8
横島パパの新しき学園生活
2−C教室
今は休み時間、1時間目の授業は横島が結界を破壊してしまった為中止となった
(まさか、あんなに簡単に結界がこわれるなんてな〜。)
などと、ぼんやりと考えている横島、しかし、その周りはとてつもなく騒がしくなっていた
元々、交流生として女学院に男子が居るだけでも珍しいのに、その男子たちはかなりの霊能力を持っている上、内1人は美形また1人は優しい笑顔に魅力を感じるとなれば女生徒は黙っていない
「あ!彼がピートくん?カッコイイ!!」
「あ!あの人が横島さん?何だか落ち着いた感じで良いわ〜。」
案の定、ピートと横島を見るために多くの生徒が教室の前の廊下につめかけててきていた(タイガーは・・・・)
「横島さーん!!」
その生徒たちの中から横島を呼ぶ声がした
「え?ああ、おキヌちゃん。」
「こんにちわ。横島さん。」
生徒たちの中から出てきたのは、おキヌだった
「どうしたの?おキヌちゃん。」
「あの、私のお友達で横島さんとも面識のある人たちを誘ってきたんです。弓さんといちもんじさんです。」
「お久しぶりですわね、横島さん。」
(記憶喪失らしいですけど、美神お姉さまのところを辞めるなんて・・・)
「ひさしぶりだね!!横島さん!!」
(なんか前と変わったような?)
2人はそれぞれ何かを考えながらであったが、あいさつをした、しかし、その背後では
(((((何なのよ!!あの娘たちは!!!)))))
嫉妬の炎をせにした生徒たちが、おキヌたちに敵意の視線を送っていたが
「えっと、ごめんね憶えてないんだけど・・・とりあえず、よろしく。」(ニッコリ)
横島スマイル発動、おキヌたちとおキヌたちに敵意の視線を送っていた生徒たちは全員赤面してちんもく
(((((ハウ!!)))))
(あ〜、よ・こ・し・ま。・さん・・・・。)
(なんなんですの、この胸の高鳴りは?)
(何て綺麗な笑顔!!ごめん、おキヌちゃんこの人はあたしがもらう!!)(何かを決心)
(皆の顔が赤いけど、やっぱり風邪が流行ってるのかな?)
つくづく幸せな横島である
「大丈夫?弓さん、一文字さん。」
「だ、大丈夫ですわ。」
「大丈夫だよ。それと、あたしのことは魔理でいいよ。」
「よかった・・・・。あ、じゃあ、これからは魔理さんって呼ばせてもらうよ」(ニッコリ)
再度・横島スマイル発動、至近距離でうけた2人は
(ハウ!!)(完全にノックアウト)
(絶対に、あたしが・・・・。)(再度決意)
この時おキヌや他の生徒たちはいまだにこっちの世界に帰ってきていなかった(オイ)
その後、第一次横島とのお弁当タイム争奪戦などが勃発したが、何とか午前中が終了した
「今朝、言い忘れとったんやけど、午後からは1−Bとの合同実技授業や。」
そう言って去っていく鬼道、何となく某理事長の影がちらつく
六道女学院実技場(修理済み)
「では〜、みなさん〜先輩たちに〜指導して〜いただきます〜。」
「「「「「「は〜い。」」」」」」
冥子の宣言に元気良く返事を返した1−Bの生徒たちは、すぐにピートと横島の所へ行こうとしたが
「じゃあ、おまえたちも担当の後輩の面倒はしっかりみるんやでー。」
鬼道の宣言と共にいっせいにその動きを止めた、そしてこう思った
(担当制なの?)(そのとおり)
そして、いっせいに落胆した
結局、ピートは弓のタイガーは補助系と言う事でおキヌのそして横島は魔理の担当になった、しかし弓は横島を気にしており、おキヌは不機嫌だった
「よろしく、魔理さん。」
「よ、よろしく・・。」(ポッ)
微笑をうかべてあいさつする横島に頬を朱に染める魔理
「じゃあ、先ずは先輩たちの実力を見てもらうが、1年から誰かリクエストあるかー?」
「はい!!ピート先輩と横島先輩の模擬戦が見たいです!!」
鬼道の意見に1人の生徒が答えた
「え!!僕と横島さんですか?」
「俺なんか強くないよ・・・。」
(ワシなんて、ワシなんて〜)(涙)
驚くピートと横島、そしてタイガーは泣いていた(汗)そして、横島の発言を聞いた2−C生徒は
(嘘だ〜!!)
全員、心の中で絶叫していた
そんな中で着々とピートと横島の摸擬戦の準備が進んでいた(本人たちの意思は無視)
「じゃ、始めよか。ピート、横島、はいり。」
「え?はい!!」
「お手柔らかにな、ピート。」
「では、摸擬戦、始め!!」
全員の見守る中、摸擬戦が開始された
(長引かせたら僕のほうが不利だ、速攻で決める!!)
「ハアア!!」
開始直後にピートが横島へ最大級の霊波砲をはなった
パキーン・・・
その攻撃は横島の前に現れた巨大な半透明で六角形の壁に阻まれた
「な!!何て巨大なサイキックソーサーだ!!」
「サイキックソーサー?これも俺の能力なのか!!・・・今度はこっちから行くぞ!!」
そう言うと横島は、そのサイキックソーサーを投げつけた
「く!!」
ピートは何とか避けるが、横島はすぐに霊波刀(巨大)を出現させ横一文字に振るった
「グア!!」
「なんで、僕まで!!」
その攻撃はピート共々、鬼道までも吹き飛ばした
「ふ〜。こんなもんかな?」
少し満足げな横島、周りの生徒たちは声もなかった
(横島くん〜、カッコイイ〜)
((よ・こ・し・ま・さ〜ん))
(横島さん、あんなに強いんだ!!カッコイイな〜。)
段々と横島に惹かれる冥子、どつぼにはまるおキヌと(なぜか)弓、横島の新しい一面にさらに惹かれる魔理
とりあえず、ピートが医務室へ送られたので弓も横島が担当する事となった、・・・おキヌはさらに不機嫌になった
その後の授業は滞りなく進んだ
2−C教室
鬼道も先ほどピートと一緒に医務室送りになってホームルームがないため横島が帰ろうとすると
「パパ♪」
「「「「「パパ?」」」」」
「あれ?シルナどうしたんだ?」
教室にシルナが現れた
「横島君、その子だれ?」
生徒の1人が質問する
「この子は俺の娘でシルナって言うんだ。」
「「「「「娘!!」」」」」
「ねえシルナちゃん、貴女のお母さんは誰なの?」
「うぅ、シルナのママはいないの。」(うるうる)
「あ!ご、ごめんなさい。シルナちゃん泣かないで。」
「いいの、わたしにはパパがいるもん♪」(ニコッ)
(((((か、可愛い!!)))))
「嬉しいこと言ってくれるな〜、シルナ。」
感動している横島、他の生徒たちは
(((((何時か、私がこの子のママに!!)))))
何かを決心していた
さて、これからどうなってしまうんでしょう?
某空間
「次こそは、我々の出番ですね!!」
「そうやな!!次こそは・・・。」
今回、待ちぼうけをくった二つの人(?)影・・・(汗)
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9
初バイトと真実
学校からの帰り道
「横島さん、これから何処かへ行くんですか?」
横島とシルナが帰ると言うので一緒に帰っているおキヌとおキヌと一緒に帰ると言う名目でついてきた弓と魔理
「ネコさんのところにいくの♪」
「魔鈴さんの店で今日からバイトなんだ。」
おキヌの質問に答える横島とシルナ(シルナには魔鈴の店は「ネコさんがいるところ♪」らしい)
「魔鈴さんのお店ですか・・・。」
(まさか・・・、でも・・・・・。)
何かを考えこむおキヌ
「そう言えば、横島さんは職場をおかえになったそうですわね。」
「店って、何の店なの?」
おキヌが考え込んでいる隙に弓と魔理はここぞとばかりに横島に話し掛けた
「魔鈴さんの店ってレストランなんだ。よかったら、今度お店に来てよ。」
その後しばらくして、おキヌたちとわかれて横島たちは魔鈴の店へむかった
魔鈴の店
「じゃあ、横島さんにはウェイターをしていただきたいので、その服に着換えて下さい。」
そういって魔鈴から渡されたのは黒を主体とした現代風の魔術師を思わせる服だった
「あと、シルナちゃんにもお揃いの服があるの。」
そういって出したのはこちらも黒を主体にした魔鈴の着ているものを小さくしたような服だった
「ありがとう、マリンおねえちゃん♪」
「すいません、魔鈴さん。シルナの服まで用意してもらって。」
「いえ、気にしないで下さい。これは私からの就職祝いのような物ですから。あ!!それと横島さんの服はうちの制服ですからGSの仕事の時も着てきて下さいね。」
(3人でならんでたら家族に見えるかしら♪横島さんと2人の時は・・・・キャ・・。)
どうやら何かの思うところがあってこの服になったらしい
「じゃあ、そろそろ開店しましょうか。シルナちゃんはクロと遊んでいてね。クロ、シルナちゃんをよろしくね。」
「うん、わかった♪」
「まかせるニャ。」
そういって、クロとシルナは店の奥へとむかった
「さてと、横島さん開店しましょうか。」
「そうですね。」
こうして、横島の魔鈴の店でのバイトが始まった
開店後の店内
魔鈴の店は開店直後から多くの客が来店していた、普段の客は店のふいんきからか女性客が多かった
今日の客も女性客が多いのだが普段と違うことがあった、それは女性客の視線が一点に集まっているということである
女性客の視線の集まっている一点、そこには黒を主体とした魔術師風の服を着ている男がいた、横島である
(なんか皆が俺のことを見てる気がするんだけど、この服が似合ってないのかな?)
こんな事を考えている横島、ちなみに横島を見ている女性客は皆一様に顔を赤らめていた
「横島さん、3番テーブルのオーダーできましたよ。」
「はい、すぐに持っていきます。」
魔鈴が調理場から出てくると
(え!!お揃いなの、あの2人っていったいどんな関係なの?)
(せ、制服よ。あれはここの制服なのよ〜!!)(正解)
等々、考えをめぐらせる女性客たち
(これは予想外ですね。何か他にも手を考えないと・・・・。)
そんな女性客たちを見て何かを考えながら調理場へむかう魔鈴
「お客様、ご注文の料理をお持ちしました。お料理の冷める前にお召し上がり下さい。」(ニコ)
そんな女性陣をよそに仕事をこなす横島(営業スマイル付き)
「あ・ありがとう。と・ところで貴方とさっきの女の人ってどういった関係なの?」
「え?俺と魔鈴さんですか?魔鈴さんがここのオーナーで俺はここのバイトってだけですけど。」
「そうなんだ!!」
((((((ヨシ!!!!))))))
この時、店内の女性客の心は一つになった
この後もこういった遣り取りが何度かあったが、とりあえず閉店をむかえた。
「じゃあ、魔鈴さんお疲れ様でした。シルナ、帰るぞ。」
「うんパパ。バイバイ、ネコさん、マリンおねえちゃん♪」
「またニャ、シルナちゃん。」
「バイバイ、シルナちゃん。お疲れ様でした、横島さん。」
横島親子は魔鈴の店を出ると一路自宅へとむかった
横島宅
疲れていたのか、眠ってしまったシルナをベットへと運んだ横島は独りでリビングにいた
(今こうして親子で生活できてるってことは幸せなんだろうな・・・。)
などと考えていると、突如として横島を光が包んだ
某空間
「こ・ここは何処だ!!」
突然の出来事に取り乱す横島
「突然呼び出してしまってすいません。」
「まあ、そんなに慌てんなやヨコッチ。」
「ヨコッチって、貴方たちは誰ですか?」
「ああ、ワイがサッちゃん、でこっちのがキーやん、よろしゅうな。」
「一応、神・魔両陣営の最高指導者をやっています。」
ついに、あのお二方の登場!!
「そんなに偉い方々が俺に何の用です。」
「えろう落ちつい取るな〜。あ!ワイらの呼び方はサッちゃんとキーやんでええで。」
「その方がこちらとしてはやり易いですね。」
「で、そのサッちゃんとキーやんは俺に何の用だったんだ。」
神・魔両陣営の最高指導者にいきなりタメ口の横島(オイ)
「単刀直入に言います。貴方には人間界での神・魔の関係を保つ守護者となってもらいたいのです。」
「人間の俺にっすか?」
「ああ、言うとらんかったな。お前とお前の娘のシルナちゃんな、人間やないで。まあ、神・魔どっちでもないんやけどな。」
「如何いうことだ?」
「つまり、貴方たち親子は神・人・魔のどれにも属さない存在という事です。」
「なるほど・・・。」
「簡単に納得するな〜。まあ、ちゅう訳や。今のお前らには寿命の制限もない。せやからお前には守護者になってほしいんや。」
「でも、今の俺では力不足じゃあないんすか?」
「それについては大丈夫です。貴方には両陣営でもかなりの力を持った者たちをそれぞれ1人ずつ吸収してもらいます。」
「きゅ・吸収って大丈夫なんですか?それに俺なんかで良いんですか?そのヒトたちは。」
「それについては心配無用や。そいつらは元々滅びたい考えてた奴等やさかい、本人たちの同意も取ったしな。」
「で、誰なんすか?そのヒトたちは。」
「では、神族側の者を紹介しましょう。須佐之男命です。神道系の神の中でも有数の力の持ち主ですよ。」
「お前が横島忠夫か。私はお前の一部となる前に聞いておく事がある。お前は守護者となって戦い続ける覚悟はあるのか?」
「はっきり言って、わかりません。でも、誰かがやらなきゃいけないなら、それを俺ができるなら、俺がやりたい。他の誰かじゃあなく俺自身がやりたいんです。」
「・・・・・・フ・はっはっはっはっは、私は今まで自分の為だけに戦った。ヤマタノオロチと戦った時も心の中では、ただ強い者と戦いたいと思っていた。だが、気が付けば虚しさしかなかった・・・。お前になら私の全てを托せる。」
「では、ヨコッチこちらへ来て下さい。吸収するのを手伝います。」(キーやんまでヨコッチって呼んでる!!)
キーやんの近くへ行く横島
「では、始めますよ。ハアア!!」
キーやんの掛け声と共に須佐之男命は光の粒子となり横島へと入っていった
「これで神族側は終わりです。」
「何か変った感じはしないんすけど。」
「まだ封印してあるんですよ。魔族側の者を吸収するまでの封印です。神・魔のバランスを保つためにね。」
「そうなんすか。」
「じゃあ、今度は魔族側やな」
いきなりの急展開、守護者となる事にした横島。これからどうなるのか!!そして魔族側はだれなのか!!まて、次回!!!
ツヅク