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「SASUKE 憑依伝 波の国突入編 2(NARUTO+オリジナル 現実→憑依)」

相原 (2007-02-27 15:09)
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「すごい霧・・・前がぜんぜん見えない・・・・」
「そろそろ橋が見える・・・・・・その橋沿いに行くと、波の国がある。」


サクラの呟きと船頭の声が後ろから聞こえてきたが、今の俺とナルトはそれに答えずひたすら前方に集中し続ける。

今俺とナルトが目元周辺を覆うように着けているゴーグルは前に言ったかもしれないが、グラスのふちの内側には術式が掘り込んである特別製(作ってくれたのはギンジさん親子)で、今はその機能の1つである暗視用モードを使っていた。

原理はレントゲンみたいなもんでやろうと思えば物の向こう側にある物も透視できる優れ物。
暗い所以外でもこんな霧に包まれた場所でも使えるし、細かく調節すれば服だけ透かして見れるなんてある意味男の夢みたいなのも実現できる訳だが・・・・それやってギンジさんにバレたらえらい事になりそうなのでやった事は無い。ナルトは知らんが。

欠点はゴーグル越しなので視界が狭まる点と、見える距離が50m程度に下がる点ぐらいか?まあ真っ暗闇ん中やこんな霧ん中ならそれぐらい見えるだけでも御の字だろうが。


「そっちに怪しい物や姿は無いか?」
「いや見あたんねえ・・・・ん?こりゃ橋か?」


小船の左舷側を見張って特製のクロスボウ・・・『魔弾』を構えていた俺は、顔だけ右舷側に回して『それ』を見た。

大まかに言えば白と黒に分けられた視界に、遠目から―距離は大体45mぐらいか?少しづつ近付いてる―見てもかなり大きい・・・いやま、レインボーブリッジとかとは色んな意味で比べようが無いんだけどさ・・・とわかる橋の輪郭が大まかに見える。
俺の元居た世界みたいに鉄や複合素材でできた流線的に近い整ったデザインのタイプとは違い、中世ヨーロッパみたいな石造りやレンガ造りに近い無骨なデザインのタイプだ。

一目で頑丈な作りだと分かる位の代物だが、まだ完成しちゃ居ない。


「すっげえデケぇ・・・・!!」
「ヒュ〜〜〜ゥ・・・・間近で見てみると結構な大きさだな・・・」
静かにしてくれ!この霧にまぎれて船出してんだ、エンジン切って手漕ぎでな。ガトーに見つかったらとんでもないことになる・・・・・!」
「「すいません(ってばよ)」」


ナルトはともかく俺は声を抑えたつもりだったんだが・・・・・・。

何が面白かったのかクスクス微かに笑うサクラをチラリと見てから、俺は再び前方に注意を払った。


・・・・・・何だかベトナム戦争末期に任務で敵地のジャングルの大河を遡る兵隊みたいな気分に陥りながら。分かる人居るのかこの例え?


鬼兄弟をカカシから教えてもらった対忍び用の縛り方でふんじばった後、忍務の真相と脅迫(原作の波の国編の最初のタイトルの由来をあれで納得できた)をタズナから受けた俺達は結局依頼を続行する事にした。

まあ俺もこの忍務が続行しなきゃ色々と困る所だったし、ナルトも自信満々で結構乗り気(原作とは違って既に他の国の忍びを撃退した経験があるからな)で、カカシはというと原作通りタズナの脅迫に折れた。サクラは・・・特に反対意見は出さなかったんだから続行OKって事なんだろうな。


そしてついさっき、俺達は水路からタズナの知り合いの船頭の手で波の国へと入ったところだ。
今はもう船から下りて陸路でタズナの家までの道のりを―カカシ、サクラ、俺、ナルト、タズナの順で―歩いている。水路に居た時とは大きく違い、今はもう霧はほとんど晴れている。だが俺の心はもうすぐやってくる嵐の始まりに、心を巡らせていた。


(そろそろ奴さんが現れる頃だよな・・・・・)


さっきから何やら首の後ろがチリチリしてしょうがない。勝手に手が両足のホルスターに伸びかける。


まだか・・・・・まだか・・・・・・


次の瞬間、いきなりカカシの声が轟いた。


「伏せろ――――っ!!!」


来た!


カカシから一拍子遅れたタイミングで俺は伏せた。
俺の後ろに居たナルトは、意外にも俺とほぼ同時にタズナを前に引き倒しながら伏せる。最後にサクラもギリギリ反応して伏せた瞬間、風切音と共に頭上を何か巨大な物―巨大な剣―が回転しながら通り過ぎていった。
そして木に突き刺さる剣。


その上に見覚えのある男――俺が前に居た現実では虚構の存在だった筈の忍び――が、その剣の上に音も無く着地した。


(さーて、鬼人のお出ましだ)


霧が、再び俺達を包み始める。

原作通りのカカシと再不斬のやり取りの後、再不斬の発動した霧隠れの術によって周囲は白一面に覆われようとしていた。


『8ヵ所』

霧の中から、どこからともなく再不斬の声が聞こえてくる。

『咽頭・脊柱・肺・肝臓、頸静脈に鎖骨下動脈、腎臓・心臓・・・・・さて、どの急所がいい。』
「なるべく苦しまない所で頼む・・・・なんてな。」


思わず漏らした呟きだったが全員しっかり聞いてしまったらしい(再不斬は姿が見えないのでどんな反応をしたのか分からんが)、カカシを除いて思わず俺をまじまじと見つめてくる。

・・・・・いや、冗談だって。


「サスケ君、この状況じゃ冗談に聞こえないわよ・・・」
「本当、洒落に聞こえないってば・・・・・」
「本当にのう・・・・」


だから冗談だっちゅーに。

そんな意味合いを込めて、両肩をすくめて見せたその瞬間。


――――――とんでもなく冷たい気配が、俺達を襲った。


カカシの方を見てみると、胸の前で印を組んでいた。


原作にあった通りの、とんでもない『殺気』を放ちながら。


確かにこれだけの殺気なら、あんな風に思うのも納得だよな・・・・・『原作のサスケ』なら。

生憎俺は別の『うちはサスケ』であり、カカシから殺気に慣れる訓練を受けていたのでナルト達ほど同様はしていない。
ゆっくりと首を回し、肩に入っていた力を抜くと一瞬目を閉じる。


次に目を開けた瞬間、俺の1対の瞳は写輪眼へと変化していた。


さあ、この眼で拝ませてもらおうか。本物の忍者の殺し合いを。


あとがき:何だか微妙な内容です。もうちょっと話が進めば落ち着いた内容になると思いますので、お付き合いをよろしくお願いします。

>somosomo様

毎度ご感想ありがとうございます。先日は返事を省いて失礼しました。
この先ですが、白との邂逅は少々いじるつもりです。それ以前にキャラ設定を弄るつもりなんですが、大まかには原作に忠実な展開になるかと。

>yuju様

ナルトの技、ビジュアル的にはサクラのアレっぽいですが技名の元ネタはテイルズからだったりしてます。
もしサクラのアレが夫婦喧嘩で出るようになったら・・・・里が消えそうだなあ(笑)

>ブック様

憑依伝の中ではナルヒナが新婚夫婦ならサス&ナルは仲良し兄弟のコンセプトです。どちらも原作に足りない物なので(2部ではヒナタ1回しか出てきてないし、うちは兄弟でもあんなんですし)。
りんごのリベンジは・・・・・サクラがリンゴを剥いてやるパターンが多いので意表をついてみました。


今日はこれで失礼。

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