アリス 「あれ?忠夫さんのお父様とお母様に聞いてませんか?」
横島 「え?なにを?」
アリス 「私、忠夫さんの い・い・な・ず・けなんですよ?(
ぽ)」
横島&ピート&タイガー&愛子 「「「「なにーーーー!?」」」」