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▽レス始

「.hack//intervention 第11話(.hackシリーズ+オリジナル)」

ジョヌ夫 (2007-02-18 00:43)
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少女は住み慣れた場所で1人泣いていた。


彼女の傍にはあるPCボディが1つ、静かに浮かんでいる。
ただそれは既に“ボディ”と称されるほどの原型を留めておらず、残っているのは右足から胴体、そして頭部のみであった。
その胴体も胸の部分に大きな穴が開いており、いつ崩壊が始まってもおかしくないようなバランスで体全体を繋げている。
更に以前は顔半分だけだったウィルスの侵食が首元まで進んでいる始末。


「あた……しのせ……いで……」


彼女は毎日のようにその体に指を這わせながらそう呟く。

かつてここ、通称ホームは彼女とそのPCという2人だけの楽園だった。

一面草原に囲まれた、システム上もう存在しない筈のフィールド。
そこは誰にも侵されることのない、ほのぼのとした明るい空間。
彼女にとってPCと2人で語り合い戯れる時間は、全てを差し置いて至福の時であった。


そのPCは周りから“偏欲の咎狩人”“ヘレシィ”などと呼ばれていた。
しかしながら彼女にとってはそんな名前は嘘っぱち、偽物でしかない。


「トモアキ……」


それがPCを操りし者の本名。
彼女だけが知る真実の名前だった。

だがもう彼はそこにはいない。
いるのはその抜け殻、ボロボロに壊れた名残程度しか残っていないPCボディのみ。


「あたしの……せい……で……」


彼女は壊れた人形の如く、ただひたすら自責の言葉を呟き続ける。


あの時、『Δ隠されし 禁断の 聖域』で起こった出来事。

彼女はいつも通り、他のPC達と会話する“トモアキ”の背に隠れてのんびりしていた。
PC達が何やら怒ったり、笑ったり、叫んだり……そんなことは彼女からしてみればほとんどどうでもいいことだった。
話の内容を単なる情報の一部として自らに記憶し、“トモアキ”の役に立つ利用法を考える要素としてしか考えていなかったのだ。


そんな折、突如乱入してきたPC。


ソイツの持っている槍に目を向けた時、彼女の中で何かが弾けた。
自らの中に組み込まれたあるプログラムがそれをキーとして発動してしまう。

その瞬間、彼女の意識は次第にそのプログラムから発せられる感情に支配されていく。
体中を駆け巡るその感情の名は…………『憎悪』。


あたしじゃないのに“アタシ”に突き刺さる槍。

あたしじゃないのに“アタシ”が上げる断末魔。

あたしじゃないのに“アタシ”の全てが消えていく瞬間。


彼女の中で、その槍に消された自分と同じような放浪AI達の想念を感じたような感覚に陥る。
そう“思わせる”ように仕組まれたプログラムによって彼女は真の意味で“目覚める”ことになってしまった。

もう既に憎悪の対象しか彼女には見えていなかった。
“あれを消す”その思いだけが彼女を支配し、“消す為の力”を発動させる。

それは光の渦。消し去ることのみを目的として与えられた力。
そこから発せられる光の矢によって貫かれた物は、全て跡形もなく消滅してしまう。
聖堂の壁も、椅子も、扉も、屋根も。


そして…………彼女の大切な者をも。


次にまともな意識を取り戻した彼女は、知りたくも無い事実を大量に頭に注ぎ込まれた。

自らに与えられた力の正体。

その力が自分に与えられた理由。

自分に課せられていた運命。

しかしその時の彼女にとって、そんなことは些末に過ぎなかった。
出会った時からずっと共にいてくれ、今彼女を本来の運命から救ってくれた大切な者。


自分を抱きかかえるその者の体が今まさに崩壊の時を迎えていたのだから。


結局、彼女はどうすることも出来ないままに、消え行く彼の意識をただ傍観するしかなかった。
体の崩壊は止まっても、彼の意識が消えるのを止めることは出来なかったのだ。


「トモ……アキ……」


彼女は再びその名を呟く。

あの“勝手に与えられた力”のせいで彼女は大切な者を失ってしまった。
だが同時に、彼女の中で眠っていた知識も覚醒し、“真実”を知ることも出来た。


“トモアキ”がこの世界に来た理由。


来れる筈の無い彼が必死になって捜し求めていた理由。
それを彼女は皮肉にも、その存在を失ってから知らされてしまう。
いや明確に言えば、無意識下では知っていたものをはっきりと思い知らされた、といったところか。


「アタシは……トモアキを呼び戻す方法を知ってる」


彼女の中には可能性があった。
運命を覆すことの出来た彼女が自らの手で得ていた“力”。
その“力”が上手く作用すれば、再び“トモアキ”はこの世界に戻ってこれるかもしれないのだ。


「でも……」


しかし彼女は躊躇してしまう。
以前“トモアキ”は彼女に言っていた。


“俺はシェリルも『The World』も好きだ。
 でもな、それはあくまで現実世界という帰れる場所があってのことなんだよ。
 俺は生まれてからの20年間をそこで過ごしてきたんだ。今更その世界を捨てるつもりはない。
 それが…………偽ることの無い俺の本心なんだ”


彼の“居場所”はここじゃない。そう明言していた。
自分には戻れる世界がある。だからこそこの世界を楽しめるんだ、と。

だから迷う。

彼女には彼を呼び戻す“力”がある。
だがその“力”は理論上本来あり得ないものであり、制御なんて碌に出来ない類の代物。


上手く成功したとしても、下手をすれば…………彼は一生元の世界には帰れなくなる。


それは絶対に彼の望まないことだろう。


「どう……したら……」


彼女は悩み続ける。

自分の為に一か八かの賭けに乗るか、それとも彼の為に諦めるのか。


その答えが出た時――――――――“世界”は新たな局面を迎えることになる。


.hack//intervention 『第11話 真実への模索』


《side アルビレオ》


あの出来事から1週間。

俺は碧衣の騎士団長としてではなく、一般PCとして調査を進めることにした。
といっても、単に服装を変えただけの差なんだが。


そうする羽目になったのは、聖堂から一度戻り部下にあのPC――ヘレシィの本名その他についての報告を受けたのが切欠だ。

その時の答えは半ば予想したものであり、同時に予想外のものでもあった。


「お疲れ様ですッ! 渡会さん」

「柴山か……ああ、ありがとう」


ログアウトした俺を、部下の柴山が俺の一息の際に何時も飲むコーヒーを携えて迎える。
最近、当然のような形で繰り返されるお出迎えだ。

彼女はどうやら俺を上司として慕ってくれているらしい。
まるで俺が新人だった頃、当時の上司だった徳岡さんを師匠と慕っていた時のように。

その点については嬉しく思うのだが、せめてもう少し仕事の方もそれに見合った成長をして貰いたいものだ。
仕事に対する意欲が他の誰よりも高いのと、仕事における未熟さが悪いバランスで成り立っている。
彼女はそういった感じで、部下としては最も使い辛い人間なのだ。


意欲さえ継続すれば、後数年で俺の立場を譲ることも出来そうだが……まだ先の話だな。


「さて、早速だが報告を聞こうか」

「はいッ! えと、ちょっと待ってください……」


俺の指示にすぐに返事を返すのはいい。
だがこっちの時間もないのに書類をかき回さないといけないのは問題だ。

前回説教した筈なのに、まだ言わなきゃならないのか?


「柴山……何度言ったら分かる?
 コーヒー入れる暇があったら、報告すべき項目のピックアップくらいしといてくれ」

「す、すみませんッ! もうすぐ「謝るくらいなら繰り返すな」は、はい〜」


全く……昔の俺もこんな感じだったのだろうか。
今更ながら辞めていった徳岡さんの苦労が伺えるな。

俺は別の書類に目を通しながら柴山の報告を待つ。

一々待ってる時間が勿体無いから、これも当然のように繰り返される形だ。


…………悪い意味で。


「お待たせして申し訳ありませんッ!
 例の不正PCの件ですが、PCの特定は……出来ませんでした」

「特定が出来ない? ……馬鹿な。
 正規であれ不正規であれ、アカウントさえあれば特定は十分に可能だ。
 それにあの時、PCの存在自体は感知出来た筈だろうが」


あの時、つまりダンジョンでの待ち合わせの際に部下から“その場にいるPCは5人”と確かに聞いた。
昴・ベア・ミミル・アルビレオ……そして放浪AIである彼女を除けば、あとは“ヘレシィ”と名乗るPCだけ。
PCと確認できるということで放浪AIじゃないことは確実なのだ。

それこそハッカーの類でもしない限り、PC名すら分からないということはあり得ない。


しかしそうなると、逆に相手の特定がしやすくもなる…………リアルの相手ではあるが。


「つまり、こちらからの探索を受け付けない程の高レベルな不正仕様というわけだな?」

「探索が出来ないというか……あのデータに関して調べようとする度にエラーが発生してそれどころじゃなくなったんです。
 あの時のPCデータは特徴がはっきりしていて場所の特定が出来なくも無かったのですが、その場所の過去ログを覗く毎に……」

「エラー? それに特徴とは?」

「あのPCは他のPCより遥かにデータ容量が大きいんです。
 大体他の4〜10倍の間を行き来してる感じで、それっぽいPCの反応はすぐに見つけられました。
 …………尤も、結局調べる前にエラーが出ちゃったらしいんですけど」


システム管理者側の探索を受け付けないPC?

いやそもそも高々PCの1つを調べたくらいで普通エラーが出るか?
馬鹿でかい容量から強度のプロテクトが掛けられている事が推測できるが、その理由は?
あのPCには何かそこまでする程の特別な要素でもあるのだろうか?


…………ひとまず後に回そう。そこら辺は俺より専門の奴に任せるべきだ。

俺は俺の仕事をしなくては。


「分かった。その件は更に詳しく調べるよう他の連中に伝えておくように。
 とりあえず場所の特定が可能なら、そこから先は俺自身が『The World』入って調べることにしよう」

「渡会さん、それが……」

「ん? ……まさかまた報告忘れか?」


ここのところ自分に起きた事態に四苦八苦してるんだ。
これ以上へまをやらかされては堪らない。いっそのことまたコピー取りに戻すか?

そんな俺の不穏な空気を悟ったのか、柴山が慌てて訂正する。


「ち、違いますよッ! まだ報告は終わってませんでしたッ!
 もう私達ではあのPCの動きを捉えられくなってしまったって、報告しようとしてたところだったんですッ!」

「……ちょっと待て、芝山。さっきと言ってる事が矛盾してるぞ?
 容量の大きさからすぐに場所の特定は出来ると言ったばかりだろ? なのに何故?」


今の彼女の言葉にどこか苦しい言い訳めいたものを感じたが、それも後回し。
それどころじゃないような嫌な予感が俺の頭をよぎったからだ。

そして俺の予感は当たってしまう。


「過去ログの中で毎日存在だけは確認できたあのPCが、あの時以来全くログインしていないんです。
 正確に言えば渡会さんがログアウトした直後、あの場所で起きた膨大な量のデータ増量が確認されて以来、ですね。
 というよりPCそのものが『The World』から消失してしまったみたいなんですよ」


俺は今、あるPCと待ち合わせをしている。

柴山の報告から察するに、もう外側から調べられることはかなり限られているように思う。
システム側の調査をまるで受け付けない特殊なPCについて、これからはこの『The World』内で調べるべき。

俺はそう判断し、デバッガーではなく一般PCとして情報を掴むことにしたわけだ。
騎士長として動くには後ろめたい理由があるのも、またその要因となってもいるが…………あくまでそれはついでだ。

俺が待っているのはリコリスとの出来事の際、押しかけ同然でパーティーに参入してきた人物。
その人物、“ほくと”は俺以外で唯一リコリスを目撃した人物でもある。


マク・アヌの片隅の石段に座りながら待つこと10分。

念の為もう一度連絡し直そうかと思ったその時、


「やっほーッ!」


呑気な声と共にようやく彼女はやってきた。

魔法使いの典型のようなとんがり帽子。
白いセパレートのみという露出度の無駄に高い服装。
初心者なら誰もが一度は手にする初期装備の杖。

そんなとんがり耳の魔女っ子呪紋使い。
見るからに碌にレベル上げもしていない初心者プレイヤーだ。


…………見た目だけだが、な。


「ごめんごめんッ! ちょっと寝坊しちゃって」

「寝坊…………まあいい。
 まず聞きたいんだが、どうして“ほくと”で来た?」


実は彼女、初心者PCの“ほくと”は1つの顔に過ぎない。
もう1つの顔として『The World』の著名なWeb詩人の“W・B・イェーツ”でもあるのだ。
寧ろ“ほくと”の方が2ndキャラクター、つまりおまけみたいなものと言える。

それを知ったのは『ザワン・シン討伐イベント』でのことだが、この場は割愛させて貰う。
無論、その時のことで彼女も俺にバレていることは分かっているだろう。

俺としては正直どちらでも良かったのだが、何となく気になって聞いてみただけだ。


「それはこっちの方が動きやすい、わたしがそう判断したから」

「(ん? ……まあいいか)分かった。用件の方はメールで送った通りだ。
 君の知っている情報がどれくらいあるか、確かめておきたい」


以前の“ほくと”は今よりずっと姦しいキャラクターだったような気がする。
天真爛漫とも表現できるキャラクターを彼女は演じていた筈なんだが、何か心境に変化でもあったのだろうか?

俺は一瞬彼女の様子に違和感を感じながらも、敢えて伏せておくことにした。
この仮想世界の中で、リアルに関することはそう簡単に聞くべきではない。それがある種のルールだ。


俺のあまり気にしていない反応に彼女は少し不満そうな仕草をしつつも、俺の横に座る。


「“偏欲の咎狩人”だっけ? 誰が付けたんだろうね、あんな変な名前。
“W・B・イェーツ”ならもっとマシな名前つけたんだろうけどなぁ〜」

「……成る程、つまり“彼”はまだ直接会ったことがないわけか。
 あの詩人は自分の目で確かめない限り、歌にすることはまずないらしいからな」

「情報なら沢山出てくるんだけど、そのほとんどがどれもBBSに載ってるような出鱈目ばかり。
 わたし自身、実際の目撃者に出会うまでは存在すら碌に信じてもいなかったくらいだから」

「目撃者? そんなものは嫌という程いるだろうに」 


BBSには嫌というほど目撃証言が載っている。
それも“俺も見た”“私も見た”といった曖昧な証言で、どれも的を得ず碌に相手にもしていなかった。

しかし彼女が“存在を信じるに値する”と明言する程の者だ。
おそらくその人物の信憑性は高い。


「確実だと思われる目撃者は2人。
 どちらのメンバーアドレスもあるから連絡は取れると思う。
 ただ今すぐってことになると、片方は微妙かも」

「その2人、どんな人物か説明してくれないか?
 それ次第では、どちらにも会う必要が出てくる」


ほくとが、W・B・イェーツが信じられる情報であるのなら、その元も信じるに足る要素があるのだろう。
ならば当初から憶測ばかり飛び交うこの話題において、彼女がそこまで信用できる理由を聞きたい。

もしかしたら実際に彼等と出会った俺以上の情報があるのかもしれない。
俺が顔を合わせたのはあくまでほんの一瞬のこと、あの時は結局彼等の実在と不正仕様の確認ぐらいしかできなかったからな。

いやもう1つ…………リコリスに似た少女に向けられた俺に対する憎悪も、か。


ほくとは俺の質問に対して、しばらく返すことなく黙っている。
メンバーアドレスの確認でもしているのか?

が、それも10秒程度で済み話はすぐに再開されることとなった。


「えっと、1人目はPKに狙われそうになっているところを助けて貰ったらしいよ。
 そのPC……女の子なんだけど、他の情報とは違って出会った時から別れる時までのことを詳細まで覚えてたの。
 こっちの方はすぐにでも連絡取れるけど……どうする?」

「もう1人について聞いてから判断する」


つまりさっきの間は、その女性PCとの連絡だったというわけだな。
仕事が早くて助かる。柴山もこれくらい上手く対応してくれれば……。

……いや、愚痴は止めよう。


「もう1人はあくまで一方的に“偏欲の咎狩人”を見かけたに過ぎないって言ってる。
 だから微妙なんだけど、その内容がちょっと他と違ってて逆に信じられそうな気がしたって感じ」

「他と違う内容?」


その時リアルの俺は口元に少しばかりの笑みを浮かべていたかもしれない。
まさかいきなり新情報、しかも信頼できる筋からのそれを手に入れることになるとはな。

俺がその場で見た時に確認できたのは、あくまで噂の中でのこと。
…………あの聖堂で見た少女が放ったグラフィックをかき消す程の仕様外の“力”以外は。


そんな俺の様子がリアルの彼女にも分かってしまったようだ。

どこか“してやったり”な口調で俺の質問に答えてくれた。


「そうなのッ! “B・W・イェーツ”が聞いたんだけどね。
 その人“偏欲の咎狩人”が黒い幽霊少女と話してる所をフィールドで見たらしいよ。
 彼曰く、“あの方はおそらく他の誰よりも、この世界の真実を知っている”だって」

「……ソイツと今すぐにでも連絡は取れるか?」


この世界の真実。
俺が知る限り、それに値する情報はリコリスから与えられた“アウラ”“モルガナ”の情報。

唯のゲームである筈の『The World』に存在する“意志”をもった神、モルガナ。
失敗作と言われたリコリスのようなAIを生み出すことになった原因らしき人物、アウラ。

どちらも普通のネットゲームには存在しない類の者。
だからこそ、“真実”と呼ぶに相応しいような気がするのだ。


『The World』に纏わる真実をもし“ヘレシィ”が知っているのなら。
彼等の不可解な行動にも漠然とではあるが、説明がつかないわけでもない。

そしてその内容を知っているらしいW・B・イェーツが出会った人物。
是が非でも会っておく必要がある。


「だ〜か〜ら〜さっき言ったでしょ? こっちは連絡取れるか微妙なんだってばッ!
 でも、いる可能性の高い場所はハッキリしてるからそっちに言った方がいいと思う」

「じゃあその場所は?」

「……質問ばっかりで色気が無いなぁ〜。ま、貴方らしいけどね」


俺の愛想の悪さに、呆れた仕草を見せるほくと。
しかし、元々こういうキャラを演じているんだから今更変える気は無い。

…………リアルとそう大差ないんだけどな。


「そのPCは男性重剣士、名前は“焔”。
 ここまで言えば、貴方なら居場所なんてすぐに分かるでしょ?」

「焔、焔…………成る程な、確かに分かりやす過ぎるくらいのヒントだ」


それに彼であれば、先程ほくとが言った信憑性の高さに関しては合点がいく。

何せ彼は、


「“黒闇の守護者”の創立者にして補佐でありながら実質リーダーとなっている男、か」


“偏欲の咎狩人”を讃える団体を創った大本なんだから。


俺はほくとに礼を言ってすぐにその場から離脱することにした…………んだが。

“情報提供したんだからいいでしょ?”なんて俺の腕に手を回しながら言い出したほくとが、結局ついて来ることになってしまった。

一瞬拒否しようとしたが、止めておくことにした。


前のように小学生の如く大声を撒き散らしながら喚かれるのは正直願い下げだからな。


あとがき

ヘレシィのPCに関する真実を少し&ほくと登場の巻。
10話以上続いてるのに、まだ碌な戦闘シーンが出てこない。
下手するとSIGN編まで書くことは無いかも……。

ようやく買ったよG.U.vol2。
やってるうちにまた書きたくなってきたよG.U.の本編再構成。
でもこのSS完結するまで我慢します。


レス返しです。


>スカートメックリンガーさん

指摘有難うございました。
実は主人公の知らないところで色んな人に目撃されてたりします。
我が主人公の不運属性は、永遠に不滅かもしれません。


>なまものさん

指摘有難うございました。
これからも馬鹿ミスがあったらよろしくお願いします。
なるべくそれが無いよう注意するつもりですが。


>TAMAさん

このSSの主人公は基本的に原作キャラと共に行動できません。
というか寧ろ、敵対されそうな勢いすらあったり。
主人公のリタイアはしばらく続きますが、見捨てないでくれると幸いです。

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