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「4月に雪が降った後 「幽霊少女登場」の巻(まぶらほ+ホーリーランド)」

平成ウルトラマン隊員軍団(仮) (2007-03-03 23:05)
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 それは和樹と沙弓が千早を送っていった日の夜の事だった。

「玖里子さん、部屋が幽霊の女の子に占領されて入れなくなっちゃったんですけれど、力を貸してくれませんか?
 風椿が今度取り壊す予定の、あの幽霊屋敷から鎧を取ってくれば出て行く、って言ってるんですけど。」
「……あんたその台詞、朝霜寮で言いなさいよ。
 今の時間帯にあたしらがここにいる事自体が拙いのよ?
 それに寮母さんだって、あんたのこと心配してたわよ。」
「いや、だって和樹さんと私は夫婦なんですよ。
 夫婦が一つ屋根の下で暮らすのは当たり前じゃないですか。」

 二人の少女が彩雲寮にある和樹の部屋の前で話していた。
 彩雲寮は男子寮であるため、こんな夜中に少女がいるというのは非常によろしくない。

 玖里子はその事を咎めてみたものの、夕菜には全く通用しない。

 と、そこへ扉の向こうから、夕菜が言っている幽霊の少女らしき声が聞こえてくる。
 夕菜達よりもかなり幼い感じで、精々10歳前後程度だろう。

「そうかのう。
 この部屋、なんだか男物の服などが全く見当たらぬぞ。
 おなごが一人暮らししておる部屋にしか見えぬ。」
「「え゛」」

 幽霊の少女の話に反応し、同時に扉の方を向いてしまう夕菜と玖里子。
 二人は思わず部屋の中に踏み込み、家捜しを始めた。

 幽霊の少女が抗議したり、玖里子を見て『お母様』と口走ったりしたのだが、二人はそれを完全に無視する。
 結果、部屋からはブリーフ一枚出てこなかった。当然、和樹の制服も見当たらない。

「……ないわね、本当に。」
「そ、そういえば和樹さん、毎晩夜中に出て行ったっきり帰ってこないんです。
 もしかして浮気ですか? どこかで私の知らない女と……っ!!」
「そんな洒落た真似できるほどモテる奴には見えないんだけど。
 そうじゃなくて、あんたが無理やり押し入ったからでしょ?
 アイツ不良なんかと一緒にいる割に、その辺かなりカタい所があるみたいだから。」
「夫婦が一緒に暮らす事は当然なんじゃありませんか?」
「あのね、男が結婚できるのは18過ぎてからよ。和樹はまだそこまで行ってないでしょ。」
「でも本当にどこ行っちゃったんでしょうか……」
「……聞き流さないでよ。」


 で、その和樹なのだが。

「お前、今夜は誰の家に行くつもりだ? またウチか?
 ちょっと長く居過ぎだろ。勘付かれるぞ。」
「いやそうですけど、一番葵学園に近いですからね。
 朝の内に寮に戻ってる、っていう手も土屋さん家なら使えますし。
 一番安全そうなのは、神代ん家でしょうけど。」
「……それだけは止めてくれ。あまりにも怖すぎる。」

 そんな話を土屋としていた。
 なお、この場には伊沢もいるのだが、彼はこの話題には加わっていない。
 夕菜が部屋に押し入ってきた後、和樹は土屋やその舎弟の助けを借りて、衣類や私物などを自分の部屋から土屋を含む複数の友人の家に移していたのだ。

「大体舎弟の人たちの家だって、先方に迷惑がかかりますよ。
 一応魔術師相手でも戦える土屋さんと違って、皆さん普通の一般人でしょ?」
「いや、回数多い奴もいるぞ。」
「……宮間さん止められますか、その人?」
「無理だな。」

 土屋は即答せざるを得ない。

「後、金田の家は神代の家と同じ意味で危ないですからね。
 僕はまた金田と一緒に意識不明の重態で入院するのも、神代に殺人のマエつけたり、逆に神代が殺されるのも嫌ですよ?」
「伊沢は女連れ込むから駄目だしな。」
「式森君って、こんな風にあちこち転々としてるわけ?」

 沙弓が和樹達の話に入ってきた。
 千早を送ってきた帰りに寮に戻らずそのまま街に出ているので、彼女も和樹と行動を共にしているままである。

「そうだけど。
 まさか朝霜寮の宮間さんの部屋に泊まるわけにも行かないし、だからといって僕の部屋で寝たら確実に宮間さんに捕まっちゃうもの。」
「……そ、そう。」

 沙弓は呆れた様子で生返事をした。

「真剣野郎共の道場跡はどうだ?」
「危なくて寝れませんよ、あんなとこ。
 あの辺、キングに加担して破門にされた神城家の人達が真剣持ってうろついてるんですよ?」
「……非戦闘要員で一番目立つお前が寄り付ける場所じゃねえってか。」
「まさかタカさんに寝ずの番してもらう訳にもいきませんからねぇ。」

 と、ここで伊沢が口を開く。

「お前達、そろそろ約束の時間だ。行くぞ。」
「あれ、もうそんな時間ですか?」

 男三人が連れ立って歩いていくのを見て、沙弓が後を追いかけて一緒に歩きながら質問する。

「ちょっと待って、どこ行くのよ?」
「彩雲寮と朝霜寮の間にある幽霊屋敷だよ。」
「キング一派とやり合ってる時に、式森なんかが作った対魔術師用の武装を隠してある。
 あの幽霊屋敷は今度取り壊す予定らしいから、今のうちに余所に移しておくんだ。」

 あの当時、かなりの数の葵学園生徒がキング側についていると考えられていた。
 和樹を除く全校生徒が全て敵である可能性すら、決して低くないと見られていたのだ。
 また、そうでなくともキング一派の組織力は強大であり、魔術師や退魔師だけでも相当な人数になる。

 葵学園全校生徒が残らず敵である可能性も決して低くない、など考えられていた状況下では、葵学園に通学する事など出来るはずもない。
 まして和樹が所属する2−Bは、確実に全員が敵であるとされていたのだ。
 そこでサボらざるを得なかった和樹は授業に遅れない為の勉強の他に、伊沢達戦闘要員の為に対魔術師用の武装を考案、作成。
 その作業を、和樹と同様に学校をサボっていた不良達が手伝っていた。

 その数は完全な失敗作を含めて割と多く、またかさばる物も多かった為、何処か保管場所が必要になった。
 そこで使われたのが、件の幽霊屋敷なのである。

「なんせあの時の仮想敵は、式森を除く葵学園全校生徒だったからな。
 数は少ないが、ガチの戦争仕様と言って良い洒落になってねえ代物もある。
 俺らみたいなガキには監理しきれない代物かもしれないが、あんなもんをあまり手段を選んでいる風じゃない風椿家に渡したくはないからな。」
「へぇ、後学の為に一度見せてもらいたいわね。」
「向こうに着けば見れるよ。
 ちょっと調子に乗りすぎて作りすぎちゃったから、車でも持ってこないと運び出せる量じゃないしね。」

 などと話しながら歩く事しばし。
 葵学園からいくらも行かない場所から歩いてきたので、幽霊屋敷にも割合すぐについた。

 既に幽霊屋敷には土屋の舎弟の一人が回してきた車と、ユウやシン、土屋の舎弟達といった不良達が集まっている。
 みな伊沢側に着いてキング一派に対抗した者達だが、ユウを除いてみな非戦闘要員としてサポートに回っていた。
 キング一派との戦闘には『もし敗北した場合、薬漬けにされる』という重いリスクがあった為、戦闘要員としてキング一派と実際に矛を交えるには相当の実力が要求されていたのだ。

「あ、伊沢さん。」
「遅刻しちまったか? 悪いな。」
「いえ、良いッスよ。」
「じゃあ始めるか。」

 伊沢はそういうと幽霊屋敷の入り口に向かう。
 『関係者以外立ち入り禁止』の張り紙と共に、強力な結界が張られており、普通では入れそうにない。

「でもどうやって入るのかしら?
 あなた達、一般人でしょう?」
「結界を解呪する。
 解呪のルーンを刻み込んだメリケンが手元にあるんでな。」

 伊沢は懐からメリケンサックを取り出すと右手に嵌め、扉にストレートを浴びせる。
 その瞬間、幽霊屋敷を守っていた結界は砕け散った。
 一瞬の事に目が点になる沙弓。
 だが、直後の伊沢の台詞に、この威力にも納得せざるを得なかった。

「流石に式森が仕込んだだけの事はあるな。相変わらずの威力だ。」

 通常、魔法を行使すると魔法回数を消費するが例外も存在する。
 そうでなければ回数一桁の和樹など、葵学園での授業でとうの昔にチリになって消えている。

 錬金術や永続魔力付加のような手間隙のかかった儀式的な物ならば、工程を進めるだけで自然に魔力が篭り、魔法回数を消費せずに行う事ができるのだ。
 とはいえ、当然だが回数消費無しで行うよりも回数を消費しながら行った方がはるかに強力に仕上がる。
 逆に言えば、回数消費無しで込める事ができる魔力などたかが知れてるのだ。
 魔法回数を消費せずに込める事ができる魔力は、魔法回数を消費した時の1%程度でしかない。

 しかし回数消費なしでは篭る魔力が少ないと言っても『錬金術の授業中に誤ってクラスメートの春永那穂を金の像に変える』『召喚魔法の授業中に誤って魔神を呼び出しかける』など、莫大な魔力に任せた和樹の凶行は数多い。
 彼の場合、元が元だけに魔法回数を消費した場合の1%程度の魔力でもとんでもない事になってしまうのだ。
 その彼が永続魔力付加したメリケンサックであれば、この程度の芸当はむしろできない方がおかしい。

「で、なんでそんなのが必要なのかしら?」
「魔術師を普通にぶん殴る為だ。普通だったら防御魔法でシャットアウトされちまうからな。
 コレを使えば顎とか気にせずに殴り倒せる。
 防御魔法で防がれるはずが、魔法が解除されてクリーンヒットするって訳だ。
 あの時は複数人の魔術師を相手にする事も多かったから、結構重宝したぜ。
 自分でもかなりセコいとは思ったが、何分非常時だったもんでな。」

 この魔法世界では、防御魔法で一般人の攻撃をシャットアウトする事は別に卑怯な事ではないとされている。
 逆にこのようなメリケンサックを使って一般人の攻撃を防御魔法で防がせないほうが卑劣な行為とされ、『素手で素人の一般人に真剣を持った退魔師が後ろから忍び寄って斬りかかるよりかは流石にマシだが、人としてどうだろう?』程度の酷い扱いである。
 プライドは高い方である伊沢をしてこのような武装をせざるを得なかったほど、キング一派との戦いはギリギリの苦闘だったのだ。

「じゃ、杜崎さんはここで待っててよ。
 失敗作の中にはとにかく魔法に反応して攻撃するような物まであるからさ、日常的に魔法使いまくってる人が入ると危ないんだ。」

 和樹はそう言い残し、伊沢達や不良達とともにどやどやと幽霊屋敷に入っていった。
 そのしばらく後。

「あら、あんた確か和樹のクラスの。」
「……沙弓さん? なんでこんな所にいるんですか?」
「おおっ、確かに結界が破れておる!
 これならば屋敷に入れるぞ!」

 夕菜と玖里子が幽霊の少女を伴って彩雲寮の方から歩いてきた。
 どうも何らかの理由で結界が破壊された事を察知してやってきたらしい。

 幽霊の少女は沙弓に目もくれずに屋敷の中へと入って行ったが、残りの少女達は何故沙弓がここにいるのかを本人の口から聞きたがって表に残っている。

 沙弓は『和樹の名前が出るから面倒な事になりそうだ』と思いながらも、彼女達に事の次第を説明した。
 千早がやって来た理由が『糸繰りによって精神的な深手を負った沙弓を心配したから』だった為、まず糸繰り絡みの話をしなければならず、また千早を送り届けた後かなり長時間に渡って和樹と二人で電車に揺られていた事も話さねばならなかった。


 案の定夕菜が暴れ出し、沙弓とその巻き添えを食った玖里子は抵抗を試みるも半殺しの憂き目に遭い、その煽りを食って幽霊屋敷は中に和樹達や幽霊の少女を残したまま倒壊。
 さらに彼女は倒壊した屋敷の中から和樹を引きずり出すと、

「和樹さんのっ、浮気者ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!
 そんなに沙弓さんが良いんですかぁぁぁっ!! 胸ですか、巨乳が良いんですか、私なんか平らですか!!
 巨乳なんてぇぇぇぇっ、滅びてしまえばいいんですぅぅぅぅっ!!」

 と、せっかく意外に軽傷だった和樹に攻撃魔法を容赦なく浴びせる。
 なお、夕菜の胸は決してないわけではなく、沙弓などの2−B女子や玖里子などといった比較対象に問題があるだけである。

 ともあれ、和樹が吹っ飛ばされたタイミングでユウが暴走を開始し、夕菜と死闘を繰り広げる。
 家屋倒壊に巻き込まれた割には軽傷だったとはいえ、それでもダメージを負い瓦礫からの脱出に体力を消耗したユウと、先に沙弓と玖里子を相手取り消耗・ダメージ共に激しい夕菜の激突は、しかし熾烈を極めた。
 その途中でやってきた駿司が止めねば、『どちらかが死ぬか相打ちするまで止まらなかったかも知れない』と思わせるほどだった。

「……一体何があったんだ。」

 事態を収束させた男は、呆然としながらそんな言葉を口走った。
 とはいえ、この怪我人の山はどうにかしなければならない。

 彼は人狼の嗅覚を駆使してまだ屋敷に埋もれている不良達の救助に当たり、怪我人の治療は連れてきておいた凜が担当した。
 幸いにも埋もれていた不良達は皆軽傷で、むしろ外にいた面子の方が酷い状態だった。
 彼等が運び出そうとしていた対魔術師用の武装は武器よりも防具の類の方が多く、外の異変に気付き脱出が間に合わないと判断した彼等が倒壊に巻き込まれる前にそれらを身に着け、あるいは構えた為に被害が最小限で済んだのだ。

 彼ら以外にも屋敷に倒壊に巻き込まれた幽霊の少女がいたが、彼女は元々倒壊で傷つくべき肉体を持ち合わせていないので問題はない……筈であった。

「あ、ああああっ、お、お母様の鎧があぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁっ!!」

 ベコベコに破壊された鎧を前にがっくりと項垂れる少女。
 それを見た玖里子はいたたまれなくなるも、夕菜にやられた怪我でまだ動けない。

「うわぁ、こりゃ派手にやられちまってますね。」
「確か、お前魔法使えたよな。何とかなるか?」

 土屋は幽霊の少女と鎧の方に歩いていった舎弟にそう聞く。

「え、まあ形だけなら何とかなりそうですけど、魔力付加の再現とかはムリッスね。
 もっとも家屋倒壊でこうなっちまう以上、それほど強力な魔力は付加されてないでしょうけど。」
「いや、いい。わらわが自分でやろう。
 せっかく、お母様が生きておられたその時のままの状態を保っておったのに、このような事になるとは口惜しいわ。」

 幽霊の少女はさめざめと泣きながら作業に入ったのだった。


 駿司と凜が、後回しにしていたユウと夕菜の治療に入った時、伊沢は駿司に話しかけた。
 なお、治療を受けている二人には誘眠魔法が多重がけされている。

「もう帰ったと思ったんだがな。」
「凜が回復してるのがバレてしまってね。
 どうも声に出てしまっていたらしい。
 それに、たとえ凜が使い物にならなくなっていても、君の方はそうじゃないだろう?
 だから、せめて君の方の実力は測って来いとも言われててね。」
「迷惑な話だ。少なくとも今日やりあう気にはなれないぞ。」
「それはお互い様だ。今日は止めておこう。僕も疲れた。」

 伊沢と駿司は同時にため息をついた。
 駿司と少女達はこのまま帰るだけだが、伊沢達はこれから装備の搬出が待っている。
 瓦礫の撤去もせねばならないと考えると、伊沢は気が滅入るとまではいかないものの、多少うんざりしてきたのだった。

 そんなやりとりの横で、

「なんだ?
 お前そんなに長い事行動を共にして、まだ式森に礼を言ってないのか?」
「なかった事にされたから当然だけど、なんだが実感湧かないのよ。
 あなたもそうじゃない?」
「確かに。」
「そんな実感無い方が良いよ。あの時は場合が場合だったもの。」

 などという会話が、和樹と凜、沙弓の三人の間で交わされていた。


 ほどなく少年達は作業を再開し、それを駿司や少女達も手伝って、伊沢が想定していたよりも早く装備の搬出は終了した。

「ところで式森君。あれの中身、具体的にはどんなものがあるわけ?」

 少年達は装備を箱に入れて保管していた為、沙弓が視認できたのは少年達が倒壊の難を逃れる為に使用した物しかなく、またそれらにどのような力があるのかも分からない。

「教えてあげたいのは山々だけど、今日はもう帰ろうよ。」
「あんたが夕菜ちゃんの前で迂闊な事口走るから……」
「わ、分かったわよ。」

 こうして、全員ひとまず自分の家への帰路に着く。
 和樹はしばらくぶりに自分の部屋で眠り、夕菜に関しては朝霜寮の彼女の部屋に放り込む方向で話が決まったのだった。


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 ……あれ? 伊沢VS駿司になるはずだったんだけど、何がどうなってこうなった?
 夕菜か。

 お陰で冒頭に書くはずだった↓の注意書きも無しになっちゃったし。

『※この話でのホーリーランド戦闘要員は、習志野駐屯地という魔境に生息する第一空挺団員と呼ばれる生体兵器と同等かそれ以上の化け物です。
 街の不良では有り得ないというか、半ば以上人間止めてる強さです。
 流石にどこぞの通りすがりのサラリーマンには負けますが。

 なんつーか『魔法無しで魔法使いまくりのまぶらほキャラ相手に戦える強さ』にしようとしたら、魔法があまりにも強力すぎるお陰で連中がこの強さじゃないと全くお話にならなくなっちゃたんです。
 もし仮に原作のままの強さで投入したら『一般的なまぶらほキャラならば、一人でホーリーランドの戦闘要員を全員まとめて一方的に蹂躙できる』というとても酷い話になってしまうんですよ。
 これじゃ伊沢はインターハイに行けないし、ヨシトもプロデビューなんて不可能です。というかホーリーランドという話自体が成り立ちません。

 魔法を使えるようにすれば原作に近いレベルでも大丈夫だったんですが、彼等のキャラ的に魔法を使わせる事は躊躇われたので、生体兵器化以外に選択肢がありませんでした。
 伊沢以外、間違ってもエリートってキャラじゃないですし。
 とはいえ生体兵器と化しても、魔法使いたい放題のまぶらほキャラとは↓こん位の差が有るんですがね。

・まぶらほ戦闘要員(夕菜、退魔師コンビなど) = オオスズメバチ
・まぶらほ非戦闘要員(山瀬姉妹、宮間健太郎など) = キイロスズメバチ
・一般人及び和樹(死亡後) = 弱小の虫
・和樹(死亡前) = 老いたミツバチ(命ならくれてやる。毒入りのハラワタごとな。)
・ホーリーランド戦闘要員 = ブル隊長(やりよう次第でスズメバチに対抗可能だが、いかんせん所詮ミツバチ)

 なので『キャラが理不尽に強くなってるクロス物なんて嫌だ』と言わないでくださる心の広い方だけお読み下さい。』


 で、今回のキシャーですが、キシャるのはある意味当然だったりします。
 ぶっちゃけ、和樹と沙弓の帰り道ってちょっと味気ないけどデート以外の何物でもありませんし、往路は最重要警戒対象の千早が一緒。
 キシャーの性分からして、嫉妬に狂うのは当然です。


 あと、凜をそんなに悪く言わないであげてください。
 上記の表の通り、和樹と彼女の間にはオオスズメバチとミツバチほどの差があります。
 オオスズメバチに向って「ミツバチを舐めるな」というのはとても酷な注文です。

 おまけにこの魔法世界、魔術師に有利にできている世界だと仮定して書いてます。
 そのせいで半殺しにされた和樹自身が凜と全く同意見なので、どこぞのDOQ一族みたいだとか言わないであげて下さい。

 ……それにしても原作和樹ってつくづくすげぇ奴だと再確認。
 スズメバチの群れの中にぽつんといる弱小の虫って、どんな針のムシロなんだか……
 最強物の主人公に改造するまでもなく、とんでもない奴ですよ。いろんな意味で周りが凄すぎる上に、スペック上ではゴミなだけで。

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