お口の恋人
第九話 オマーン国際空港、ヤッターマン、こー ひー…… ゴメン
「風が呼んでる〜 ちゃらら〜 疾風〜 烈風〜 サイババ〜」
嗚呼、素晴らしきかな今日はペイデイ。心踊る金曜日の昼。給料をおろす為、横島忠夫は原動機付き自転車(その名も照焼ペガサス)に乗って銀行を目指していた。美神助霊事務所の公用車である。勿論、美神令子が今更原チャに乗るはずも無く、事実上横島の専用車になっていた。
「ちゃらっちゃら〜 ら!」
時給250円、それが横島の稼ぎである。当然今回の給料も雀の涙であろう。しかし、親の仕送りと合わせ、そこから家賃等を差し引いても3.4万円残る。本来それがその月の生活費となるが、令子の家に世話になっている為にそれが必要ない。まぁ、実は彼自身の備蓄も口座ある為、お金に困る事は今のところ無い。彼の為に小さい頃から貯金してくれた母に感謝であろう。
「よっと、到着!」
駐車場に愛車を停め、ヘルメットを脱ぐ。それを座席の下にしまい、ロックをかける。かねぐら銀行。横島が給料の振りこみから各種支払いに利用している銀行である。実は先日、ここの銀行で一騒動あったりもしたのだが、それも終われば彼はただの一般客。
「いらっしゃいませ横島様!!」
「ささ!! どうぞこちらへ!!」
「今お茶をお持ちします!!」
の、筈である。この対応はどういう事だろう? 確かにこの銀行は両親も利用する銀行であり、その親は色々な意味で上客なのであろう。しかし、だからといって横島がこの扱いを受ける理由がわからない。
「俺…… 何かやったっけ?」
先日。ここ、かねぐら銀行の別支店に現れる、二体の幽霊の除霊の仕事を受けた。令子と銀行の人間の交渉の末、防犯訓練を兼ねて幽霊の無念を晴らす事によって除霊を行う、という非常識な除霊が行われた。強盗役として奪ったお金がそのまま報酬になるというトンデモっぷりだ。
「こ、これは猫目カード!! 猫目だ!! 猫目が出たぞおおお!! 痛いな」
猫のイラストが描かれたカードが、サクッと支店長と思われる男の額に突き刺さった。
「フリーズ!! 動いても撃つ! 動かなくても撃つ!」
銀行の営業開始と同時に、強盗として現れたレオタード姿の令子。
「それアカンやん!!」
同じくレオタード姿の横島。前回の女装スーツ着用。もうかなり吹っ切れました。男性職員はそのセクシーっぷりに目を奪われ、女性職員は嫉妬の視線を向けている。彼等にこのレオタード美少女怪盗の中身を知らせてみたい。
「動くなっていったでしょうが!!」
横島ばかりに男性所員が注目するのに(サインをねだる輩もいた)何か不満が溜まった令子が、低級霊入りの弾丸を発射。真面目に防犯スイッチを押そうとした職員などを封じた。
『金庫開きました!!』
除霊対象の幽霊が状況を報告、警察が動くまでの時間をカウントしながら令子が指揮を取る。
「よし、ひきあげよ!!」
パトカー到着前に銀行から撤収し、最初の難関を乗り越えた。その段階で強盗幽霊は現世の未練を昇華して昇天。後にはセクシー怪盗コンビが残された。
「待て〜!! 猫目!! 逮捕だー!!」
「ほほほ! 捕まえてごら〜ん♪」
後方に迫るかねぐらの警備隊の車両に、ノリノリで低級霊を撃ちこむ横島。もうやけっぱちです。
「ナイスよお姉様♪ んむ」
さらに運転しながら濃厚なキスを見せつける。
「ん♪ 飛ばしなさい令子!―――――― 誰か俺を止めてくれ」
捕まりました。
「ううう〜 なんか知らないけど私達の負けね」
「かねぐら銀行特殊窓口部隊にかなう敵無し!」
忍のように現れた窓口のお姉さん部隊によって、令子達は捕縛された。
「って! おまえ氷雅じゃねえか! くそ! 裏切り者め」
何故かこっそりと彼女達の中に混ざっていた九能市氷雅を横島が見付け、抗議の声をあげる。
「ほほほ、すいません。私もこうやって働かないと食べていけないもので。決してそちらに誘って頂けなかった事への復讐などではありませんよ?」
先ほどのキスシーンに腹をたてていただけである。あのキスは横島からのものだったし。あれがなければ氷雅は見逃す為に尽力を尽す予定だったのである。彼の為に個人的に敵側に潜入していたのに台無しだ。これが乙女の怒り?
「もういいわよ!! 横島クン、家に戻って続きをしましょ? ふ〜んだ」
その頃、猫目団の三人目が銀行に残り、オンラインに不正アクセスを行っていたのは言うまでもない。猫目娘が3人組というお約束を把握しなかったのが銀行側の敗因ですね。
『スイス銀行に10億え〜ん。 それと〜』
「あ〜 あ、負けちゃった」
「そんな落ちこまんでくださいよ」
令子に代わって横島が車を運転し、彼女の自宅マンションへと向かっていた。何故、年齢の足りない横島が運転をしているかと言うと、超法規的措置による車両運転の限定解除だそうで。つまり、横島が銃を所持、使用が許可されているのと同じ理由が適用されているそうだ。
「だって悔しいじゃない。あの忍者女に負けたみたいでさ〜 アレってアンタの管轄でしょ? ちゃんと責任とってくれるんでしょうね」
まぁ、許可があるからといっていきなり車が運転できるはずもなく、こうやって令子の監督の元、運転の練習をしているのだ。もうすぐ横島用の車や大型二輪が事務所に配備される予定である。税金対策の一環と令子は言ったが、明らかに彼への貢物だと思う。ヒモの飼い方も本格的になってきたものだ。
「そ、そりゃ俺に出来ることならなんでもしますけど…… 臓器は売りませんよ?」
「誰がアンタにお金を請求するものか! もぅ、傷ついた私を優しく慰めるくらいできないの!?」
「出来ませんよ」
「え!?」
予想外の横島の台詞に、令子は本気でショックを受けた。目元に涙が溜まってくるほどだ。
「ここではね。ほら、俺の運転で美神さんに怪我とかさせられないし。ちゃんとベッドの上でなら――― って! なんで拳を震わせてんですか! ちょっと!!」
「本気で怒るぞバカ横島あああ!!」
「私をからかうなんて十年早いのよ!」
「す、すんませんしたぁ! ぷぎゅ」
令子の自宅のベッドの上。そこに腰を下ろし、這い付くばってる横島の背中をグリグリ踏みつける令子。彼女は本気でこの世が終わるのを感じたのだ。あとほんの少し横島の台詞が遅かったら、彼女は泣いて懇願するところだったのだ。私を捨てないで。私を見捨てないで。他の女を抱いても良い。でも、自分を貴方の隣にいさせて。
「バカバカバカー!!」
あまりの自分の弱さに衝撃を受けた。自分はこんなに横島に依存していたのかと。認めてしまえば良い。もう自分は横島無しでは生きていけないと。しかし、それを認めるともう自分が、自分の生き方が止まってしまう気がして。依存するのではない、伴に歩みたいのだ。
「ちょっと、これ以上やられると口から身が出る〜」
「悪いと思ってるならやる事があるでしょ!!」
令子が怒っているの自分の弱い心にたいし。そして自分の弱さをさらけ出す、心から愛する男にも。
「その、あの」
令子の足元から這い出し、ボロボロの格好で呼吸を整える。そして覚悟を決めた表情で横島は令子に告げた。
「愛してますよ美神さん。今も、これからも」
めったにない真剣な横島の眼差し。そしてめったにない真剣な愛の言葉。いつもの挨拶のようなそれとは違う、しっかりとした言霊を含む台詞。
「あ、あぅ……ぅぅ」
全てを差し出して従属する。自分の全てを預けてその胸に飛び込む。そんな甘美な誘惑が令子を襲う。しかし、ここでその衝動に従ったら、自分は自分に負けてしまうのだ。
「ん!! うん、80点って所ね。惜しい! 後一寸で私はメロメロだったんだけどね〜」
「えー!? 結構自分では良くやったと思ったんッスけど」
「二人の時は名前で呼んでよね、忠夫クン♪」
令子にボロボロにされた女装スーツを脱ぎ、裸の状態で彼女の唇を愛撫する。レオタード姿の侭の令子をベッドに寝かせ、その上に覆い被さりながら豊満な胸を揉み、太ももを彼女の股の間に挟ませる。
「んむぅ! んむ、んぐ! はぁぁ」
唾液が糸を引きながら唇を離す。レオタードを破き、強引に露出させられた胸にそのまま唇を持っていく。
「はわ! ひゃぅぅ! あひ! あひぃ! もっと! そこもっとぉ〜」
ツンと勃起した乳首を唇で挟む。残った乳首も指でクリクリと弄る。乳首と唇の粘膜接触は、唇同士のそれと同じ効果を出す。霊気の共有と幸福感の増加、それは横島との性交でしが味わう事の出来ない至上の快感であった。
「ひあ! もっと、そこもっとぉ〜」
横島としか身体を重ねた事がない令子に、その事実を知ることはない。しかし、彼以外の男を知る事など、今の彼女には有得ないであろう。身体を重ねる快感よりも、心を重ねる快感の方が彼女には必要なのだ。
「令子さんは胸の感度が良いな」
「ら、らって〜 あひ! そんな強くすると、私、わたしぃぃ!」
まぁ、実際、その両方を与えられているのだが。胸だけで快感の絶頂を迎えてしまった令子。しかし、股間に挟んだ横島の足に自らの陰部を擦り付け、グチョグチョと愛液の音を立てながら更なる刺激をねだる。
「令子さんは強引だな〜」
「だって、だって〜」
真赤になった顔を両手で隠しながら、それでいて股は大きく開いて横島に向ける。ぐっしょりとベッドを濡らすほど愛液溢れるそこに、彼は犬歯を引っ掛けてビリビリと股の布地を破る。下着をはいていなかった為、亜麻色の陰毛がそこから顔を出す。そこに指を入れると、ヌチャッと音を立てながらそれを彼女は膣内に受け入れて行った。
「ひゃああ!! あひ! あひ! はう! うはあ!!」
二本の指が令子の膣内を円を描く様にかき混ぜる。同時に胸への愛撫も続けられ、令子は背を仰け反らせながら快感にのたくりまわっていた。
「うひぃ! らめぇ! それらめぇぇぇ!!」
ぐっしょりと濡れた桃色の陰裂に、指を三本入れ掻き回しつつ、片方の指をアナルに一本ねじ込んでピストンする。さらに肥大化している陰核を軽く歯で甘噛みする。徹底的な下半身への攻めに、令子はよだれを垂れ流しながら悶えていた。
「はひ! あぅ、あぅぅぅ」
思考が停止するような真っ白な感覚。ピュウっと潮を吹かせながら、令子は身体を痙攣させ、力なくベッドにパタッと倒れた。
「えっと、令子さん?」
その反応に横島は自分のやりすぎを感じ、慌てて令子の方をペチペチたたく。
「あ…… 私…… ? やぁ、行っちゃやだ…… 忠夫クン…… 行っちゃやだぁ」
「俺はここに居ますよ。ったく、こんな時だけだモンな〜」
二人で身体を重ねる時だけ、令子は心の弱さを露出させる。本当はとても寂しがり屋で人の温かさを求めるという、意地っ張りな彼女には絶対に人に見せたくない隠された心の一部を。
「むー そういう事言う口はこの口か〜!!」
「わひゃ! ろめんわふぁい!」
むくっと起きあがって横島の口を強引に引っ張る。自分の心を何所までも離さず、それでいて他の女性の心まで掴む男。どれだけ求めても求めきれない、最高の慈しみをもってしても縛り尽せない男。
「アンタね? この私にここまでしておいてただで済むと思ってるの?」
「お、おもってまひぇん」
「なら、ずぇったいに責任とりなさいよ? ね、忠夫クン♪」
『ただいま戻りましたー! 旦那様〜 キヌが帰りましたよ〜』
令子に指示されていた作業を完遂し、誇らしげに戻ってきたキヌ。横島に褒めてもらおうと彼の霊気を辿って入ったその部屋には。
「あう! あう! あうぅぅ! あぁ、凄いですぅぅ」
「ちょっと! こっちに入れなさいよぉ! そんな穴より私の方が絶対良いんだから! あ、ああぁぁ、そう、そうよ〜」
白濁に塗れた令子と氷雅が抱き合い、その彼女達の膣内に交互にペニスを挿入している横島の姿があったとさ。
『ひ、酷い…… あんまりです! あんまりですよー!! 私をのけ者にしてそんな幸福絶好調なさんぴーぷれいに興じているなんて!!』
「こ、この度は私の責任でご主人様の任務を妨害してしまいまして。こうやってその罰を受けているのです。さぁ、イケナイ私にもっと罰を与えてくださいませ♪」
「罰が欲しいなら大根でも咥えてろ!」
「嫌です」
『ひ〜ん! むむむ! キヌ、参戦致す!!』
素っ裸モードになったキヌが令子と氷雅を無視して横島に抱き付いた。ペニスがぬぽっと音をたてて抜け、素早くそれをキヌが咥える。
「挑戦者あり――― ですか。私負けませんよ?」
「アンタ等人のベッドで好き放題しくさってからにー!!」
ダラダラと膣内から精液を垂らしながら、二人の美女は挑戦者キヌにじりじりとにじり寄った。
「俺の意見は無視ですか。そうですか。わかっちゃいるがお前等な〜」
三人がかりでペニスに愛撫を受けながら、この後の展開に恐怖する横島であった。
なんて事があったのがつい最近。現在、必至に各種定期預金や投資の話などを持ちかけて来る銀行員に囲まれながら、横島は周りに流されていた。
「な!! 五億!! んなアホな!?」
五億とんで二百十三万、三千二十五円。それが横島の普通口座に入っていた金額である。あまりのショックにぼおっとしながら銀行員の話を聞き流し、言われた通りに適当な契約を結んだ後、各種支払いを済ませ自宅、いや令子の家に戻った。
「大変です美神さん!! あら? 居ないのか」
今日は令子も雑務を済ませる為に事務所を休んでいる。てっきり彼女が自宅にいると思っていた横島は、その事にがっかりしつつ、今後の対応を考えていた。
「美神さんの入金ミスか? それしかないよな〜 でも給料分の振込みは別でしてあるし。うむ〜 良い子の俺に神がプレゼント? それしかないか」
なんだかわからない結論に達した頃、買物袋をかけたキヌが家に帰って来た。横島が暮らすこの家に、キヌも強引にやっかいになっているのだ。
『あ、旦那様〜 お帰りなさいませー 今お昼の準備をしますからね〜』
「あ、おキヌちゃん、美神さん何所行ったか知らないか?」
『美神さんはGS協会に用事があるからと出かけてますよ。お昼に戻れないと電話がありました。ほら、横島さんの免許の件といってましたよ』
GSの持つ多種に渡る権利の一部をその助手にも持たせる。その為の手続きを令子は最近行っているのだ。銃刀法、道路交通法の適応の除外といった、国内外に問わない高レベルのGSに与えられた権利の一部を自分の助手に与える為に。
「そういや書類を書かされたな。俺が行かんと平気なんか」
『さあ? 大丈夫だから一人で行ったんじゃないですか? さ、今日のお昼はアナタが大好きなお好み焼きですよ』
横島に与えられる権利は、全てその雇い主の令子の責任で行使出来る。つまり、横島の雇用、及び管理の権限全てが令子に任せられるのだ。そう、他のGSが口を挟む隙間の無いほど、令子と横島の関係はGSである限り一蓮托生である、という事になるのだ。
「なぁ、おキヌちゃんで良いから聞いてくれ。なんかさ、俺の給料にとんでもない額が入金されててさ、早く美神さんにその事言わんと俺、あの人に殺されるかも知れへん」
『〈おキヌちゃんで良い〉ってのがかなりムカムカしますが、それってこの間の銀行の報酬ですよ。ほら、私がぱそこんでピピっとやったんです! そういえばまだアナタに褒めて貰ってませんでした! どうですか! 凄いでしょう!?』
「このアホたれー!! そりゃ犯罪じゃ!! はぁ、美神さんに知られる前になんとかせんと」
横島に怒鳴られ、真っ白になって固まってるキヌを放っておき、このピンチを切り抜ける手段を必至に考えていた。
『ひ、ひ、ひーん!! お、怒られたー!! 旦那様に怒られたですー!! う、うわーん!! うぅ、美神さんに言われた事をしただけなのに〜 怒っちゃ嫌ですよー』
必至に腰にしがみついて泣きながらオロオロするキヌ。懸命に釈明し、暇に出されないように頑張った。とりあえず責任を令子に向けてみたり。
「はあ!! 美神さんの指示!? あ! だからか。だからあの時、素直に引いたって訳か。ふぅ、凄い事すんなあの女。でもなんで俺の口座にまで?」
『それは私の判断です。あの、ねっとわーくの友達に協力してもらって、複数の機関を経由させてくりーんにしたお金ですから危険はないと言ってました!! 旦那様だってがんばったんだから美神さんだけ報酬あるってのはおかしいと思って…… もしかして…… ダメだったですか?』
キヌの台詞に横島は頭を抱えた。おいおい、そのネットワークの妖怪はキヌに注意しなかったのか、いや、それをキヌにやらせる令子が問題か? それとも……
「ま、いいか。俺の金の事は美神さんに相談するよ。おキヌちゃんは別に悪くない。怒ってないよ」
『本当ですか!! よ、良かったー!! ご主人様に見捨てられたら、私、私〜 ひ〜ん! ぐす、えぐえぐ、お、お昼ご飯を作ってきますね。ひ〜ん』
改めて台所に向かったキヌを見つめながら、この事態をどうするか彼は悩んでいた。犯罪とかそういう事にではない。キヌにそれをやらせた事にでもない。怒りや不満とかでもなく、それは―――
「金持ちになってもうた…… どうしよう」
初日、少数の関係者しか入れない無菌室で夜を過ごす。つまり呼吸器をスホースホーで尿道にチューブ入れられイヤンですた(挨拶)
つまりです。入院前に病院系ホラー映画など観るべきで無いのです。本当に怖くて泣きますよ? ども、アマドです。担当医が替わり、手術痕も綺麗なモノに感じる今日この頃。皆様はいかがお過ごしでしょうか? 思ったより大変な手術だった様で、術後1日ほど昏睡しておりました。てへ。新しく代った主治医の話だと、私にはまだ救いがあるそうです。未来がみえた気分です。
一応、車椅子ライフをエンジョイする予定です。パソコン周りもその仕様に代えました。また暢気に投稿をしますので、慈悲の心でお付き合いくださいです。