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「SASUKE 憑依伝 7班結成編 3(NARUTO 現実→憑依)」

相原 (2007-01-13 15:28)
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その夜・・・・・


(これとこれと・・・どうせだからこれも持ってくか)


俺の前には色々な忍具が広げてある。
それこそ忍者といったらこれ!ってなぐらいこの世界でもポピュラーなクナイに手裏剣、起爆札や閃光玉(これは調合をいじった特別仕様)、更には俺が現実世界の知識から作り出した――もしくは忍具作りの職人に頼んで作ってもらった――オリジナルの武器や忍具も混じっている。

その中から俺はクナイや起爆札など小さな忍具は忍具入れのポーチ、そしてそれより大きな忍具と武器は口寄せの巻物の中にしまい込んでまとめておく。

これで明日の演習の準備は完了だ。


(ナルトやヒナタ相手だと威力が強すぎて使えなかったが、カカシなら使っても死にゃあしないだろ)


現実世界からやってきた俺は、サバイバル演習の目的も攻略方法も知ってはいる。ぶっちゃけ言っちまえば、原作通りやったっていい。

だが俺はそのつもりはない。


・・・・・・だって正直言って、演習の時の原作のサスケはカッコ悪かったぞありゃ。

噛み付くだけ噛み付いてあっさりいなされてたし。俺にだって一応見栄ってもんがあるから、あそこまでカカシにコテンパンにされるのはハッキシ言って嫌だ。


それにさっき考えた通り、俺が考えて作り出した(またはアイディアを職人に伝えて作ってもらった)オリジナルの忍具の中には威力が強すぎてナルトとヒナタ相手に使えない種類もある。動かない標的相手に練習しても上達に限度がある。

だからこそ明日のサバイバル演習で、元暗部の上忍であるカカシ相手に使う事にした。初めに考えた通り、カカシならそう簡単にはくたばらないと考えたから。


つまり俺は演習にかこつけて、オリジナル忍具の実戦訓練をやっちまおうという訳だ。


「準備も終わったし、寝るか。」


明日の準備をもう一度確認してから、俺は明日に備えていつもより早く布団に入りこんだ。


翌日―――――――


「いやースマンスマン、迷子を見つけてその子の親を探してたら遅くなっちゃって。」
「嘘つけェ!」


例のごとくカカシは3時間ほど遅れてやってきた。ナルトが思わず突っ込んだがカカシは堂々とシカトをぶっこいている。ちなみに髪は昨日の銀髪アフロではなく、原作通りのツンツン頭に直っていた。
カカシはおもむろに背負っていたリュックから目覚まし時計を取り出すと、そばの切り株の上に置いてタイマーをセットし、


「よし、12時セット完了。」
「「?」」


ナルトとサクラは置かれた目覚まし時計を見て首をひねっている。カカシはスズを2つ取り出すと顔の前でちらつかせながら言った。


「ここにスズが2つある・・・・これを昼までに奪い取ることが課題だ。もし昼までに俺からスズを奪えなかった奴は昼メシぬき!あの丸太に縛りつけて目の前で俺がメシを食うからな。」


ナルトとサクラがゲッ、という風に腹を押さえる。2人は律儀に朝飯を抜いてきたらしいが、俺はちゃっかり家で食ってきた。朝飯は朝の貴重なエネルギー源なんだから抜くつもりはない。


「スズは1人1つでいい。2つしかないから・・・必然的にこの班は1人は丸太いきになる。・・・で!スズを取れない奴は任務失敗ってことで失格だ。
つまり、この中で最低1人は学校に戻ってもらう事になる・・・・」


2人の顔が緊張に包まれる。


「手裏剣やもってきた忍具も何でも使っていいぞ。俺を殺すつもりで来なきゃ取れないからな。」
「何でも・・・殺すつもりで使っていいんだな?」
「ああ、いいぞ。」


思わず笑みが漏れた。OK、容赦無くやってやる。


「さ、サスケ君・・・・?」


ふとサクラが少し怯えたように俺を見ていた。いけない、どうやらよっぽどヤバイ笑みだったらしい。ナルトも微妙に引いている。


「ま、よーいスタートの合図で始めるから。」
「で、でも危ないわよ先生!」
「大丈夫。下忍程度の攻撃で先生は死なないから。」


カカシはぬけぬけとそう吐くと、「よーい・・・・スタート!」と言った瞬間に俺達の目の前から姿を消す。


ナルトとサクラも一瞬遅れて飛び立とうとして・・・・その前に、俺は2人の襟を引っつかんで引きとめた。


「サスケェ!どうして止めるってばよ!?」
「ちょっと待てナルト。慌ててカカシの後を追ったって、お前の事だから堂々と正面から乗り込むつもりだろう?」
「う゛っ・・・・・」
「図星か・・・サクラも、まずは3人で作戦会議だ。スズをカカシから奪う為のな。」
「奪うって・・・でもスズは2つしかないんだし・・・・」


どうやら2人とも個人でスズを奪う事しか頭に無かったらしい。


「そんな事はどうだっていい。誰が落ちるか決めるのはスズを奪ってからで十分だろ?」


元々チームワークを見るための演習なんだからチームプレーでスズを奪った時点で3人全員が合格する可能性はかなり高い。いざとなったら俺が諦めるんでもかまわないし。


「「・・・・・・・・・・・・」」


2人とも文字通りグゥの音が出ないといった感じの顔だ。とりあえずもう一押し。


「俺達は一蓮托生だ。誰が残って誰が落ちるか、決める時間はスズさえさっさと奪っておけばいくらだってある。だから今は同じ班の仲間同士、協力し合うぞ。OK?」
「OKだってばよ!」
「うん!」
「よし・・・・それじゃまずは手始めに――――」


「忍者たるもの――基本は気配を消し隠れるべし・・・・」


カカシは演習場に流れる川のそばで呟いた。

今まで誰かが近づいてくる気配はまったく無かった。が、川原にやってきて20分近くしてからやっと、近づいてくる気配を見つけた。
気配は2つ。まっすぐ近づいてくる方はすぐにナルトだとわかる。もう1つの気配はサクラだろう、うまく気配を消して風上に回っている。
サスケの気配は・・・・・近くには居ないらしく感じない。


「いざ、尋常に勝〜〜〜〜〜〜負!!」
「あのさァ・・・・お前、ちっとズレとるのォ・・・・・・」


カカシは呆れた風に言った。ため息をつきつつ、おもむろに腰のポーチに手を突っ込む。ナルトも思わず、武器を取り出すのかと考えて身構える。


「忍戦術の心得その1、体術!・・・・を教えてやる。」


そして取り出したのは・・・・・イチャイチャパラダイス中巻(18禁)。

ナルトは怪訝そうに本を読むカカシを見つめる。


「?どうした、早くかかって来いって。お前らとじゃ本読んでても関係ないから。」
「――――上等だってばよ!」


ナルトは叫んだ瞬間跳躍した。カカシにとって予想外だったのは、向かってくるナルトのスピードが想像以上に速かった事だ。
種はこうだ。ナルトは瞬間的にチャクラを足に込め、一時的に脚力を強化したのである。その証拠に蹴った地面には5cmほどめり込んだ足跡が残っている。
ナルトがサスケ達と修行している間に習得した方法だった。


まずは空中での右回し蹴り。これは難なく片手で受け止める。続けて今度は受け止められた反動を利用して左の後ろ回し蹴りを放つ。大抵の大人なら一撃でノックアウトできそうな蹴りだったが、これもカカシはしゃがんで避けた。


(予想よりもキレが良いな)


感心はするが本を読む手は止めない。着地したナルトは低空しゃがみ込んだ体勢から低空アッパーを放つが、これもカカシは少し体を仰け反らせただけで避ける。
その時カカシは、ナルトが無線機を身につけている事に気づいた。最初に持っていなかった物だ。そんな事を考えつつ、一瞬でナルトの後ろに回る。


「忍者が後ろを取られるなバカ。」


カカシはナルトの背後でしゃがみ込むと、本を閉じて寅の印を結び―――


「木の葉隠れ秘伝体術奥義!!!!!千年殺――――」
『前に思いっきり跳べ!!!』


無線から漏れた声がカカシにも聞こえた。


次の瞬間、千年殺しはナルトのズボンを掠め――掠めた部分が破れるほどの勢いだった――間一髪直撃を免れたナルトは、そのまま静かに流れる川に飛び込む。


そしてカカシは気づいた。


後ろを取られていたのは自分だ――――――!!!


微かに耳に届いた風切り音。咄嗟に自分も前へと跳ぶ。


・・・・・・そして飛んできた『何か』が、たった今まで彼が居た所にクレーターを作り出した。


あとがき:学年末試験が近いので明日以降しばらく更新が出来なくなりそうです。
とりあえず、もっと長く書けるよう精進したいと思います。

失礼。

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