インデックスに戻る(フレーム有り無し

▽レス始

「.hack//intervention 第18話(.hackシリーズ+オリジナル)」

ジョヌ夫 (2007-02-26 02:36)
BACK< >NEXT


金色の鉄アレイ状モンスターに倒された紅衣の分団長こと銀漢達。

彼等はPCがキルされると同時に、意識を失い救急車に運び込まれた。
幸い、その後すぐに彼等は意識を取り戻すことに成功。
PCがやられた時の軽い記憶障害以外は特に問題も無く、既にゲームにも復帰している。


しかしこの件を切欠に紅衣の騎士団は幽霊少女達の捜索を中断し、司を見つけることに躍起になり始める。

『The World』の秩序の為と言いつつ、実際には潰された面目を取り戻す為。
本人達は隠しているつもりでも、他の一般PC達にはそれが丸分かりで滑稽に思えた。

昴はそれを受けて銀漢達に落ち着くよう説得するが、強引とも言える彼等の理論と威圧に仕方なく許可を出している。


紅衣の騎士団が設立されてから2年近く経った現在、彼等の立場は大きく変遷した。

クリムと昴が中心になっていた当初は、一般PCの賞賛の声に包まれていた騎士団。
銀漢が入り、しばらくして意見の対立による組織の空中分解を懸念したクリムが脱退。
そこから銀漢を中心とした体制になり、それに伴い次第に“支援”から“統制”へと変わってきていた。

昴はそれを懸念しており、ことあるごとに注意を促している。
だが彼等の“秩序”に対する思いは強く、昴の一言ぐらいで消えるような類のものではなかった。


また、銀漢達が司を捜し求めるのには他の理由も存在する。

それは……黒闇の守護者達の台頭を防ぐ為。


黒闇の守護者の立場も、設立時と今では全く異なるものとなっている。

アンチPKとも称されるかの組織は、紅衣とは違い一般PCの賞賛の声が大きい。
まるで以前の紅衣へ向けられていたそれを吸収していくかのようにその数を増やしている。

彼等はシステム管理の補助という広範囲の分野ではなく、初心者のサポート及びPK達の調査のみが中心。
その分、寄せられる要求の幅も紅衣より狭まっているから、迅速且つ的確な対応もしやすい。
それが成功率を高くし、信頼性を確かなものとしているわけだ。

それだけではない。

紅衣の騎士団を秩序や礼節を重んじる軍人としたら、黒闇の守護者は所謂傭兵集団みたいなもの。
1つの大きな公的な目標の為ではなく、それぞれの個人的な目的の為に動く者達の集まり。
だから自らの行いを仕事以上に考える者はほとんどいない(極少数ながらPK廃止を訴える輩もいるが)。
その為、一般PCは彼等が自分達と変わらない遊び方をしているのだと感じ、親近感を持つようになる。


そういった経緯で、黒闇の守護者に賛同し加わる者も増え続けていた。
中には紅衣の騎士団を抜けてまで入ろうとする者すらいるくらいだ。

事実上のトップである焔はそれに関してこうコメントしている。


「人に賞賛されない正義の行いを続けられる人間なんてそうはいない、ということですかね」


現在、紅衣の騎士団の人数は黒闇の守護者を少し上まる程度でしかない。

形式ばった秩序に基づいて世界の平和を目指す紅衣と、PKK行為に手を染めながらも身近な安寧を求める黒闇。
長の意向はともかく、両者はその本質からして相容れることがなく、互いに睨みあっているような関係だ。


司の捜索に専念し始めた紅衣の騎士団に対して、黒案の守護者は逆に幽霊少女の調査を重視することになる。

公的には『彼女達を上手く説得すれば、PKに対するこれ以上無い威嚇になるから』と焔は明言している。
お世辞にも正義とは言い難い内容ではあるが、焔に付き従う者達にとっては即物的な結果こそが信じるべきもの。
更にあくまで、彼女達の正確な目撃情報及び過去に現れたエリアの調査だけに限定している。

その為、仕事ついでの聞き込み程度の手間しか掛からず、大きな反対もなくそれは承諾された。


焔を信頼する者は多くいても、その真意を掴んでいるものはほとんどいない。

その片鱗を知る者の1人である碧衣の騎士長アルビレオは、現状の報告を受けながらただただ嘆息していた。


――――“司”という名前を彼は1年以上前から知っていたから。


.hack//intervention 『第18話 相変わらず地味な捜査』


《side アルビレオ》


俺は今、初心者の集うマク・アヌの一角にて焔と待ち合わせをしている。


『Δ隠されし 禁断の 聖域』で彼と接触してから早1年半。 
あれ以来、少しずつではあるが自身の価値観や行動指標が変わり始めている。

その大きな変化の1つが2ndPCの制作。
元々“アルビレオ”としてデバッガーの仕事をするだけで、寝る暇もないくらい忙しかった。
それを態々個人用のアカウントを別に取ってまで新しいPCを作り上げたのだ。

更にあの日から今日に至るまでで計3回、現実で焔と会っている。
幸か不幸か、偶然にも焔は俺が住むマンションのすぐ近くに住んでいた。
余程のことが無い限り接触することは無いが、それでもかなり珍しいと自分では思う。


それもこれも全て焔から……いや“偏欲の咎狩人”ことヘレシィから聞いた言葉が切欠だ。


あの時の話の内容は、あくまで断片的なものに過ぎなかったが奇妙な信憑性を感じた。

焔が聞いたというヘレシィの会話。
あれは俺以外が聞いても意味不明で終わるような話だった。


「待たせてしまったみたいですね?」


そんなことを考えているうちに焔がやってくる。

刺々しい黒い甲冑とマントに身を包んだ終始笑顔の男。
彼のリアルを見た時は、改めてネットゲームの恐ろしさを実感した気がするな。


「いや、俺もさっき着いたばかりだ。
 それより君はこんな遅くまでゲームなんかして学校は大丈夫なのか?」


何せ彼は…………“彼女”だったのだから。

現実の女性がネットで男性を演じる、所謂『ネナベ』という奴である。
しかも彼女、木下香織は付近の小学校に通う小学5年生。現在11歳らしい。
待ち合わせ場所で待っていた俺に彼女が向かってきた時など、どこぞの迷子かと思ったくらいだ。

俺の腰程度の背丈しかない彼女が“黒闇の守護者”などという組織を率いているなんて、誰が想像できる?


焔は俺の多少不躾な言葉にも笑顔を崩すことはない。

それが彼のキャラというものだから。


「貴方のことですから純粋に心配してくれているんでしょうけど。
 睡眠時間のコントロールなんて意外と簡単なんですよ。
 そのくらい仕事で忙しい貴方ならお分かりの筈ですが……“グラフィアス”さん?」


10代と20代後半を同じように考えるな。
思わずそう言い返しそうになるところをなんとか抑える。

それはともかく、今の俺は彼が言うように“アルビレオ”ではない。
先程述べた2ndPCの“グラフィアス”で自宅からログインしている。

少々鬱陶しい程度に伸びたオレンジ色の髪。
引き締まった細めの体に鈍い銀色の軽装鎧。
初期装備である『未熟者の剣』というハリボテのような片手剣を腰に下げた剣士。


このPCを作って以来、焔と会う時は必ずグラフィアスを使うことにしている。
あまり頻繁にアルビレオが一般PCと接触するのは色んな意味で危険だと判断したからだ。

それに初心者PCであれば、黒闇の守護者である焔との接触も容易となる。


「とりあえず軽い挨拶はこれくらいにしよう」

「ははは、これが挨拶なんですか……まあいいでしょう。
“物語”が動き始めた今、のんびりしている余裕は無くなりましたからね。
 ……特にもう1人の貴方にとっては」

「……司という呪紋使いが鉄アレイのモンスターで紅衣の分団長を倒した。
 まさか焔の言っていた通りの時期に彼の名前が出てくるとは、正直あまりいい気はしないな」


以前焔と2人で話した内容。

彼がヘレシィから聞き出せた言葉は、


モルガナという神がヘレシィを見つけ出そうとしていること。
アウラという存在がいつか“目覚める”こと。
ヘレシィにとってモルガナと同様にアルビレオが敵であること。
詳しい内容は分からないが、“司”“カイト”“ヘルバ”の3人が1年半後に始まる“物語”に関与する予定であること。

そして…………アルビレオは司を巡る物語の序盤に『The World』から消え、二度とログインしないらしいということだ。


上に挙げた5つの内、前の3つについてはまだ信憑性がある。
俺はモルガナという名の神やアウラの存在をリコリスから教えて貰っていたから。
ヘレシィが連れていた放浪AIらしき少女のことを考えれば、3つ目の話も十分に理解できる。

だが残りの2つは恰も未来を知っているかのような言葉。
“物語”と称された予言に近いそれは、本来なら何の確証もないただの出鱈目にしか思えない。

しかし焔はこう言っていたのだ。


“僕はあの方達から直接教えて貰った訳ではありません。
 単に見えない位置から盗み聞きしていただけに過ぎないのです。
 では自分達しかいないと思っている状態で、確定しているかのように未来について話すのは何故?
 誰かに教えるのではなく、確認するようにして呟いた理由は?”


更に焔が聞いた言葉の中に、


“後でもう一度資料見直すべきか?”


といった類のものがあったらしい。

夢の中で神からお告げを受けた、みたいな曖昧な根拠による予言ではない。
“資料”という確実な手がかりを基に結論付けられた未来予測。
その上、ヘレシィはモルガナやアウラという極一部しか知る筈の無い情報を持っていた。


それらのことから、完全にではないが俺はヘレシィの言葉を信じてみることにしたのだ。

既にこの世界の異常性を身をもって認識しているからな。


「僕が聞いたのは“今から1年半後に司の物語が始まる”という内容。
 そして現在、その通りに呪紋使い“司”は何かの始まりとも言える事件を引き起こした。
 これであの方の“予測”が“予言”となったわけですから、貴方が複雑な気分になるのも分かる話です」

「君が聞いた言葉が正しいのであれば、近いうちに“アルビレオ”はこの世界から消えることになる。
 …………もしかしたらそれだけではなく、俺自身までもが、だ」


俺は『The World』に並ならぬ愛情を注いでいると自分でも自覚している。
そんな俺が世界の異常事態の途中で二度とログインしなくなるというのはどうにも信じ難かった。
もし“アルビレオ”がログインしなくなるとしたら…………3つの可能性が考えられる。

1つは俺が何らかのミスを犯してデバッガーの仕事を降ろされる可能性。
もう1つは何らかの理由で“アルビレオ”というPCデータが消される可能性。
そして最後の1番考えたくないケースは…………現実の俺が二度とログイン出来ない状況に陥る可能性だ。


何れにしても俺にとって並ならぬ予測であることに変わりは無い。


このことを『Δ隠されし 禁断の 聖域』で焔から聞かされて以来、俺は仕事の合間を使って様々なことを調べた。

その中心となったのが、『黄昏の碑文』の調査。

『黄昏の碑文』……英語名で『EPITAPH OF THE TWILIGHT』。
ゲームの世界観の基になっていると言われている未完の叙事詩だ。

世界を破滅に導く“禍々しき波”と戦う光と闇の連合軍。
そして“波”から世界を救うと予言された“夕暮竜”を捜し求める2人の半精霊と1人の人間の物語。
簡単に説明すればこんなところか?


俺は『fragment』に携わった時からこの叙事詩に関心を抱いていた。
それをもう一度調べ直すことにしたのは、その中に“ヘルバ”という名の人物が表記されていたから。

ヘレシィが言ったという言葉の中で人物らしき名前は、モルガナ、アウラ、司、カイト、ヘルバの5人。
他の名前に関しては糸口が掴めていなかったものの、“ヘルバ”については当初から聞き覚えがあった。

“禍々しき波”と戦う闇の女王の名として。


結果的に言えば調査による収穫は少なかった。
元々『黄昏の碑文』自体が散逸しており、オリジナルと断定できるものを見つけるだけでも一苦労だったのだ。
それだけで今までのほとんどの時間を費やしてしまった気がする。

無論、収穫が無かったわけではないが……。


「“消える”……ですか。
 となると注目すべきは最近話題になっている幽霊少女と吸魂鬼。
 貴方からの報告を聞く限りでは、彼女達が1番ありえそうですね」

「……黒い少女と隻腕の男は少なくとも唯のPCではない。
 彼女等に倒されたPCデータが『The World』から消され、アカウントごと使用不能に陥っている。
 司の場合と違って使用していたユーザーに別状はないものの、抗議が既に10件を超えている状態だ」


調査した結果、2人ともほぼ間違いなく放浪AI。
こちらで動きを捉えられないことがその何よりもの証拠だ。

その為、CC社上層部からの指示で碧衣の騎士団は彼女達を最優先で捜し求めている。
司という呪紋使いや放浪AIらしき猫型PCはあくまで二の次。より被害の大きい方を先に処理しろ、とのことだ。

いや正確に言えば、どれもさっさと処理するように釘を刺されたわけだが。


「彼女達は…………あの“偏欲の咎狩人”だと思いますか?」

「……可能性は否定できない。
 が、同時に確証らしきものも全くない」


最初で最後にヘレシィ達と出会った際にリコリスに似た少女が呟いた“消えて”という言葉。
加えてグラフィックが半壊した聖堂のことを考えると無関係とは思えない。
だがもう1人の隻腕の男とヘレシィを結び付けられるかどうかは微妙なところだ。


………っと、そろそろ俺を呼び出した理由を知りたい。

司やら幽霊少女やらのせいで2ndPCなんて使える時間はほとんどなくなってしまったから。
今日の騎士団の仕事は非番だが、いつ呼び出されるとも限らない。


「それで焔、用件は何だ?
 いつ仕事が入るか分からない状況だから手早く済ませたい」

「……分かりました。といっても先程までの話の続きになりますが。
“騎士団”として彼女達をどう捜査していくのかを知りたいだけです」


軽々しく聞いてくる焔だが、正直なところかなり答えにくい質問だ。

仮にもシステム管理者である俺が、一般PCにそんなことを喋るべきではない。
バレたら最後、喋った内容如何では即退社する羽目になる。
念の為にアカウントの違う2ndPCを使ってはいるが、十分に危ない橋だ。


(尤も、答えないわけにもいかないんだろうけどな……)


焔自体は唯の一般PCに過ぎない。
だが黒闇の守護者の長という一般情報を得やすい環境や、ヘレシィから聞いたという予言染みた言葉。
何より彼の人身掌握術や推察能力には、リアルが11歳とはとても思えない程の才が感じられる。

彼はこれ以上無い程の協力者なのだ。
俺がこの世界の真実を知り、未だ迷いのある自らの道を真の意味で確固たるものにする為に、彼は欠かせない。


そして…………自らの命を賭して俺にその切欠を与えてくれたリコリスの為にも。


「正式なアカウントの存在しない彼女等を追うのは容易ではない。
 しかし彼女等が動くのには必ず特定の目的がある筈だ。
 どの目撃情報にも、態々モンスターの片腕と胴体を切断している様子が伝えられている。
 その点からして、理由はともかく、隻腕の男の失われた腕を捜し求めている可能性を導き出すことが出来た。
 そこで今までの目撃情報から消されたモンスターの種類を探り出し、それらが出現するエリアと彼女等の行動パターンを照らし合わせる。
 後は全力を以て彼女等を包囲し削除する、というのが“騎士団”の方針だ」


無論、最後の項目は建前だ。

現段階では彼女達があの“偏欲の咎狩人”であるのか否かの確認が最優先。
もし同一人物であるのなら、上手く接触を図ることで更なる真実を知ることが出来るかもしれない。

モルガナやアウラ、そして“司”“カイト”“ヘルバ”をキーワードとする“物語”の真相。
これは根拠のあることではないが、何となくそれを知ることが道標になるような気がするのだ。

『The World』を想う俺が真に取るべき道を知る上での道標に。


「成る程、その考えは面白そうですね。
 であれば僕達も間接的にではありますが、その方向で情報を集めることにしましょう。
 一般情報の収集能力には自信がありますから」

「よろしく頼む」


こうしてその場はお開きとなった。


それから1ヵ月が過ぎたが、未だにこれといった収穫は無い。

ついさっき“アルビレオ”から“渡会一詩”に戻った俺は、馴染みのオフィスでメールを見ながら一息ついていた。
入社して1年以上経った今でも、俺が一休みする際には必ず柴山がコーヒーを入れてくれている。

昔なら“そんなことをする暇があったら自分の仕事をしろ”と叱っていただろう。
だが最近の彼女は自分のペースというものを掴んだらしく、テキパキ何でもこなしてくれるようになってきた。
まだ精神的な未熟さは拭えないものの、部下として十分信頼できる程には成長していると思う。


俺の好みに合わせられたコーヒーを飲みながら、まずはシステム管理者用のメールの確認をする。
“アルビレオ”に送られたメールを見るのはその後だ。何せ量が桁外れに違うからな。

内容は大小様々な不正仕様らしきPCや装備品の情報がほとんど。
これらは大抵そのまま部下に振り分けて個人個人でその真偽を確かめて貰うことにしている。
態々“騎士団”という団体で解決するようなことじゃない。


(…………ん? またこのケースのバグか)


流し読みをしながら処理しているうちに、最近よく見る報告を見つけた。

それは“ダンジョンやフィールドの端々のデータがおかしくなっている”というもの。

この報告を見る度にあの聖堂での出来事を思い出す。
憎悪に満ち溢れた少女が放った光の矢が俺の足元に突き刺さった時も、同様に床のデータが破壊されていた。
しかもこのバグが生じ始めたのが丁度彼女らしき幽霊少女が現れてから。

関連性は非常に気になるが、今はあの少女を調べるのが先決だ。
とりあえずは報告にあった区域に部下を派遣するだけでいいだろう。


やがてメール確認も終了し、次に個人用のメールボックスへと移る。

まあこちらに送ってくる人間は焔かほくとくらい。
その中でもほくとは“元気してる?”とか“偶には一緒に遊ぼうね”といった類のもの。
よってこっちのメールを確かめるのは、本当の意味での気休めついでなのだ。

しかし久しぶりに送られてきたほくとからのメールは、
俺の精神を休めるどころか、逆に俺の体に震えるような昂揚感をもたらす事になった。


『件名:大ニュース最新速報ッ!
 ついさっき“ほくと”で初心者エリアを歩き回ってたら凄い現場に居合わせたのッ!
 なんとあの“フィアナの末裔”と噂の“幽霊少女&吸魂鬼”らしき2人組の戦闘現場ッ!
 といっても結構遠くから見てただけだけど。
 とにかくメールじゃ説明しきれないから、すぐにマク・アヌに来てッ!
 バルムンクやオルカとカオスゲート付近で待ってるからねッ!』


俺は残ったコーヒーを一気に飲み干してFMDを被る。

その後、彼等が少女達の容姿その他を出来る限り覚えていることを深く願いつつ、“アルビレオ”としてログインした。


俺は後に知ることになる。

司や猫PCではなく幽霊少女を追っていったことが、“アルビレオ”の運命を大きく変えたことを。


そして…………その変化が“物語”の流れにも影響していたことを。


あとがき

アルビレオと焔の会合&フィアナの末裔顔出しの巻。
何気に焔のリアルも公開しちゃってたりしますが、くわしいことは敢えて伏せます。
あと焔が聞いたヘレシィの言葉の内容も。おそらく焔の回想シーンで判明することに。

何だか早く主人公視点で書きたくなってきた今日この頃。
でもやっぱり再登場は劇的な場面でがいいかなぁとか思ってたり。

次回はフィアナの末裔のどっちか視点。
というわけで今日はこの辺で。


レス返しです。


>マジィさん

違和感バリバリですが許してください(泣)。
あんまり無気力過ぎるとジョヌ夫には動かせないのです。
ストーリー的には変わってませんが、何気にドーベルマンさんらしき人物と出会ってます。
ちなみにコレ、テストに出ます(嘘。


>TAMAさん

ありゃりゃ、それはご愁傷様です(何。
まあジョヌ夫としては司とか他にも何人か別人みたいになっちゃってますから、原作抜きの方が実は嬉しかったりします。
次回はフィアナの末裔とシェリルの出会いになりますが、はてさて蒼天と幽霊少女のどちらが先に暴走することやら。
何気に蒼天って不正に対して極端な反応しますしね。


>支離流さん

ジョヌ夫も早く主人公を書きたいです。
そして多分彼が初登場した時、今までの殺伐とした雰囲気を吹き飛ばすべく暴れることになるかと。
予定では後4話程度ですが、それまでどうかよろしくお願いします。


>白亜さん

ジョヌ夫も逃げたかった……凄く激しく。
でもSIGN編書く上でこの人書かないと何か駄目なような気がしたんです。
司がシェリルと関わることになる切欠は次回明かされる予定です。
アルビレオの槍がポッキリ逝っちゃうのかどうかは……意外な形で決着をつけるつもりです。


>ATK51さん

す、済みませんッ!司君大分変わっちゃってます。
うちの司君は悪い意味での積極性が出ちゃってます。
どうか、どうか平にご容赦をッ!

BACK< >NEXT

△記事頭

▲記事頭

e[NECir Yahoo yV LINEf[^[z500~`I
z[y[W NWbgJ[h COiq@COsI COze