インデックスに戻る(フレーム有り無し

▽レス始

「.hack//Dawn 第6話(.hackシリーズ+オリジナル)」

白亜 (2007-01-23 13:28)
BACK< >NEXT

 あの日、俺が見たあの【蒼炎】は一体なんだったんだろうか?

 あれを見たのは結局俺だけで、カールとアルフは知らないようだったし。

 だが、何故? どうして? 【.hack//G.U.】のほうはVol.1までしかやってないから、真実は不明。

 だけどこの今の【ザ・ワールド】に存在する筈がない。 それは嫌でも分かっている。

 だからこそ夢だと思いたい。 ただの俺の妄想だと信じたい。 そうでなければいけないのだから。


 .hack//Dawn 第6話 海蒼天蒼・祭騒時走


「で、今日は一体なんなんだ?」

「えっ、サイリス知らないの?」

 カール達と冒険に行き、謎の【蒼炎】を見てから1週間程が経った日曜日。

 俺はティーファとイルファの二人によってメールにて呼び出されていた。

 内容は至極簡単。

『今すぐ来なさい!』

 で、終わり。 それだけしか書かれてない始末。

 まぁ、問題ないんだけどね。

「まったく知らん。 っていうかメール見てすぐに来たし」

「ああ、それならそうですよね。 ……て、ティーファ。 呼び出した内容書かなかったの?」

「……忘れてたわ」

 イルファがティーファの言葉を聞いて、少し顔を赤らめてソッポを向く。

 うむ。 赤くなった顔が可愛いです。 っていうかなんでPCが顔を赤くする訳?

 これが今の最新技術? リアルのプレイヤーに反応してPCまでこんな風に反応する訳?

 もういろんな意味で、謎だぜ【ザ・ワールド】。

「今日は時の神像へのタイムアタックの日ですよ」

「ああ。 なるほどね」

 俺はようやく納得した。

 CC社が開催するイベントの中でもっとも多いのが、この時の神像のタイムアタックだ。

 時の神像があるダンジョンの最下層まで行って帰還するシンプルなレースではあったが、参加者は毎回多数の人数が参加している。

 少ない時ですら、百人単位。 多い時は十数万を越す事だってあるのだ。

 俺自身はほとんど参加してないのが実情。 レースよりレベル上げに力を入れる戦闘タイプだ。

「で、普段参加してない俺を呼ぶってどういう事だ?」

「ええ、今日は特別な大会なんですよ」

「特別?」

「はい」

 ティーファの話によると今回のレースは、第10回を記念して豪華になると言う事だ。

 賞品も豪華だし、内容もひっそりとやる訳ではとないらしい。 どれくらい派手かは分からないけど。

「バルムンクさん達も参加するみたいですよ」

「バルムンクねぇ……」

 幸か不幸か、俺はフラグメント時代に出会ったあの一回しかバルムンクと出会っていない。

 レースに参加すると言う事は、何かしら関わる可能性が出てくると言う事だ。

 俺としては勘弁したい所だ。 もうこれ以上、物語の中心人物に関わりたくはなかった。

「で、俺にどうしろと?」

 なんとなく分かるのだが、とりあえず聞いておこう。

「「出て」」

 ……やっぱし。

「いや、俺は――」

「頑張ってね、サイリス」

「頑張ってくださいね、サイリス」

「……」

 どうやら断るのは駄目のようです。

 あー、俺って本当に流されやすいよな……。


 ■□■□■


『現在の一位はジークさんの2分36秒です』

「そろそろか」

 俺は時のタイムアタックの司会者の声に反応して寝そべっていた体を起こした。

 結局、俺は流されて、参加するはめになってしまった。

 参加者が待機している場所をよく見ると、バルムンクだけじゃなくてオルカまでいるし。 あー、目を合わせないでおこう。

 そうすれば、オルカと関わる必要はない筈だ!

 と、考えている俺だが、どうやらこの考えは相当甘かったらしい。

 具体的に言えば、某神父が食う激辛マーボーを反転させたぐらい甘かったようだ。

 どういう事かと言うと、

「久しぶりだな、サイリス」

「ああ、久しぶりだなバルムンク」

 バルムンクのほうから声をかけてきましたよ。

 俺にどうしろと? っていうか俺がバルムンクと会った事があるのって一回ぐらいだぞ。

「しかし、よく俺の事を覚えていたな」

「まぁな。 お前は結構口コミで噂になってるからな」

「噂?」

 俺に噂なんてあるのか?

 まぁ、噂の中心人物の耳には入ってこないのが、ある意味真理なのかもしれないけどな。

「ああ。 初心者の案内人としてお前の名前が有名だ」

「なるほど。 納得」

 別に狙ってやってる訳ではないのだが、俺は結構暇な時は初心者のプレイヤーに色々教えて回る事が多い。

 だから初心者案内人に俺の名前が上がっていても可笑しくはないのだが、噂になってるとは知らんかった。

「それに紅衣の騎士団でも有名らしいぞ」

「マジかよ……」

 あまり言わなかったけど、俺は紅衣の騎士団の団長になった昴から度々メールで相談を持ちかけられる事が多い。

 騎士団の外から見た意見とかも必要らしいので、俺は結構真面目に返信している。

 それで噂になったのかね。

「騎士団内部だけだよな」

「ああ」

 バルムンクの言葉にほっとする俺。 昴は結構人気があるらしい。

 まぁ、人気者の知り合いはいろんな意味で辛そうだからな。 あんまり口外したくない。

「って、何の用なんだ?」

 あのバルムンクが世間話をしに俺の所にやってくるとは考えにくい。 何か用事があるのだろう。

 まぁ、検討はつく。 バルムンクの後ろにいる大柄な男――オルカ絡みだろう。

「ああ、サイリス。 俺の知り合いのオルカだ。 お前の話を聞いて会いたいと言ってな」

「なるほど。 始めまして重剣士のサイリスだ」

「始めましてオルカだ」

 なるほど。 と俺は勝手に一人で納得する。

「でも、なんで俺を?」

「サイリスってフラグメント時代からのプレイヤーなんだろ。 話を聞きたくてさ!」

「ああ、そういう事か」

 ザ・ワールドのテスト版である【フラグメント】は意外にも有名だ。

 でも、プレイヤーが1000人程度しかいないもんだから、普通のプレイヤーはフラグメントの内容までは知らないのだ。

「でもバルムンクから聞かなかったのか?」

「聞いたさ。 でも色んな人に話を聞きたいだろ?」

「なるほどね。 納得、そして同意する。 俺でよければ話すよ。 俺のタイムアタックが終わってからな」

「ああ、そろそろか」

 そうもう少しで俺の出番だ。

 タイムアタックの内容は特大画面で中継されるから、あんまり無様なタイムは見せたくないよな。

 ティーファやイルファは当然のように見てるし、もしかしたら昴やカール達も見てるかもしれないし。

「んじゃ、行って来ますわ」

「おう、頑張れよ」

 オルカの声援を聞いて、俺はタイムアタックに挑む事にした。

 さて、頑張りますか。


 ■□■□■


「……んー、まぁまぁって所か」

 タイムは1位だったジーク――どっか聞いた事があるような名前――の2分36秒を上回って2分24秒だった。

 うーむ、こんなもんか。 後はバルムンクやオルカがいるしな。 どうせ優勝は無理だろう。

 実際に無理だった。 その後に走ったオルカが俺のタイムを上回った2分21秒だった。 ちくしょう僅差かよ。

「でも、最後はバルムンクだからなぁ」

「ああ、無理だよなぁ」

 バルムンクはこのタイムアタックの常連中の常連。 しかも出た大会は全部優勝している始末。

 うわぁ、絶対に勝てないって。

「まぁ、バルムンクが終わるまで、話してますか」

「そうだな。 是非とも聞かせてもらいたい事もあるしな」

「ああ」

 俺はその後、バルムンクが優勝を取るまでオルカと色々と話す事になった。

 後、これでオルカとバルムンクのメンバーアドレスも手に入れました。 あれ? なんで俺受け取ってるんだろう?

 もう駄目なのか、俺?


 ■□■□■


「はぁ、残念だったねサイリス」

「でも3位でしたね。 初出場でそれだけいい成績を出せればよかったじゃないですか」

 結局俺の成績は3位で終わった。 優勝は当然バルムンクで2位がオルカだった。 商品は【金のプチグソ】。 またかよおい。

「まっ、こんなもんだろ」

「じゃあ、後はお祭りに行きましょう」

「はい」

「ああ、なるほどね」

 どうやらマク・アヌでタイムアタックが終わった後、お祭りが行われていた事を知っていた二人はこちらがメインだったようだ。

 まぁ、別にいいんだけどね。 出来れば、誘うのは祭りだけにして欲しかったなぁ。

 そうすれば、オルカ達と出会う事はなかったのに。

 無理なんだろうけどなぁ……。

「じゃあ、祭りは楽しみますかね」

 俺はそれだけ言うと、二人について、お祭りを楽しむ事にした。

 ああ、出来れば、こんな風に優しい日が続きますように。


続・あとがきっぽいもの
オルカ遭遇編終了。 次回で原作キャラ遭遇編は終わり。そしたらゲーム編前に当たる、3作品編に入りたいと思います。


最近、思った事
某スパロボっぽいゲームを作ろうのやつで.hackのデータを作ったら死んだ。
量が多すぎだぜ。


レス返しだと思う

・麒山悠青さん
さすがにそりゃ無理です。
まだゲームしてない人達もいるし。

・somosomoさん
蒼炎はまだ謎って事で。
介入しなくても介入するはめになりそうなのが我が主人公のクオリティ?

・ATK51さん
蒼炎は謎さ! 後に分かると思いますけど。 まぁ、主人公に滅茶苦茶関係してますが。
カール達はそれなりに関わる予定。 まだ内緒で。
某おしゃれ魔女は知らないなぁ……。

・趙孤某さん
今は時間とネタ(プロット)が結構あるから早いだけ。 時間がなくなれば、激減する予定。
カール&アルフはカールが結構性格変わるかも。 もう別人じゃね? とか思ってしまうかも。
フラグ? 立てていいの? オリキャラ同士ならともかくオリキャラが原作キャラにフラグ立てていいわけ?
蒼炎は謎。 その内、また出てくる予定ですけど。
年表はサンクス。 参考にしたいと思います。


では、また次回に。

BACK< >NEXT

△記事頭

▲記事頭

G|Cg|C@Amazon Yahoo yV

z[y[W yVoC[UNLIMIT1~] COiq COsI