「あ−・・・一応礼言っとくわ。ありがとガッシュ」
などとやっていると眼前にちいさなテントが。
「元気かの? ブラゴ」
妙な色の怪しげなマントを羽織り、川に釣り糸を垂れていたブラゴがこちらを振り向く。
「頼まれた物、持って来たのだ」
ドサリと地面に風呂敷包みを下ろすガッシュ。包みからこぼれた「丸美屋 ガッ○ュベルカレ− 極甘」やルノ○−ルのココアにティオは顔を引きつらせる。
「し・・・しかし何よ、そのカッコ」
「シェリ−がな、『あなたのようなタイプは三角帽子被ってマント羽織ってなきゃダメ』とかいうんでな」
「まさか!」
ティオがテントを覗き込むと、そこには「やっぱり・・・・」
ギタ−とハ−モニカが置いてありました。
「それにしてもオヌシ、『失った力を取り戻す』というて修行しておるそうだが、戻ったのかの?」
「いや、ダメだ」半ば諦めたような口調のブラゴ。
「なんとなく理由は判るが・・・恐らくオレはあの頃のような力を取り戻すことはかなうまい。
お前らもそうだろう」
その言葉に頷く一同。
「失ったものを取り戻せるとは思わんしあの頃に戻る気も起こらん。
今手にし得る力を鍛え、研ぎ、磨き上げる。
それが今のオレだ」
「では・・・・」
「オレがオレに納得出来るようになったら、その時こそ再戦だ。判っているな」
「当然なのだ。今隣に居ないとはいえ清麿は何時でもわたしと一緒だ。
だからどの様な戦いであっても必ず勝つ!」
「よかろう。もしオレに勝てたらその時は・・・」
ゴクリ 猛烈に高まる緊張感に思わず喉を鳴らすティオ。
「オレの秘蔵のプリンをくれてやる」
どんがらがっしゃ−ん
「アイタタタ」「大丈夫かの、ティオ」
「『大丈夫かの』じゃないわよ。まったくアイツといいアンタといい、男って馬鹿ばっかよね」
「男といえば・・・ティオ、ひとつ聞いても良いかの?」
「何よ」「わたしにはよく判らんのだが、男というのはけっこんを何人もの女性とするものなのか?」
どてがらどっか−ん
「アンタ・・・何馬鹿ホザいてんのよ・・・コロすわよ・・・それとも清麿がンな事言ったのかしら?」
「ち、ちちちちちちちちちちち違うのだ。実はな、まだ清麿と一緒に居た時の事なのだが
公園でよく見かけた、清麿が着ていたのと同じ黒い服「学生服のこと?」うむ、それを着ていて
右手をかなり長い事怪我していた者がの、ある日治って包帯外していたと思ったら二人の女子と腕組んであるいておった。
さらに清麿が体力をつけるための教官として父上どのに紹介してもらった者もな」
「ソイツも二、三人くらいと腕組んでたの?」
「いや、何でも日本に七人、いたりやに一人、ふらんすに八人結婚相手が居ると父上殿が言っておった」
「何よ、それ」
「二本の剣を自在に操るなかなかの者であったぞ。
本人に聞いてみたら虚ろな目で空を見上げて
『大人は、特に大人の男はしたい事だけ出来るという訳ではないんだ。覚えておくといい』
と言っておった」
「・・・よく判んないけど、複雑みたいね。真似すんじゃないわよ」
「わたしもよく判らないのだ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
い・・・・・いちおうきいてみるんだけど、ね?」
「なんなのだ?」
「ガ・・・・・・・・・・ガッシュはそこんトコどう考えてるのかしら?」
「だから、よく判らないのだ」
「・・・・結婚ってどう思うのかって聞いてるんだけど」
「けっこんというのは、パパとママになる事だの」
「・・・・・まあそういう事よね・・・・」
「その辺がよくわからぬ」
「・・・・・・・・・・・・・・
じゃあ質問変えるわね。アナタ今好きな人って居るの?」
「居るぞ」
「 !!!!!!!!!
そ、そそそそそそれって・・・誰?ひょっとしてパティ?」
「違うのだ」ほっとするティオ。
「んじゃ・・・まさかココ?」「それも違うのだ」
「まっさかあたしじゃないわよね」おもいっきり冗談めかして言うティオにガッシュは「うむ、違うのだ」
「 !!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 」
「・・・・じゃじゃじゃじゃじゃじゃすhwくぇうgびあをlうぇvbl じゃあ誰なの?」
「宮廷料理人のシルパリア殿なのだ。彼女の料理は母上殿に匹敵する美味さ!
だからシルバリア殿が大好きなのだ!!」
続きます
あ−・・・つまりまだガッシュはオコサマに過ぎない、ということで。
ちなみに今回のネタで、判りにくいのを解説
ルノ○−ルのココア
これはルノア−ルのココアです。
甘いです、はっきりいって甘いです。
糖尿病患者を即死とまでは言いませんが簡単に死に至らしめそうなくらい甘い、伝説のココアです。